August 31, 2004

虫尽し -夏休の宿題サポート-

Yさんのメールに今日は子供さんたちが「宿題の追いこみでおおわらわです」とあった。
翔年は遠い子供時代のことを想いだして、夏虫たちが急に懐かしくなる。今日は宿題に負われる子供たちに替って、虫たちと遊ぼう。遊びながら自然と言葉への感性をとり戻したい。


「虫尽し」      奥本大三郎
飯にゴマダラふりかけて
何はなくともオオムラサキ
あわててかきこむシジミ汁
デリアスリンゴを一かじり
マッチの軸で歯をセセリ
センチにしゃがむひとときも
煙草を口にクワガタの
白い小灰をはたいては
コガネのたまる夢を見る

結局建たないマイマイホーム
競馬でちょっとヤマキチョウ
最初の馬券はスジボソヤマキ
最終レースの大穴を
思いもかけずトリバネアゲハ
見事あたってテングチョウ

勝ってカブトの緒をしめよ
彼女にあげるホウセキフタオ
同僚さそって飲みすぎて
酔ってはからむオオトラカミキリ
たかるシデムシ、寄生バチ
残りの金もオトシブミ

深夜のホームにタテハチョウ
這って帰れば女房の
そのまなざしもトゲトゲの
アオスジアゲハにカミナリハムシ
明日からはまたオケラかな

これで子供さんの夏休のレポートをサポートしましょう。
小さな子供さんなら、この詩にいくつ虫の名前があるか探せば立派な自由研究になる。
もう少し大きいお子さんなら、全ての虫を図鑑かネットで調べて美しいもの順にならべるとか、生態を調べて分類するとかすれば立派なレポートができるハズ。
詩の内容が子供むきでないがご容赦!

お父さん、お母さんへのヒント。
ゴマダラ=黒地に白点のあるタテハチョウ科のゴマダラチョウ。
シジミ=シジミチョウ。漢字では小灰蝶と書く。
デリアス=東南アジアにいる美麗蝶です。
センチ=センチコガネで食糞性です。昔のポットン便所にはたくさんいた。
マイマイ=オサムシ科、マイマイカブリ。
トゲトゲ=ハムシの仲間で体中トゲだらけの甲虫。

奥本大三郎先生は以前(1993年)NHKの「人間大学」にも登場されたフランス文学者にして虫博士、「虫のゐどころ」という素晴らしい随筆もあります。大好きで尊敬する先生です。
虫のゐどころ


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