December 11, 2008

08憲章 −中国の民主化運動?

 わが国の大新聞やTVなどでは、何故か報道されない大変気になるニュースがネットに流れている。

 それは中国共産党の一党独裁体制の撤廃を求める『08憲章』なるものがインターネットで発表されたことである。この『08憲章』には303人の学者や作家の署名があるという。早速、中国当局は署名者の相当数の身柄を拘束したと香港のメディアが報じている。

 発表された憲章では『20世紀後期の改革開放で、中国は毛沢東時代の普遍的貧困と絶対権力制から抜け出し、生活水準が大幅に向上し、個人の経済の自由と社会権利も部分的に回復した』と評価するかたわら、他方で、2004年の憲法に盛り込まれた『人権の尊重と保障』など政治の進歩は『紙の上にとどまっている状態』と批判しているらしい。

 08憲章の主な具体的要求
1 民主的立法と司法の独立など三権分立
2 民意反映の最高機関である人権委員会の設立
3 公職選挙制の採用
4 戸籍制度改革による都市と農村の差別撤廃
5 結社・集会・言論・宗教の自由
6 財産保護、創業の自由と行政による業界独占の撤廃


 この基本的要求項目を見ると、自由社会に生きている翔年は、改めて、中国共産党の支配する社会は暗黒社会であると思う。署名した303人は命がけでこの運動を盛り上げようとしているのだ。隣国の我々は国際社会に強く働きかけて、303人の命を救わなければいけないと強く思う。ところが、わが国政府は何の動きも見せない。領海を好き放題に侵されても何もしない(できないことはないのです。できることをなすべきでしょう)臆病かつ鈍感な日本政府は、自由、平等、人権という人類が到達した崇高とも言える概念にも鈍感だ。外務省には入っているこのようなニュースは、一体どのように処理して首相まで上げているのだろうか? (確認のためと称して、役人は時間を稼いでいるのだろうか)

 もっともっと、関連する情報が欲しいが、ネットに流れているいろいろな情報は、もしかしたら、情報源が一つかもしれない。判断をするには、もうしばらく、多元的に情報を集めてからにしたい。


対中国を考える上で忘れてはならない事項
1 中国の武力による支配
 国家海洋局海監総隊の孫書賢副隊長は、領有権の争いがある海域では国際法上「実効支配」の実績が重要だとの認識を示し、主張だけでなく、その海域で「存在感を示し、有効な管轄を実現しなければならない」「(尖閣諸島)海域の管轄を強化する」と述べた。  これが中国の立場であると日本政府はハッキリ認識すべきだ。認識した上で、国民に対応策を示すべきだ。

2 アメリカの中国政策
 中国が自由や民主主義路線に近づくように、また、台湾問題などで暴走しないように、縛りをかけ、バランスを保たせる「バインディング&バランシング」政策は一つの戦略ではある。


 わが国は上の二点をよく勘案し、今回の『08憲章』運動をどうとらえ、どのように中国政府に迫るか、行動方針を固めるべきだ。少なくとも、中国内の決死の思いで署名した仲間達が、中国政府によって抹殺されないようにするために声明を出すなど、すばやい行動が望まれる。

 ナショナリズムや嫌悪の感情を効果的に抑制しながら、議論や主張を進めるには、人間の自由や平等を尊重する民主主義の価値観の共有以外に何があるでしょうか。


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この記事へのコメント
桂木俊介(Isoda)様

どうやら、熱いマグマが社会の底の方から噴出そうとしているように感じます。
民主化は何年かかるか分からないけれど、いずれ、08憲章を書かれた志ある人たちが中国の指導者につくでしょう。
日本人は、今から彼らを支援するべきと考えます。

こんなTimeの記者のBlogもあります。
(わが国にはない、これはアメリカの危機管理の一つなのでしょうね。)
I saw an article recently in which an eminent China scholar was quoted as saying that the Obama administration national security people should have some sort of contingency plan for a worst case scenario in China, ie if things fall apart, the center cannot hold and so on.
Posted by ユリウス at December 17, 2008 09:35
翔年 さま

08憲章はやっと私も目を通しました。まだ見たレベルで内容の理解は今からですが・・

11月にベトナム・ハノイにいました、欧州系・日系企業関係者はすでに先を見通しており、今後の戦略投資先はベトナムだと説明していました。
中国は当面一定の需要が見込めるので、生産工場としての機能は確保するが、政情悪化したら生産を停止すれば良いと解説していました・・・

日本政府は今から中国と戦略投資について会合を持つ由、時代が読めてないのでしょう・・・残念ですが。
更にはご指摘の通り、日本のマスコミは一切報道できない理由もあるんでしょうね、きっと。 あるいは事実を知らないキャスターもいるのかも知れません。    
中国へのODAも即刻中止すべきでしょう!!!    桂木俊介
Posted by 桂木俊介(Isoda) at December 17, 2008 00:23
caxtonさま

わが国のメディアの中国に対する態度ほど滑稽なものはありません。本来、報道機関はアンチ権力であるはずなのに、中国政府の手先のように働くのですから。
これだけ大勢の署名を集めた民主化運動が簡単に沈静化するとも思えません。
彼らの歌声が聞こえてきます。
いつまでも耳に残ります。

We shall over come
we shall over come
we shall over come some day
Oh, deep in my heart
I do believe that we shall overcome some day


Posted by ユリウス at December 14, 2008 16:07
ユリウス様へ・・
最近上記の問題に関心があり、色々なメディアで調べていますがこの関係ニユースは取り上げてられてははいません?大型花火は沈下させられたのでしょうか?
昨日も福岡で温家宝首相が来日されましたが、この問題についての日本メディアの質問もありませんし、一体中国の民主化はどうなるのでしょうか。
Posted by caxton at December 14, 2008 05:32
caxtonさま

日本のメディアは、中国政府の望まない事項や中国に不利益な情報は、何故か日本国民の目に触れないようにします。今回の事はその実例ですね。

反対に靖国に誰が参ったとか、歴史教科書のどこがどう変わったとかいう、中国政府が歓びそうな、或いは中国政府が日本政府を攻撃できそうな情報は喜んで逐一報道します。

小生はこういう新聞の偏向した報道姿勢が嫌でたまりません。今回の「08憲章」は、せめて事実をキチン(変な解説はいらない)と伝えてもらいたいと思っています。

Posted by ユリウス at December 12, 2008 15:20
同感です・・日本のメデア如何したのでしょうか?
Posted by caxton at December 12, 2008 13:47