January 16, 2009

囲碁を幼児教育の現場に −寝屋川市立南幼稚園の取り組み

 囲碁の教育的効果について、年々注目が集まっている。翔年は囲碁は面白く遊べるゲームでありながら、発見の喜びや思考力を鍛えることができ、かつ勝利を得るためには我慢(自制心)が必要なので、教育に取り入れる価値は十分あると思っている。(どうしてスポーツは教育に取り入れているのに、囲碁はダメなの?)

(1)考える力を養う(構想=イメージを発想し、手段を脳で読む)
(2)自制心の涵養(負けて悔しい気持ちのコントロール)
(3)コミュニケーション能力の開発(囲碁を通しての男女、世代を越えての楽しい交流)
(4)学び方の基本が身につく(定石、死活など上達するための基本勉強、記憶力と応用力など)
(5)礼儀作法(相手を敬うこと、勝者の敗者への心使い)
など、人生にも通じる効能がいっぱいあることは間違いない。


「寝屋川市立南幼稚園における囲碁教育の取り組み」のスライド発表
幼稚園の囲碁教育園児の対局

 さて昨夜、大阪中ノ島で「第41回囲碁教育研究会」が開催され、そこで「寝屋川市立南幼稚園における囲碁教育の取り組み」について、直接関係者からお話を聞かせていただいた。
 これは「囲碁教育研究会」が幼稚園・保育園・小学校低学年向けに作った「囲碁のすすめ」という指導用テキストを用いて、囲碁ルールを全くご存じない幼稚園関係者達(園長、主任、教諭)が、教育現場で実際に行った感動の活動記録だった。(19年度、20年度に実施、年長組み約35名、年少組み約30名)
 
 本格的囲碁ではなく「石取りゲーム(本質は囲碁と変わらない)」だけれど、ルールを理解すると楽しさが分かり、長時間友達や先生と遊んだりする子がいる(自主性あり)反面、好きでない子をどう仲間に入れて、一緒に遊ぶようにさせるかなど、随所に幼児の集団教育上、参考になる工夫も聞かせていただいた。
 例えば、園児達に紙粘土で白と黒の石を、碁笥を色紙でつくらせる一方、先生が碁盤を印刷して作って、「囲碁セット」として家庭に持って帰らせたりしていた。家庭ですぐにゲームが出来るような環境を作っているのは素晴らしいと思った。(最近の家庭には碁盤がないから)これによって、教室だけでなく、家庭で両親や祖父と園児との楽しい対戦も行われたらしい。
 寝屋川市ではこの幼稚園の他にも北幼稚園など、囲碁教育に取り組んでいる幼稚園がまだ2,3あるそうで、このような新しい試みを実戦されている関係者には敬意を表したいと思う。このような取り組みが大きな実を結ぶ事を願わずにはいられません。


 このような教育現場の実戦(幼稚園、小学校、教育学)と大脳の働きの研究(医学、大脳生理学)の両面から、今後ますます「囲碁」にスポットが当たるようになると思います。





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この記事へのコメント
高野圭介さま

誉めていただいてありがとうございます。

寝屋川市立という「公立」の幼稚園に取り入れていただいたことが大きいです。初めてではないでしょうか?
それと囲碁教育研究会は幼稚園の教育関係者には囲碁のルールや教え方のアドバイスはボランテアでしますが、直接園児達に碁を教えるのは保母さんたちにまかせていることです。これも全く新しいやり方と思います。

保母さんたちの奮闘記を聞いて、さすが幼児教育のプロと感心しました。囲碁をよく知らない大人が、教えながら一緒に囲碁をしているのです。
この輪が広がって、幼稚園、小学校、中学校と家庭とのチェーンの輪ができることを念願しています。


Posted by ユリウス at January 21, 2009 12:20
素晴らしい企画とパフォーマンスですね。
逸話です。
 橋本宇太郎総帥が、小学生の時、登下校の道すがら、碁席の窓から覗いていて覚え、
 「あははっは、おっちゃん、そんな手は・・・」と言って、笑ったのが、きっかけで、
 「よし、来い!」と打ったが、すでにおっちゃんは勝てなかった。

 今、手ほどきで、「4つ目殺し」でポンヌキ出来たら、25級から24級に、1級上がります。
 本格的囲碁ではなく、「石取りゲーム」とありますが、まさしく、本格的囲碁そのもの、と思います。
 私が「子ども囲碁教室」をやっていた頃を思い出しました。 
Posted by 高野圭介 at January 21, 2009 05:03