September 11, 2014

ケネディ大統領の有名な演説  -お手本があった?-

米国大統領のジョーク001 
 丸山孝男著「アメリカの大統領はなぜジョークを言うのか」を面白がって読んでいたら、こんな大発見?をした。
アメリカの知識人にとっては、常識なのかも知れませんが、翔年にとっては驚きでした。

 ケネディ大統領の就任演説はアメリカ国民だけでなく世界中の人々を魅了した。中でも、この一節は世代をこえて支持された。

 .Ask not what your country can do for you -- ask what can do for your country
(国が諸君に何ができるかを問い給うな。諸君が国に何ができるかを問いたまえ)

 今読んでも、リーダーがここまで率直に国民に正しいことを呼びかけている事実に対して身が引き締まります。我が国においては、近年ますます「国が子育て支援をしてくれない」、「国が先行きの不安を解消してくれない」、「国が〇〇をしてくれないから、生きていけない」など、『くれない合唱団』の大合唱が大きく響き渡っています。
 そういう要求に票欲しさに「ハイ、これもあげましょう」、「ハイ、ハイ、ごもっとも、これも、あれも致しましょう。それも差し上げましょう」とやったのが民主党の政治(特に鳩山、菅政権)でした。こんな政治家ばかりでは、絶対に日本がよくならないということに、うすうす国民が気がついて政権をひっくり返したのは本当に良かった。

 さて、話が脱線しました。ケネディの有名な演説には、6代前の第29代ウォーレン G. ハーディングのこんなお手本?があったのです。

 .We must have a citizenship less concerned about what the government can do for it and more anxiios about what it can do for nation
(政府が自分達のために何をしてくれるかは気にするな。自分達が国のために何ができるかを気にかけよ。これがあるべき市民の姿なのだ)

 国民にとって何と耳の痛い演説であることか。一国のトップともなれば、耳に痛かろうが、痛くなかろうが、必用なことは率直に国民に訴えなければリーダー失格なのだと思う。

 そう言えばハーディング大統領の二代後の第31代フーバー大統領の演説にはこんな正論もあった。アメリカの政治家のみならず、世界の政治家が心に留めておいていただきたい言葉です。

When there is a lack of honor in government, the morals of the whole people are poisoned.
(政治に誠実さが欠けていれば、全国民の道徳も毒される)

 世界の政治リーダーを見回す時、誠実さの資質が欠けているように見える人物も何人かいますね。国民が選挙でリーダーをすげ返られる制度を持つ民主主義国家はまだ救いがありますが、独裁国家では国民は浮かばれません。ソ連の共産党政権がゴルバチョフのペレストロイカによって崩壊に導かれたように、先覚者の登場か、永い永い歴史の審判(矛盾が一杯現実化する)を待つしかないのでしょうか?


 
 すみません。ちょっと、話が息苦しくなりました。本当かどうか知りませんが、スターリンの言葉で締めくくります。

 It is not true that I am surrounded by yes-men. When I say no everybody says no.
(私がイエスマンに囲まれているというのは本当ではない。私がノーと言えば、みんながノーと言う)




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Posted by mtmt0414 at 23:40Comments(0)

August 16, 2011

コングレス余聞(2) −英語で笑いをとる

リサのテニス仲間
リサのテニス仲間
 人と人が一緒に楽しく暮らすにはユーモアは欠かせない。ユーモアと言えばちょっとかっこ良過ぎる、本当は洒落、いやこれでも良過ぎる、通常はおやじギャグといわれる類のダジャレを翔年はしょっちゅう口から吐いている。

 ところがここはアメリカ、友達といっても、日頃一緒に生活しているわけでもないし、特別親しくしている訳でもない。まして言葉が英語ときたら、そううまく笑がとれるとは限らない。

1 笑がとれた例(イチジク談義)
リサの車でテニスコートに向かう途中、彼女と助手席の会話。
リサ:(公園の大きなイチジクの木を見ながら)「家の庭のイチジクはよく実がなるのに、このイチジクは全然実がならないの。何故かしら?」
翔年:「あの木、オスとちゃうの
リサ:(大笑い)



