March 06, 2016

かえるの楽園 -ある寓話(風刺小説)-

「かえるの楽園」
かえるの楽園

 百田尚樹著「かえるの楽園」をよんだ。寓話小説というか風刺小説というか、明らかに我が国の大衆社会の怖さがこれでもか、これでもかと露骨に描かれている。

 とにかく現在の我が国のおかれている政治状況が透けて見えるようにやさしい表現で描かれているので、誰でも楽しめる。いや、ガチガチの護憲派や原子力平和利用反対派はちょっと嫌な思いはするでしょう。(笑)

 どのような政治スタンスであるにせよ、国際社会の現状を踏まえた上での我が国政治状況への問題提起であることは間違いないところです。ものには両面があるのですから。




 古くはシェイクスピア戯曲「コリオレーナス」(ローマ社会)やジョージ・オーエル著「1984年」(共産主義社会)など、為政者の権力と大衆の無知、無力を描いた名作がある。

 翔年はこれとは全く別のジャンル、ラベル作曲「ボレロ」をイメージしました。

 ボレロは始めから終わりまで、たったひとつメロディーを一つの長いクレッシェンドで演奏されるので誰にでもわかりやすい。

 同じように「かえるの楽園」も我が国の戦後の大衆社会を余すところなく描きながら、だんだんクレッシェンド強めてついには破局に至ります。だれでも結末が容易に予想できる小説です。これぞ風刺小説という所以です。


 先のエントリーで書いたリチャード・ムラー著「サイエンス入門 機↓供廚浪奮惶蚕僂遼楴舛鯤かりやすく解いた本であり、今回の「カエルの楽園」は政治の本質をわかりやすく描いている。

 好き嫌いはあるでしょうが、どちらも物事の根本をよく見て、自分の頭で考えることを助けてくれる本であると思います。読後感はどちらもよかったですね。





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この記事へのコメント
本日大津地裁で、高浜原発運転停止の判決が出たので、一言。
一つの地裁で扱える範囲を超えており、専門的知識も不十分な裁判官に無理をさせた判断で、温暖化対応等への高次元な配慮もほしかった。どこまで行っても心配・懸念はゼロにならず、最新の情報に元ずく科学技術を信頼せざるを得ない状況だと思ってます。 それにしても隣国の物騒な原爆や世界中に散らばっている原爆をより安全に平和利用することを促進するほうが、孫のためになって楽しいと思いますが、いかがですか。
2016年3月9日 高木
Posted by 高木 順 at March 09, 2016 20:35
高木 順 様

 おしゃる通り、科学技術で判断するべき課題だと思います。先日、原発反対派の論客を自認している方と話していて、あれっ、原発と原爆をごっちゃにした議論をされているなと思いました。

 この機会にそのことをはっきりしておきたいです。
福島第一原発は地震による揺れでスクラムダウン(制御棒の挿入による核分裂反応の停止)をしたものの、大津波のため長時間の所内電源喪失になり、その結果冷却材(水)喪失に陥りました。それで燃料の崩壊熱を冷却することができず、高温によってメルトダウン(燃料溶融)になり、溶融した燃料が原子炉格納容器の外に漏れ出してしまいました。環境への影響が大きく、原子炉の最悪事故であります。(ここまでは共通認識です)

 この高温で溶融した燃料は冷やす水がない訳です。一体どうなるのでしょうか? この後は物理学理論で正しく推論しなければいけません。
1. どんどん高温になって、原爆のように大爆発に至る。
2. 原子炉にあるウランは濃縮度が低いので臨海にはならない(ウランの連鎖反応はおこらない)。大爆発は起こりようがない。
 1を説く人がいると、たいていの人は恐怖に震え上がりますが、実は後者が正しいのです。(詳しくは「サイエンス入門 機廚裡262を参照ください)
 
Posted by ユリウス at March 09, 2016 22:53