January 21, 2016

映画「完全なるチェックメイト」(pawn sacrifice)

完全なるチェックメイト001

 久しぶりに映画を見た。タイトルは「完全なるチェックメイト」、英語の原題は"PAWN SACRIFICE"でした。

 少しでもボードゲームのチェスや将棋や囲碁をかじったことがある方だったら、邦題はちょっとありえない題名がついていると感じられるのではないか。ボードゲームは着手の選択肢が多いので、初手から正しい着手を終局まで、人類は解明している訳ではないのだから。序盤は五里霧中の中の着手選択でしかない。それは過去の経験と記憶にもとずく構想力の戦いにすぎないのだから。

 その点、原題は主人公ボビー・フィッシャーの序盤の大胆な着手を暗示しており、表現に深みが感じられる。Pawn Sacrifice とはチェスにおいて、戦略的観点から、ある駒を犠牲にして全局的にみて有利な局面に導く着手を指すらしい。そう解すれば、将棋では「捨て駒」と言われ、囲碁では「捨て石」と言われる類似の高級な手法があることに気づく。一見不利なように見えて、その実、局地的には損をしても、全局的にみれば決して損ではない着手が確かにある。(野球の犠打もその一つ)

 何の世界にも天才はいるもので、ボビー・フィッシャーもそんな天賦の才を持って1943年にシカゴで生まれている。
1943年(6才) チェスを始める
1957年(14才) アメリカ選手権優勝。インターナショナルマスター。
1972年(29才) アイスランドのレイキャビクで行われた世界タイトルマッチでソ連のスパスキーに勝利、世界王者の座につく。この快挙にアメリカ人のみならず、西側の人間は熱狂したものです。

 当時は米ソの冷戦時代、ソ連のスパスキーとアメリカのフィッシャーは、はからずも世界を二分する強国の代理戦争を戦っていたのです。

 後は映画を見てのお楽しみ!

(追記)
1 フィッシャーは後年(2000年頃)我が国にも来ています。

2 上の画像をご覧ください。フィッシャーの頭脳にはあまたの着手が浮かんでは消え、消えては浮かんでいるはずなのですが、俳優が如何に苦悩の表情をしようが、目を釣り上げた演技をしようが、観客には何一つ着手の手がかりは得られません。ないものねだりではありますが、映画は音と映像の総合芸術といいながら、翔年は頭の中が見えないことにちょっと物足りなさを感じました。(笑)




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