January 07, 2010

憲法改正は国の在り方の議論から…

 鳩山首相は憲法改正について「心の中に、ベストな国の在り方のための憲法を作りたい気持ちはある。議論することは議会人としての責務ではないか」と語った。国民も新しい21世紀にふさわしい憲法が持てるように,
この議論に積極的に加わっていくべきと思う。

 護憲派は常に、日本国憲法は最高のものでこれを改正することに何が何でも反対する。それがベストと信じているのなら、そういう主張があっても一向かまわないが、1946年に公布され、翌年5月3日に施行されたわが国の憲法は74年間の長きに亘って全く手直しされていないので、発布当時と世界の政治情勢、地球環境は様変わりしている現状から見ると、間尺にあわない条項も多い。それを後生大事に守り続けることは、国防や国際貢献のあり方、地方自治の新しいあり方などに眼をつぶって生きて行くことを意味する。一市民として考えてみたい。

 わが国の憲法は世界約180の成典憲法中古いほうから13番目である。また、わが国より古い憲法を持つ国はすべて何回も改正をしている。わが国は一度も改正していないし、議論すらしていない。これは世界中を見回してもきわめて異例で、国民の怠慢(難問の先延ばし)と思う。

 特に世界の国々の憲法に取り入れられている事項で、日本国憲法に規定されていない以下の項目は大問題と認識している。

(1)政党:
 議会政治は議会と有権者をつなぐ政党を抜きにして考えられない。多くの国の憲法は「政党の役割」、「政党活動の自由と限界」などを定めている。
→ 国民に政治的議論をするベースとなる考え方を憲法できっちり規定することはよいことと思う。

(2)憲法裁判所:
 わが国は何か不都合が生じた時に初めて違憲審査権を行使できるが、これでは後の祭りになる。法令ができた段階ですぐに違憲審査権を行使できる憲法裁判所を設けるのが世界的趨勢である。
→ この間、大阪高裁で一票の格差に違憲判決がでたが、これを改善されるのは最高裁の判断(これがまた遅いし、時の政府に迎合的判断をする傾向が強い)を待たねばならないし、まだまだ違憲解消まで山あり谷ありだ。(違憲状態がずっと続くがどうにもできない状態)

(3)非常事態対処:各国には当然のこととして備わっている規定である。これが如何に大事なことか、次の言葉をよく噛みしめたい。
憲法が危機を克服するための配慮をしていない時は、責任ある国家機関は、決定的瞬間において憲法を無視する態度にでるほかにすべはない
→ 国民に隠して外国と密約をするなどあってはならないことが過去に行われていたことが明らかになりつつある。これらは非常事態に対する考え方を持たない憲法からきているとも言える。責任ある政府なら現憲法では国土、国民の生命と財産を守ることはできない。


 護憲派は後ろ向きの議論ばかりしていないで、前を向いた議論にそろそろ参加してもいいのではないか。

(注)西修著「ここがヘンだよ! 日本国憲法」を参考にしました。
 
 次回は皇室について書きます。



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この記事へのコメント
奈良のO様

難しい問題ですね。
小生は基本的には、人間は自由であること、そのためには個人が自助努力によって自立しているべきと考えます。

しかし、どうしても自立が困難な方には社会が支援する必要があるでしょうね。

小生は以前から、高齢化社会ではワークシェアリングをするべきであると提案しています。
間単に言えば、働きの応じて、例えば一つの仕事を半分にして二人で受け持つことです。これは社会保障費がすくなくなるだけではありません。生きがいの創出すら可能なのです。

魚を恵んでもらって生きて行くより、魚の釣り場所を与えて貰って、釣をしながら生きていく方が、良いに決まっています。
恵んで貰う生き方は自尊心の喪失につながると思っています。
Posted by ユリウス at January 12, 2010 12:30
翔年さま

国のグランドデザインについて考え方をお教えください.小生が身近に考えることは,定年からの老後が以前とは無理なようで,10人中10人が無理のない生活ができないように思っています.もう年金に頼らず働けるまでとことん歩けるようにと考えるようになりました.今まともに就労できるのは10人中4人くらいで5人目からは能力不足で相手にされない世の中になった気がしています.福祉とは何か?障害者への支援は必要ですが,落ちこぼれ能力不足への支援とは何かを国は明確にすべきと思います.公設派遣村は一体どんな意義があったか,そこへ行かなくとも,5人目から10人目は世の中に半分いるのですから.また派遣村へ行った人たちの気質とよく似た政党があるようで政権者に食いつこうとしてるんでは?
Posted by 奈良のO at January 11, 2010 05:50
桂木 さま

おめでとうございます。

実際に、国外からわが国を見ておられる方の実感にもとづいたご意見は貴重です。本年もよろしくお願いします。

現金を配るやり方は政策としては拙劣ですね。現金で票を買うような政策は、政策の名に値しないと思っています。貰ったからと言って、子供のために使わない親もいますし。

将来を見通した国のグランドデザインはどうしても必要でしょうね。

本年もますますのご活躍をお祈りしています。
Posted by ユリウス at January 08, 2010 10:46

翔年 さま

明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願い致します。

昨年11月は文化講演でトルコ方面にいました、今年は3月頃に又ベトナム・ハノイでNGOの現地支援活動と次のProjectのリサーチを行う予定です。

アジアの無医村地区へ「わが国の有り余るODA」を活用してお医者さんを巡回派遣し風土病撲滅や住民の健康状態の向上に繋がればとの思いを込めて、外務省はじめ在日関係大使館を廻りニーズの掘り起こし等をし始めています…

海外から見ると日本の地位が下がっていくと同時に企業活動も段々と影が薄くなってきているように感じてなりません。広告件数だけから見ればまだまだ圧倒的に日本が多いですが・・・??? 没落は時間の問題でしょう。

リーダーたちはこの国をどうしようとしているのですかね??
少子高齢化だからと言っても即子供手当増額位ですかね、金額だけで策がないのは何か虚しい気持ちです。 学者や立派な方が沢山いるのに国のグランドデザインすらない…   
そんな国を他国は尊敬してくれるでしょうか??  そんな事を感じながらの正月でした。よろしくお願いします。   桂木俊介(Isoda)
Posted by 桂木 at January 08, 2010 01:08