August 24, 2004

ライブドアへの期待と危惧

びぃなすサロンで知合ったOさんからこんなメールをいただきました。
びぃなす・ぷらねっと とっぷページ


> ”教えて下さい”
> 翔年のHPの左下にライブドアが掲載されてますが、
> ライブドアに関心がもたれていることがあれば教えて欲しいのです。
> 堀江貴文氏、蟒燦上の野健一氏、ネクシ−ズの近藤氏は若手の
> やり手で、ときどき彼らの日記などをみてます。
> 特に急ぎませんが、翔年の見解など宜しくお願いします。

ライブドアについてはまだ自分の評価は定まっているわけではなく、今もいろいろな思いが錯綜していますが、期待することも、危惧することも、隠さずにOさんへの返事のつもりで 書いてみようと思います。

翔年は若いときからロングスパンで物事をみること、長期の視点で予測することに力を入れてきました。人口問題、エネルギー問題、食糧問題などですが、最近ではこの三つのトリレンマに地球環境問題が加わって益々明るい未来を見通すことが難しくなってきたと認識しています。この基本問題を解決するためのに政治課題(東西問題、南北問題)や経済課題が存在すると言う考え方です。そしてその中の一つのサブ課題として資本市場の運用や企業の将来予測と言うような仕事があると考えています。

さて、前置が長くなりましたが、ここからしばらくは翔年が過去に関心を持ってきた成長企業がどのような経過を辿ったかをちょと思い返したいと思います。

1960年に株式市場に興味を持ち始めて、一番最初注目したのはソニーでした。確か株価が始めて1000円になりました。ダウ平均(当時)も1000円に乗ってきたころです。その次はホンダと松下電器でした。ソニーの創業者はエリート、ホンダと松下の創業者はそうではありませんでしたが、翔年はソニーとホンダの創業者に強い共感を覚えました。翔年が技術系だったこともあるいは少しは関係があるかも知れませんが、共感を覚えたのは経営センスとか人間的な魅力でした。
その次に注目したのはダイエーと京セラでしたが、中内社長は好きになれませんでした。
市場での評価は紆余曲折はありましたが、今になってみると少年が人間的魅力があると感じた経営者の会社は今も輝いています。

次はパソコンや情報技術が芽を吹き始めた頃の中小企業で次の三人の社長に注目し、当初は次のような順位付で評価し、店頭株のときに買いました。
(1)西和彦   アスキー
(2)大久保秀夫 フォーバル
(3)孫正義   ソフトバンク
当時、西和彦氏のパソコンに対する洞察力は日本一でしたし、大久保氏の人柄にも魅力を感じていました。孫氏はソフトの小売みたいな仕事だったこともあって翔年にとって魅力ある人物のようには思えませんでした。
この時代の成長企業の予測は翔年は完全に誤ってしまいました。完全に逆さまですね。

そして、西氏の失敗等を見たりして、中小企業は社長の人柄と実力を掴めば十分だが、企業が大企業の仲間入りをして更に成長を続けるためには、企業の組織をどう作るか、人材を社外からどのように調達するか、腹心の部下がいるかなどチェックする必要性を強く感じました。

過去に翔年が関心を抱いた超成長企業をはしょって振りかえってみたのですが、どうやら中小企業は社長の力量チェックで十分だけど、そこから更に成長するには組織の運営力が大きな要素になると学んだように思います。

そこでライブドアですが、社長については
(1)社長の力量(着眼力、経営センス、バイタリティ)は申し分ない。
(2)人柄にはあまり魅力は感じない。(世代ギャップもあるが、ご本人の文章を見ても普遍的な魅力は感じない。)
(3)会社の買収を通じて企業グループの相乗効果を上げようとしている経営姿勢はただしい。
と思う。

