塾にヨーロッパからお客さん
フランシス(英)とミヒャエル(独)
マニュエラ(独)
20日のいきいき塾例会に
ヨーロッパから3人のお客さんの訪問があった。国際的に活躍されている知人のTさんが、わざわざ車で大阪から京都の田舎までつれてきて下さったのです。
ヨーロッパの段位でフランシスは四段、ミヒャエルは三段、マニュエラは2段。一般的にヨーロッパの段位は辛くて、我国の並の五段はヨーロッパの五段にはとうてい勝てないといわれている。欧米人の中には碁の本場の日本人と対戦して、あまりの弱さに拍子抜けした経験者は多い。これは日本の段位は日本棋院や関西棋院が本来棋力の強さを表す段位なのに、お茶やお花の家元制度の免状と同じようにお金(寄付金)の領収証みたいにしてしまっていることが原因である。
幸い、翔年とTさんとフランシスが全米囲碁協会の会員で、それぞれAGAポイント(強さのレベル)が明かなので、3人の相対的関係から塾の全員が適正な手合割り(ハンディキャップ)で力一杯の対戦を楽しむことが出来た。
フランシスは音楽をはじめ文化に造詣が大変深く、日本語も話せるし漢字も数百は読めるなど、日本文化に対する興味も並々でないものを感じた。将棋も知っているというので対局したが、ヨーロッパの7級というだけあって、なかなかのものだった。
ミヒャエルの碁歴は10年、若いマニュエラは2年というから、その進歩の速さには驚く。ミヒャエルは数学とコンピュータ、マニュエラは生物学とコンピュータを学ぶ学生なので、これからどこまで強くなるか楽しみな二人である。
3人は塾で宿泊した初めての外国人になりました。(勿論、畳の上でフトンで)23日には知り合いの能楽師のお宅に連れて行って、日本の伝統芸能を味わってもらうことにしている。このような時、何時も感じることは、自分が日本の古典芸能や日本文化についてあまりにも知識が乏しいことです。乏しいというより、若いときから古いもの、伝統的なものに背を向けてきた結果、その咎を受けているといった方が当っています。日本を深いところで理解しようとしている外国人にチャンと対応するには残念ながら翔年は力不足です。
Posted by mtmt0414 at 23:16│
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話しは飛びますが、高野さんがドイツ人にドイツ語の発音を教わったからなのか、私は「トメイトウオ」と発音したら「トマト」が正しい英語だとイギリス人から意見を聞くハメになりました。彼はキングズイングリッシュがだんだん犯されて米語になっていくのが堪えられないのかも知れません。小生は米語より英語の方が聴き取りやすいので、それでもいいのですが、世界の趨勢はますます米語ですね。
世界中の人が英語を使い始めて、それぞれの国の訛りでしゃべり、文法にもあまり拘らなくなって、わけのわからん英語がドンドンはびこってきているようですね。小生に語る資格はありませんが・・・。
ドイツの口語体で歌う第九
今年も第九のシーズンがやってきた。
私は12月5日(日)に大阪城ホールで佐渡裕指揮の下で歌う。
問題はドイツ語の発音である。
過去十数回の出演に際したが、指揮者・井上道義は最もユニークだった。
「口語体で歌え」と指示される。
遡れば、まだベルリンの壁が厳しかった頃、東欧諸国の囲碁ツアーに参加して、東ベルリンでのこと。
口語体の第九の発音のお勉強に楽譜を見せた。まずベートーベンが通じない。「べ」を強く、ベートフンと言う。
また、Deine Zauber binden wieder was die Mode ・・・・と、シラーの詩の発音の勉強をお願いした。
Alle menschen werden Bruder の Bruder は習った通りrをおもいっきり舌を巻いて震わす。er は アー が口語体、エル は文語体で、我々が第九で歌うドイツ語は「セッシャハ ゴザリマスル」式の昔の武士の話し言葉?であることが分かった。つまり我々は口語体でなく、いにしえの文語体?で歌っているのだ。
そのように思っていた。
cf:「第九の拍手鳴りやまず」
http://homepage3.nifty.com/gokichikai/essaydai9.htm
今回、いきいき塾で、お会いしたドイツ人Mr. Michael Marz、と、Miss. Mnuela Lindenmeyerの2人にシラーの詩を読んで貰っていたら、何と、そのまま3人の合唱になってしまった。
全くの口語体である。そして、文語体と思っていた エル の発音はドイツ語には無い!と言う。
しからば、音楽上の飾りのような、格別の発音なのか知れない。
でも、私はやはり飾り物?のドイツ語で歌うことにした。
高野圭介