July 09, 2016

アインシュタイン博士に学ぶ(3) -人類社会の問題解決にむけて-

アインシュタイン博士

 これまで2回のエントリーで、尊敬するアインシュタイン博士の数々の名言を学んできました。そして今回が最後です。大きな示唆を含んだ預言であると思います。


もしユダヤ教から預言者たちを排除し、イエス・キリストが教えた本来のキリスト教から弟子たちの教えを排除するなら人類のすべての社会問題を解決できる教えが残るでしょう。



→ これを読んで、ハッとしました。 翔年は昔から無神論者なので、宗教的な気づきではありません。
 あぶない「一神教」やら「何やら教」を離れて、「世界中のあらゆる人たちが共感できる人類社会の諸問題を解決するために必要な共通の規範があるのではないか」ということです。




修身のすすめ
 思い当たるところがあって、34年前に読んだ竹内均先生著「『修身』のすすめ」講談社刊を本棚から引っ張り出してきました。(笑) 竹内先生は地球物理学の世界的権威で東大教授でした。また、科学雑誌「ニュートン」の創刊者であり、科学啓蒙家としても有名だった方です。

 竹内先生は「あらゆる倫理や法律の基本となる教え」はキリスト教では「黄金律」と言う。これが「世界の三聖人」の言葉の中にあると書いておられます。さすが、三聖人様! 竹内先生様!


何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ。   -キリスト-


そのように他人にとってもそれぞれの自己が愛しいのである。それゆえに、自分のために他人を害してはならない。   -釈尊-


己の欲せざるところを人にほどこすことなかれ。   -孔子-



→ これは誰にでもよくわかる教えですね。神や仏を信じなくても、大人は子供たちに教え諭すことが可能です。
 しかしながら、この黄金律はよくよく読んでみると、凡人にはなかなか守りにくい。とくにキリストの教えは翔年には無理。(笑) それを見越してか、竹内先生はこんな提案をされています。

福沢諭吉の「人生訓」、サミュエル・スマイルズ著、中村正直著「西国立志編」、「フランクリンの十三徳」および内村鑑三の「代表的日本人」を参照して、私は私たち凡人の守るべき徳目として

「勤勉・貯蓄」、 「正直・中庸」、 「感謝・報恩」

を数えあげたい。
いずれもすこぶるクラシックな感じのする徳目である。しかし、これらはいずれも、神がかったところや、ある宗教にかたよるといったところがない。



→ 先生が自賛されているとおり、これなら自分に適したやり方でなんとか実行できそうです。翔年はこの徳目を大人たちが実行するとともに、次世代の子供たちに伝えて行く事が大切と思います。


人と生れ、自分自身や一家や国の平和や幸福を望まないものはいないはずである。それを得る方法はただ一つしかない。それは勤勉、正直、感謝から始まる修身の実行である。私自身の経験、これまでの人生で私の見てきた個人、家、会社などの団体、社会さらには世界の動き、これまでに私の読んだ古今東西の国々の歴史にかんがみて、私はこのことだけは確信をもっていう事ができる。
 栄えるものには栄えるだけの原因があり、滅びるものには滅びるだけの原因がある。その原因はただ一つ、修身を実行するか否かだけである。


→ 先生はこの修身は経済問題とも深くかかわっているとおっしゃる。鈴木正三や石田梅岩や、カルビンやアダム・スミスが言ったことは正しいと。
 そして自然科学者らしく、それはチャールズ・ダーウィンの進化論における「適者生存」の原理にかなっていると。

 本の「まえがき」を竹内先生は次の言葉で結ばれています。
この本をよんだみなさんが、ほんのすこしでも私に共鳴して下さるとしたら、私の喜びこれにすぎるものはない。(昭和56年 初秋) 



→ 先生に共鳴して下さった方は、この修身を実行に移しつつ、是非ご家族や仲間たちとこのことをよく話し合ってください。今の世がちょっとでもよくなるために……。そうすることで、世界中から、憎しみによる殺し合いや争いが減るはずです。

 かつてアインシュタイン博士が日本を賞賛してくださったように、世界中の心ある人々から多くの賛同を得られるに違いありません。
 読者のみなさん! 微力ながら先生に代わりよろしくお願いしたします。


 
 
 

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