イチジクイチジクの葉
 この無花果(イチジク)談義には数年まえからの伏線があるのです。2年前シュラグ夫妻が日本に来た時、自家製のイチジクのジャムを貰った。ところが fig(イチジク)が 何か分らない。単純な名詞ほど説明が難しい。いろいろと説明を聞いたが、果物であることは分るものの、はっきりイチジクと理解できるまでに相当時間がかかった。「エデンの園で、この木の葉っぱで何かを隠したでしょう?」 その時はこれでようやく翔年が"fig"を理解したことを相手に分らせることができました。今思い出してもおかしい。
 その後、翔年は聖書に実のならないイチジクの木の話があることを知った。そして、前日シュラグ家の庭でイチジクの木を前にして、いただいたイチジクのジャムがおいしかったことを話題にしていたのです。
※イチジクの花=雌雄異花で、イチジクコバチという蜂が受粉を媒介する。

2 失敗した例(ラケットとキスをした)
 テニスをしていた時のことです。こちらのテニスは写真でも想像できるようにパワーテニス。腕力にまかせて力一杯打ってくる。いやでも動きが激しくなる。勝負に拘る翔年は頑張りすぎて、ラケットで自分の唇を打ってしまった。痛かったがその時は黙っていた。
 翌日、唇の腫れは誰にも隠せない。
翔年:「ラケットが僕の唇にキツイキスをした
テニス仲間達:「???」
(自分では気の利いたことを言ったつもりだった。理屈が勝ちすぎたのか、発音がわるかったのか?)
リサ:「あなたは私達の勝利のための犠牲になったのよ」

 くだらんことを我慢して読んでいただいたお礼に、いつも記者達から好色な質問を受けていたマリリンモンローのお洒落な受け答えを、名訳でお届けしてこのエントリーを終わります。

It's not true that I had nothing on.  I had the radio on.   - Marilyn Monroe -
(何もつけていなかったなんてウソよ。ラジオをつけていたわ)


  
Posted by mtmt0414 at 22:07Comments(0)TrackBack(0)

January 30, 2011

「人セム」のBBS −リンドバーグの名言

たまさんの「人生のセイムスケール」(略して「人セム」) のBBS  で相変わらず遊んでいる。先日はこんな具合にして、「リンドバーグの名言」をBBSにアップして、たまさんに「人セム」にお供えしてもらった。

リンドバーグ、愛機の前で(ウキペディアより)
リンドバーグ


ユリウス:
 たまさん
単独大西洋無着陸横断に成功し、「翼よあれがパリの灯だ」を我々に残してくれたリンドバーグの勇気を称えたいと思います。
大西洋を横断するには当時の技術レベルでは機体を軽くする必要がありました。(彼の前に6人のパイロットが失敗して死んでいる)
彼のやったことは
1 エンジンを一台にした。
2 パラシュート不搭載。
3 一人乗り。
これって背水の陣じゃないですか。
冒険家のスピリットを見た気が致しますね。
..2011/ 1/28 00:08:05(金) [8679]


たま:
ユリウスさん
リンドバーグの勇気、だんだん。
彼のバイボに捧げました。
こちら 

--彼の不退転の三つのスピリット、心に染み入りました。
..2011/ 1/28 06:10:09(金) [8681]

ユリウス:
リンドバーグの名言をお供えします。

I love the sky and flying more than anything else on earth.
Of course there's danger; but a certain amount of danger is essential to the quality of life.

(私は空と、飛ぶことを何よりも愛している。もちろん危険はある。しかし、適度な危険は人生を豊かにするのだ)
..2011/ 1/28 18:01:15(金) [8686]

たま:
ユリウスさん
リンドバーグの名言、だんだん。
彼のバイボにお供えしました。
こちら

---「適度なストレス」も同じですが、その「適度」が難しい。最近のボクは「ケセラセラ」で受信量を調整して生きてます。(ストレスに弱い虚弱体質者より)
..2011/ 1/29 06:10:37(土) [8690]