ただ、今まさに大きな企業に羽ばたこうとしているライブドアを見ていて大きな危惧を抱いています。翔年の実際に経験したことを二つだけを書きます。

(1)Lindows について
目の付け所は申し分なく、マイクロソフトの2,3割のシェアをこのOSがとると期待し、オンザエッジの時に株主になりました。市場はLindowsだけでなく、この会社の財務感覚も受入れて評価したのはご存知のとおりです。(今のところ株価は成功している。)
その過程でLindowsの予約ユーザーに登録し、市販よりも早く手に入れようとしましたが(人に先んじてLindowsを評価したかった)納入期日は突然延期され、予約ユーザーのメリットはなくなりました。それよりひどかったのは翔年が自分のパソコンにLindowsをインストールしようとしても出来なかったことです。翔年のパソコンはDOS-V機の何の変哲もないFMVですがうまくいきませんでした。ネットで何度も問合せをし、OSが動かない機種やタイプの情報を集めましたがエッジ(社名変更)からは有効な情報提供はほとんどありませんでした。その後CDROM起動のLindowsなども株主優遇で送付してきましたが、これさえも翔年のFMVでは動きませんでした。
結局、翔年とおなじように相当数のユーザーは今も放置されていると思われます。ネットでした質問には一度メールの返事がきましたが、これも解決に役立つようなものではありませんでした。Linuxは難しいけれどLindowsはパソコンを変えると信じ、マイクロソフトに対抗できるOSに育って欲しいと望んでいた翔年は裏切られた気持です。

Lindowsが動かないのは大問題であるから、質問にはこのクレーム対応を決してウヤムヤにせず、必ず幹部に上げて全社的対応をしてコメントを出すように要望しましたが、今にいたるまで、この問題はあいまいに処理されたままです。
長々と書きましたが、もし、こういう問題が堀江社長まで上っていたら、多分放置しないだろうと思うのですが・・・。どうもクレームの所在の実体が社長まで正しく報告されていないのではないかと思います。結果としてユーザー対応がなっていません。

(2)Livedoor Blogについて
比較的はやくBlogサービスをはじめたのは良かったと思います。ただ、当初より今にいたるまで、Blog運営をみていると、ネットの運営の基本、トラブル対応、クレーム対応の基本が無茶苦茶です。
翔年は自分がトラブルに遭遇するたびに、トラブル事象を伝え、
A その原因
B それに対してとった処置、対策
C 正常復帰の確認とその日時
をキチンと発表するように要望してきましたが、今だにこの基本事項が守られていません。ユーザー無視と感じているBloggerは多いのではないでしょうか。

Livedoor Blogはデザインの設定数を増やしたり、プラグインの項目を増やしたり、Blogの日を作ったりと目新しさや目先の器用な改善は積極的にやりますが、システムの安定的な供給とかユーザーのクレームへの誠実な対応など、サービスのベースとなる基本が出来ていないと思います。

株主に対して日本グローバル証券が7月3日より「ライブドア証券」になったこと、株主売買委託手数料無料キャンペーンなどの通知はきました。
このように顧客を集めるためには一生懸命になっており、一応の成果は出しています。
しかし、顧客の繋ぎとめやリピーターを増やす対策はなされていません。人材が不足していて手が廻らないのか、それとも稼ぐに追いつく貧乏無しをきめ込んで、ドンドン顧客を増やしておれば少々のクレームは放置して大丈夫とたかをくくっているのかどうか翔年には分りません。

ライブドアにたいする翔年の危惧は上の二つの経験から
(1)大企業になるためのシッカリした組織運営がまだ出来ていない。
(2)クレームの実体が社長まで届いていないのではないか?(風通しの悪い会社)
(3)社長がこのような実体を把握していながら、何ら組織的対策をとらないのなら、この会社の行く末は暗い。
ということです。

ライブドアがますます充実していくためには、堀江社長の経営感覚だけでなく、顧客の満足度を高める仕事を重視しないと、膨らむだけ膨らんだ会社は次第に空気が抜けていくでしょう。
期待しつつ見守っているのが今の正直な気持です。

今後のライブ証券の市場の評価に注目したいと思います。なぜなら、証券の顧客は何よりも信用を重んじるでしょうから、利便性もさることながら、システム異常やトラブル時の顧客対応が今までのライブドアのような対応では顧客が居なくなってしまうでしょう。翔年はLindowsとBlogの体験がなければ、ライブドア証券の顧客になったでしょうが、今回は松井証券と岩井証券から乗りかえるつもりはありません。




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