April 08, 2017

本好きの愉しみ -本を贈ることも……



 本好きは何と言っても本を読むことが一番の愉しみです。

 本によって蒙を啓かれるのは当然ですが、加えて著者の考えに共感できたり、稀にはページを繰る度に著者と対話しているように感じられる本に出会ったり、またその喜びを本好きの仲間と情報交換をしたり、このBlogにその喜びを書いたりして一生過ごせます。(笑)

 その上、年を重ねてからは若い人に本を贈ることが楽しみになってきました。きっかけは一年に数回家族で会う機会がある姪との会話でした。


詩のこころ001

 息子さん二人はスポーツ少年でサッカーに夢中でした。父親もサッカーの選手だったそうですから、何の問題もないはずなのですが、母親としてはもう少し本に親しんで欲しいと望んでいると…。

 そんなことから、次の年の春休みから兄弟に適当な本を一冊づつ贈る事にしたのでした。物静かで思慮深い兄と動物好きで活発な弟をイメージして、「狼王ロボ」、「ジャングルブック」、「宝島」、「15少年漂流記」、「シートン動物記」、「バッテリー」、「14歳からの哲学、考える教科書」などを、これまで送ってきました。

 今年は兄が高校2年、弟が中学3年になるので、兄には「もう自分で好きな本を選んで読んでほしい」と手紙をつけて商品券を送り、弟には茨木のりこ著「詩のこころを読む」を送った。

 本を数年間贈っただけなのに、この兄弟の成長が楽しみでなりません。






 ついでに、近くに住む孫達(新4年生男児と新1年生女児)にも本を贈ることにしました。

 彼らは翔年の書斎に自由に出入りしているので、特に親たちからたのまれた訳ではないけれども……。


こどもの科学3月号
身の回りの疑問





 
(ご参考までに)
本好きの自分の気持をこめて、中野重治のこの詩を新高校二年生に送りました。



「Impromptu]     中野重治

高い書物を買いこんで
おれは又もや気がふさぐ
そうしておれは思い出す
オレの先祖のだれ一人
おれに書物はくれなんだと
なるほどお経は伝わったが
あれはお経で本じゃない
けれどおれはやるだろう
おれがじじいになっちまい
息子があるいは娘が大きくなった時

「これはとっつあんが若い時
こんなわけで手に入れて
胸ときめかして読んだもの
受けた影響かぞえれば
まずこれこれといったとこ
おまえにゃむかぬか知れないが
まぁ持ってって読んでみな」

息子の拒絶おそれつつ
いささか照れて言いながら
更にもおれは欲張って
その上こんなに考える
おれの息子も孫を生み
そいつが大きくなった時
じじいになった息子めが
ある日孫めをつかまえて

「これはとっつあんが若い時
じさまがわしをつかまえて
こんな説教鳴らしつつ
このとっつあんにくれたもの
そしてやっぱりとっつあんが
胸ときめかせて読んだもの
受けた影響かぞえれば
まずこれこれといったとこ
おまえにゃむかぬか知れないが
まぁ持ってって読んでみな」

孫めの拒絶おそれつつ
いささか照れて言いながら
例の本をば出すだろう

してみりゃ本はやすいもの
世間のおやじよおふくろよ
また息子よ娘らよ
高い本などつい買って
お前の気分がふさいだら
たとえ子持ちでなくっても
おまえをとっつあんまたはかあちゃんに仕立て上げ
息子や娘を配置して
そして気分を直すがいい

それがほんとの本好きの
本を大事にする仕方
してまた子孝行孫孝行
人の人たる気慰め
社会的衛生といったもの

--- なんかんとおれが手のなかの
買った本をば眺めつつ
頬っぺたあたりをさすりみる


供 奮箘Δ靴泙后





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