January 14, 2012

瓦礫(ガレキ)処理を邪魔しているのは誰か? −瓦礫処理法を早く改正せよ

 「文藝春秋」二月号で翔年が尊敬している塩野七生さん(作家)と安藤忠雄氏(建築家)の機知にあふれるお二人の対談を読みました。その中に安藤氏が瓦礫の処理について政府のやっていることに対して怒りを込めて語っておられる箇所がありました。翔年も何故こういう馬鹿げたことになるのか分けが分りません。知った以上、これは看過することはできません。国難が降りかかって国民がそれを何とか乗り越えようとしている時に、こんな馬鹿な規制をしていること、そしてそれを改めようとしない政府と行政に我々はもっと声を大にして迫るべきなのでしょう。


 安藤氏のお話では瓦礫の処理を邪魔しているのは「放射性物質汚染対処特措法(通称・瓦礫処理法)」という法律だそうです。昨年、8月末に施行されたこの法律では、瓦礫はとにかく一回処分しないといけないと決められているのです。

 一方、横浜国立大学の宮脇名誉教授(元国際生態学会会長)はいち早く「瓦礫はゴミではなく資源だ」と言って、瓦礫を盛り土して森にしたらいいというお考えで、「いのちを守る300キロの森つくり」 を提唱されている。4分です。とにかく見てください。この画像を見てみなさんはどのようにお考えになりますか?

 翔年は昭和45年頃から宮脇先生が環境を守るためにはそれぞれの土地、土壌にあった植生を考慮したいろいろな樹種を植える「鎮守の森」構想を知り、ずっと注目していました。だから、先生の素晴らしいアイデァ、「いのちを守る300キロの森つくり」構想は東北地方で着々と進められるものと今まで思っていました。ところがそうはうまくことは運んでいなかったと知って残念でなりません。

 安藤氏は宮脇先生案に賛同されて「復興構想会議」で、安全のために避難場所になる高台に木を植え「鎮守の森」としてその周辺の整備を進め、みんなで育てていこうと提案された。海に近いところでは、防災林(防潮林、防風林、砂防林)を兼ねるといい。緑豊かでCO2も吸収する。実際、木の値段というのは一本2万円程度ですから、復興予算のほんの一部で十分可能です。メンテナンスにはお金がかかりますが、ここに地元の人の雇用も発生するわけで一石二鳥と考えればいい訳ですね。翔年は大賛成です。
 
 ところが、安藤氏によれば菅前首相が設置した政府の「復興構想会議」なるものは、毎週8時間も会議して、その挙句、「結論はどうですか?」「今日は結論は出ませんでした」の繰り返しだったそうです。100年に一回の我が国の危機と叫んでおりながら、危機に対応できないのは政治決断の欠如です。政治リーダーが責任を逃げているからだと感じます。

 そうこうしているうちに「瓦礫法」が施行された。どうなったか? 瓦礫をいったんどこで処理するのか? できるのか? 
 東京都の石原知事は「東京都で瓦礫を引き受けよう」と最初に手を上げた。(拍手!) すると釣られて42都道府県が「うちでも」と名乗りを上げたのですが、結局、東京都と山形県以外は「やっぱり無理です」と手を引いてしまった。放射能に対する住民の抗議を恐れての態度急変なのですね。放射能ヒステリー者にとって「がんばろう日本」という発想はないのですから。瓦礫処理は進みません。
 瓦礫の処理で最も金のかかるのは受け入れ先までの瓦礫の移動なのは誰でも分ることです。近くで処理する方が金がかからないのは子供でも分ります。この法治国家ではその簡単なことができません。安藤氏が政府や省庁にかけあうと「法律を変えるには五年かかる」と言われたそうです。変える気がないってことでしょう。こんな立法府では安藤氏でなくても怒りが湧き上がってきます。
 安藤さんの言葉は悲しいです。「現実的にはどこの省に訴えても、おなじような理屈を言うばかりで動いてくれない。今回の動きを見ていると、「行政がうまく機能していないんです。今こそ死に物狂いでやってもらわないと困るというのに」

 もし、ご関心がおありなら、もう一本のyouTubeもご覧下さい。(6分です)「いのちを守る森づくり」


(追記、1月15日)
具体的にどれぐらいの効果があるのか、よくわかる映像がここにあります。東日本大震災現地調査(宮脇昭緊急提言、2011/4/8撮影)12分とちょっと長いですが、いのちを守る森であることがよく分ると思います。




いつも『もの言う翔年』を読んでくださりありがとうございます。
お陰さまで「政治評論」も「囲碁」もそこそこのランキングに入っております。
コメントをいただいたり、ランキングが上下するのを励みにBlogを書いております。
お暇なときに見て行ってください。
にほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ
にほんブログ村
にほんブログ村 その他趣味ブログ 囲碁へ
にほんブログ村


この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/mtmt0414/52222654