November 25, 2011

塩野語録満載の「ローマ人の物語」 −文庫本完結

 塩野七生さんの長い長い「ローマ人の物語」が終わった。というよりか、正確には歴史巨編の文庫本(1巻〜43巻)が完結したと言うべきか。翔年は平成15年から文庫本が出るたびに購入して読み継いできた。文庫本は3冊ぐらいずつ間歇的に発刊されたので、長編とはいえ、読むほうにとってはとても楽で、次の発刊が待ち遠しく思えることもしばしばでした。

「ローマ人の物語」文庫本全43巻 −タイトルを見ているだけでローマ史が蘇る
ローマ人の物語全巻
 次の巻の刊行を待っている間に、折にふれて塩野語録をこのBlogでも取りあげてきました。それは「ローマ人の物語」が塩野さん独特の歴史観によって書かれている魅力とともに、現在を見つめている目、特に我が日本を見る塩野さんの慧眼が感じられたからです。



9月刊行の「ローマ世界の終焉」3巻
ローマ人の物語41,41,43
 例えば41巻「ローマ世界の終焉」では
亡国の悲劇とは、人材の欠乏から来るのではなく、人材を活用するメカニズムが機能しなくなるがゆえに起こる悲劇、ということである。」

と書いてある。 
→ バカな民主党の間違った政治主導が脳裏に浮かんできますね。

 また43巻にはユスティアヌスの甥で皇帝を継いだユスティヌス二世は帝国の滅亡直前の財政を自らの言葉でこのように言明している。
「『わたしの前で開けられた国庫には、多くの借金の証書以外には何もなかった。帝国の財政の現状は、絶望的とするしかない。軍資金が欠ければ軍事力を欠くことになり、このままでは蛮族に蹂躙されるしかなくなる。』
 これが、最大に領土を拡張し、最高の権勢を誇り、最も反映したと言われるユスティニアヌス時代の、東ローマ帝国ないしビザンチン帝国の姿であった。」

→ 自民党時代から始まって、民主党に政権交代してからますます酷くなっている放漫財政の現状に想いが至らない人っているのでしょうか。
これは古代ローマを語りながら、日本国へ警鐘をならしている塩野さんからのメッセージそのものでしょう。

 次のエントリーでは、イタリアにお住まいの塩野さんが「文藝春秋」誌のコラムで、直接我々に提言されていること等について書きたいと思っています。


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この記事へのコメント
翔年 様
一晩で大阪都構想が×から△(○の方向)に考えが変わりました.やっぱり、既存の二重行政は無駄が多い.マル経は今はもうほとんどない、内部整理により大阪都立大学としての合併もあっておかしくないような気がしてきました(一面ですが).東京にわずか2年ほどですが、東京では格差社会構造の流れが昔から今まで続いています.富裕層は知りませんがこれをとりまく厚い階層的に貧民層となる労働力があって東京都はその税で成り立っているような気がします.都構想実現によって住民全てが豊かになれることはないでしょう.

これとは別に民主党はもう終わりですね.
Posted by 奈良・東京のO at November 29, 2011 06:57
奈良・東京のOさま

自民党も民主党も大阪維新の会に反対のはずでしたが、選挙に負けた途端に手のひらを返したように、今は維新の会に擦り寄っています。このような政策そっちのけの堕落した政党見るのは嫌になります。
ところで、脱原発に関しては、たんなる地域政党が我が国のエネルギー政策を左右することはできません。それは沖縄県の基地反対運動と同じ政治原理があるからです。国民の命と財産を守る義務を負っているのは政権党であり、国防(軍隊)やエネルギー政策(電力、石油、ガス)は大きな外部環境の変化が無い限り、軽々しく基地を国外に移設したり、原発を止めたりすることは難しいのです。
まだ、誰も長期の我が国エネルギー政策を語ってくれた人はいません。脱原発を叫ぶのはその議論の末に課題として上がってくるべきと考えています。
Posted by ユリウス at November 28, 2011 23:59
翔年様

少し整理を始めました.
橋本氏;大阪都構想○(◎)、脱原発○.
ユリウス氏;大阪都構想○、脱原発×.
小職;大阪都構想×、脱原発○.
N県の知事は大阪都構想×、おそらく脱原発×だと思います.(古い人とは決めつけていませんが・・・新しいこともないでしょう)
ここから、これから大阪、周辺関西は????
住民皆様の意志は、どこかにバラツクでしょう.関西全て1つの大多数賛成派はないような気がしています.

Posted by 奈良・東京のO at November 28, 2011 22:03
奈良・東京のO様

中央の政治が改革とか改革を唱えるだけで何も変らないのなら、地方から変革していくのも一つの方法かもしれません。大きな課題が立ちはだかるのでうまく行くかどうか分りません。が、若い人が政治に参加しているのは文句なしにいいことでしょう。

維新の会の政策の内、小生は大構想の「大阪都構想」には賛成、エネルギー政策の「脱原発」には反対、未来を開く教育改革は必要性は認めますが、やり方には疑問を抱いています。
当面見守っていきましょう。


Posted by ユリウス at November 28, 2011 09:36
翔年様
勉強不足と長編を読んでいませんので当時のローマ帝国の行政は、学識あるなしの投票結果でなく、たぶん良識あってもの皇帝の絶対的権力試行と思います.悪いと言ってません.本日大阪府・市のW選挙の結果であれ、10人中3人の学識者よりも7人の無知票多数で将来の大阪都構想は、東の石原都政から見れば、高笑いの気がします.大阪府大と大阪市大が1つになって「大阪都立大学?か」、無縁の住民はどうでもいいと思いますけど、当事者は大変.そんな馬鹿げた、昔はマル経と近経、ほかにも医学と獣医学でかけ離れた学閥と言えます.橋下さんは市と府の整理で終わるような気がします.はい、ご苦労様.府と市はこのまま存続すると思います.若僧は本来己の思想にかける.裏で糸引くSTさんは完全ボケと、ごめんなさい勝手なこといいまして.そんな気だけですが・・・
Posted by 奈良・東京のO at November 27, 2011 21:44