June 28, 2010

むべの実 - むべなるかな

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 滋賀のT氏の奥さんから「むべ」という食べ物(果物?)のことを聞いた。翔年は「むべ」という植物があることすら知らなかったので、例によって本やネットで調べてみた。

 まず、何時もお世話になっている青木繁伸氏の「植物園」  の記事から。

ムベ(郁子): アケビ科
暖地の山地に生える常緑つる性植物です。
果実はアケビ,ゴヨウアケビ(五葉通草),ミツバアケビ(三葉通草))に似ていますが,熟しても裂開しません。暗紫色に熟し,果肉は甘く,食べられます。
和名にあてられている漢字はおもしろいですね。「いくこ」さんという女性名と同じです。
※通草=アケビとよむ。



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 また、別のネットの記事をまとめて2,3ピックアップする。

〇 春に白い花をつけ、秋に長さ7〜9センチほどの鶏卵より大きい楕円形の実を結ぶ。むべを割ると半透明の粘りのあるゼリー状の果肉と種が詰まっている。
とろ〜っとした実はほんのり甘く素朴な味が楽しめる。

〇 蒲生野北部に位置する奥島山に自生し、蔓(つる)の長さが十五メートルにもなる常緑性低木。一名トキワアケビと呼ぱれるようにアケビとよく似ている。違うところは、アケビは冬になると葉が落ちてしまうのに対して、むべは一年中緑を保つ。
また、アケビの実は熟すと割れて、白い果実があらわれるが、むべの実は開くことはない。そのために実に虫がつかないので喜ぱれ、庭に植えられることも多い。
長寿を祝う贈り物に最適の果実である。
また、この木の葉は、幼木のときは3枚、その後5枚、実が成る頃には7枚になるので、「七五三の縁起木」ともいわれている。

〇 「むべ」という字は「くさかんむり」に「奥」という字、「薁」と書く。「むべ」が奥津島に産する事から、明治の頃よりこの字を当てている。古くは「郁子」と書かれている。漢文式に書けば「宜乎」と書き(古語のようです)、「なるほど」の意味があるとは意味深長。

〇 何故この「宜」を「ぎ」とか「よろしき」のように読まずに「むべ」と読むのか?
この由来とは。

 昔、天智天皇が近江八幡市の方へ行幸されたとき、老夫婦に長寿の秘訣を尋ねたところ、この地で秋に採れるこの果実を食するからですと答えた。それに対して天智天皇が「むべなるかな」と云われたのが始まりとされている。(ホンマカイナ?)
 「ムベ」が先なのか、「むべなるかな」が先で「ムベ」になったのか、よく分かりませんが、いずれにしても、植物の「ムベ」が関係しているのは確かですね。近江八幡市では、かなり最近まで、「ムベ」を皇室に献上していたという話もある。

※ぎ【宜】=[音]ギ(呉)(漢) [訓]むべ うべ よろしい、程よくかなっているの意。熟語は「機宜・時宜・辞宜・適宜・便宜」等。


  読者の中で、もうちょっと掘り下げた?話をお望みの方は、「続きを読む」をクリックしてください。


 2005/03/22のエントリー『ニタリタケ -スッポンタケ科-』を探し出してお読み下さい。通草(アケビ)との関連が書いてあります。

山のアケビはなぜ口開く、下のマッタケ見て開く

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