(参考)
リンドバーグの偉業(ウキペディアより):
1927年5月20日5時52分(出発時の現地時刻)、リンドバーグはスピリットオブセントルイス号(ライアンNYP)でニューヨークのルーズベルト飛行場を飛び立ち、5月21日22時21分(到着時の現地時刻)、パリのル・ブルジェ空港に着陸、大西洋単独無着陸飛行に初めて成功した。飛行距離は5,810kmで飛行時間は33時間29分30秒だった。これによりリンドバーグは、ニューヨーク−パリ間を無着陸で飛んだ者に与えられるオルティーグ賞とその賞金25,000ドル、さらに世界的な名声を得た。
 (翔年はスミソニアン航空宇宙博物館でこの機体を見ました。)



 最近、翔年はほんの少し英語がわかるようになってきたので、これまでは全部翻訳された日本語で味わっていた名言を、原語(英語)のまま味わいたい気持ちが強くなってきた。そうすると、そういうものが自然に目に入るようになってきました。
 一番身近なところで見つけたのは、NHK教育TV番組の『ギフト E名言の世界」』でした。講師はロジャー・パルバース(Roger Pulvers)、司会は女優の紺野美紗子、この二人には魅せれています。

 番組の中にリンドバーグの名言がもう一つありました。

Nothing could be accomplished without taking risks.
(危険を冒すことなく成し遂げられるものなど何もない)

 命がけで成し遂げた人の言葉には胸を打たれますね。別の人の似たような名言を、今度は本で見つけました。

Don't worry about failure. Worry about the chances you miss when you don't even try.    -Gray Matter -
(失敗を恐れる必要はない。恐れる必要があるのは、やりもしないで逃がしてしまうチャンスのほうである)

  
Posted by mtmt0414 at 11:58Comments(0)TrackBack(0)

November 27, 2010

英語の道草(1) - brown thumb

 インターネット全盛の時代に入ってきたと思う。ネットを歩き回るには、どうしても共通語が必要になる。ネットのコミュニケーションに、いちいちお国言葉を相手の言葉に翻訳しているヒマはない。それで世界ではますます英語を学ぶ人が増えてきているという。
 そんな訳で、インターネットにどっぷり浸かっている翔年も必要に迫られるかたちで、英語に接している時間が少しずつ増えてきたように思う。

 言語学者のD・クリスタル先生の推計によると

世界の英語人口  =14億〜15億人
英語がネイティブ =約4億人

だそうだ。ということは英語を使う人の7割が非ネイティブスピーカーなのだ。英語が否応無くグローバル化していることは認めざるをえない。
 そしてネット上や本なにやかやで、時に面白い表現、なるほどと思う英語表現に出会う。そんなネット散歩でであった言葉たちを忘れないために、ちょっと道草してここに書き記しておきたい。

brown thumb = 植物栽培の下手な人、 →反対語=green thumb
green thumb = 園芸の才(親指が緑色になるくらい植物をいじっているところから)、green fingersともいう。これは覚えやすいですね。
(例文)Mabel has a green thumb (or fingers) and has the largest garden of sunflowers in the neighborhood.

 フィンガーといえば007のゴールドフィンガーを思い出す。歌詞の一番はこんなでした。

007

Gold finger
He's the man
The man with the Midas touch
A spider's touch
Such a cold finger
Beckons you to enter his web of sin
But don't go



※Midas=(ギリシャ神話の)ミダス。欲張りなPhyrygiaの王、Dionysusによって、手に触れるものすべてが金になる苦悩(褒美?)を与えられた。ディオニュソスは豊穣と葡萄酒と酩酊の神。
beckon=手招きする

Dionysus
ディオニソス

 手はわが国の古い歌にも歌われている。
稲搗けば かかる我が手を 今宵もか 殿の若子が 取りて嘆かむ  万葉集
(毎日、稲を搗(ツ)くから手にあかぎれができてしまった。こんな手をとって、うちの若様は「可愛いね」と言ってくれる)
※かかる=あかぎれができること。

 さて、人間には連想力がそなわっている。杵を臼に何度も打ち下ろす稲搗きの作業から性行為を連想して、万葉人はこんな歌を歌っている。

 





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Posted by mtmt0414 at 12:25Comments(3)TrackBack(0)