August 15, 2004

The 20th US GO Congress のこと(2)

Ulf Olsson との対局
Olsonとの対局
2回戦の相手はスエーデン人の Ulf Olson だった。さすがバイキングの末裔なのだろう、大男だった。
10時ごろから対局を始めたが、お互いに序盤から時間を使ったので、難しい局面にさしかかる頃には12時を過ぎた。
翔年の手番で封じ手(着手を決めて、相手に分らないように紙に書きこんで、対局再開時にその着手から始める)をして食事に行くことを提案したところ、相手が同意しない。何故だと聞くと食事中にお前は考えたり検討したりできるから嫌だという。バカなことを言う奴だと思った。が、これは大会に封じ手の制度があることを知らないからだと思い直した。大会の役員を呼んで、自分の着手を紙に書くからその心配はいらないことを納得させる。食事をして1時再開ということで何とか合意ができた。
役員を呼んで着手を書きこむと、その紙の裏側に再開時間13時と役員が書いて碁盤の上に置いてくれたので、彼も安心して席を離れた。

約束の時間に再開した。途中、山あり谷ありの面白い碁だったが、結局は力負けした。終って握手したら、局後の検討をしたいと言うので別室で二人で検討した。彼は大変熱心で、石を並べては崩し、並べては崩して、色々なケースを序盤から中盤過ぎの局面まで1時間半ぐらいかけて検討した。なかなかの人物とお見受けした。

後で分ったことだが、彼は世界アマチュア囲碁大会のスエーデン代表だった。そうと知って夜になってから、毎年、大会にこられている中山典之プロにこの碁を見てもらった。序盤に相手に失着があった局面で先生は「Mさん、この碁は勝ったでしょう?」と判定されたが、我々の碁は失着と強手が交互にでるので、どちらが勝つかは最後までわからない。プロ棋士の判断はその局面から双方が正しい着手を重ねたと仮定しての判断だから、当るとは限らない。

こんなこともあった。5回戦は中山先生が巡回観戦されて、終盤の入口あたりの局面で先生は僕の負けと判断されていたことがあったらしい。後で「あの碁は少し足りなかったでしょう」と言われたが、「いいえ、半目勝ちでした。」と元気に答えることが出来た。プロの判断は正確なのだが、我々はリードをしても、そのリードを終局までキープできない、まだまだ、碁が分っていない輩なのです。

参加の少女達

こういう事を書いていると全米囲碁大会はすごい大会だと誤解されるかも知れないが、実はそうでもないのです。
大会参加者は432人、そのうち Non Player が4,50人、上位には七段クラス(あるいはそれ以上)がいますが、下位には35級から参加しているのです。35級といえば何とか囲碁というゲームが理解できた程度の人たちだから、強いとか弱いとかの評価以前の人たちです。このクラスには碁盤の端に手が届かない幼稚園児や小学生もいるのです。この写真はそういう子供達です。楽しそうな顔が印象的でししょう。
手が届かないよ



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この記事へのコメント
磯田昇 様

コメントをいつもありがとうございます。
ただ囲碁が好きなだけで出かけております。
ただ、このような大会に出ていますと、いろいろ彼我の文化の違いを感じることがあります。

碁に関して言えば、我国の囲碁大会では強い奴が威張っており、弱い人たちが卑下して小さくなっているように見えるのに対して、米国の碁打は弱くても、俺は11級だと胸をはっていうようなところがあります。
ですから会場をぶらついていると、級レベルの女性や子供からよく対局を申しこまれます。(ぶら下げている名札で相手のレベルはお互いに分るようになってます)
私は積極的に挑戦する姿勢のこういう人たちが好きです。

磯田様の秋のイベントの成功をお祈りします。


Posted by ユリウス at August 16, 2004 19:25
翔年 さま

ご無沙汰しております。
自分の思いを計画し更には実行する事は凄いことだと思います。囲碁・将棋については門外漢ですが、物事に打ち込みそれを又求めて行動するにはそれなりの時間・費用がかかりますがそれらを跳ね除けての行動力には敬服に値します。

日本の多くの企業家達にも見習って欲しいものだと感じ入ります。外国での日本人の多くは、特に社長とか業界の代表、更には代議士先生、知事市長になると印で押したように、秘書達が書いたメモを読み上げるのが通例です。そこにはIdentityが何も無いと言えるでしょう・・・このような事例を続けている限り日本の評価は変わりませんし馬鹿にされる続けるだけでしょう。。。

友人で昔、今をときめく(?)三菱自動車に勤務していたドイツ人が曰く(闇改修の会社ぐるみ発覚以前の話です)。 三菱との会合では何回会議を重ねても結論が出せないとぼやいていました、下意上達の三菱と上意下達のベンツ社では経営そのものが根本的に違っていたからだと思います、、、

その意味を込め自ら行動する意思と実行力には全く恐れ入ります。爪の垢を煎じて代議士先生たちに飲ませてやりたいものです・・・
夏は欧米ではバカンスシーズンだと言うのに衆参両議院では数百名の先生方が国費で外遊という視察旅行をなされます。中には相手がいなくてもせめて建物を見学するだけでもと言うひどいのも今時あるそうですが〜〜

とぼやいていても何の解決にもなりません、かの地でのご健闘をお祈りいたします。私も次のステップを加味し秋頃からタイ方面を巡回しようと計画しております、その節には又宜しくお願いします。

こちらは久し振りの雨で涼しくなりました。 お元気で・・・
さいたま市  磯田昇

Posted by 磯田 昇 at August 16, 2004 01:06