August 05, 2007

US GO Congress 会場から(4日)

 第六回戦 相手 Shen Gary 四段 大差の負け(通算4勝2敗)

 相手は面識のある中国人、成績はお互いに4勝1敗で四段の頂上決戦ということで、健闘を誓って握手。
 Shen氏は娘さんと毎年参加しておられる。確か慶応大学で勉強されたとかで、日本語も堪能、対局前の話では、娘さんがペア碁の米国代表になったそうで、日本に行けるのを楽しみにしているということだった。また、娘さんもストロングルームで対局しており、彼は自分はどうでもよい、娘が気がかりと言っていたが、さぁどうだか?
 彼は中国将棋の上海ジュニアチャンピオンになったこともあり、中国将棋の世界10傑に入ったこともあるボードゲームの猛者です。どうでも良いなんてことは絶対ありません。

Shen氏
 布石は互角、中盤の戦いで一本とって優勢となる。そこから、彼の勝負師の真骨頂、20分以上も長考して、勝負手を繰り出してきた。ここは攻勢に出るべきと分かっているのだが、攻めの糸口が分からない。いたずらに時間をかけただけで、結局退嬰的な手を打ってしまった。その後も優勢になったという気分がずっと尾を引いていて、ずるずると勝負どころを逃がしてばかりの情けない碁になってしまった。最後まで寄せたが大差の負け。

 優勢になった後、相手の地模様に打ち込めば更に優位を維持できたのに、なまじ優勢と思っているものだから、安易な着手を選んでしまって、自ら敗勢を招いてしまった。これが翔年の弱いところ。反省することの多い一局でした。


 今日のストロングルーム
ストロングルーム2

 奥の方で飲み物を口にしているのは、昨年、翔年が負けた坊や、今年は六段で打っていました。恐るべき14歳。


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この記事へのコメント
愛知県のT 様

こんにちは! 
コメント、ありがとうございます。

はい、あなたのことはよく覚えております。
コングレスを十分堪能されたようで嬉しく思います。
アマチュアは棋力向上の伸びしろがだれにでもあります。小生はもう半目の向上を目指しています。
お互い、来年まで精進して、元気でポートランドでお会いいたしましょう。
Posted by ユリウス at August 16, 2007 18:03
愛知県のTです。

大会中はお世話になりました。
初参加の小生を二度にわたって、(覚えておいでですか、一度は、ドミトリーのウオッシュ・ルームで、もう一度は、偶然、同席になった昼食のテーブルで)この大会の諸行事と仕組みと歴史について、教えていただきました。そのお陰で、とんでもない大恥をかいて笑われるということもなく、たまらなく気持ちのよい環境とあいまって、快適な一週間を過ごすことができました。日本の碁会では、六級が高段者と慣れ親しく談笑することなどめった起こりません。あつくお礼もうしあげます。公式戦の結果は、二勝四敗でした。

一言お礼を言いたくて、ラップトップに向かいました。どうもありがとうがざいました。ポートランドでお会いできるまで、どうかご機嫌よう。
Posted by 愛知県のT at August 16, 2007 11:39
Shigeru Takehara 様

  今年はKeiju君もYukinoちゃんも好成績で、ご一家のお喜びもさぞかしと拝察しております。

 Gary氏とは最後のバンケットで一緒のテーブルになりました。彼は目標達成のスピードを一段/年としているようです。若い人ならともかく、成人にとっては不可能に近いスピードですが、中国将棋で読みを鍛えている方ですから、日本の県代表クラスまでは問題なく到達すると思います。(将棋の大山名人、升田九段の囲碁はそのクラスだったといいます)近い将来、娘さんとペア碁で米国代表権を獲得することでしょう。
 彼は小生に勝って入賞は間違いなかったはずですのに、大会事務局の手違いで入賞できませんでした。事務局に訴えても、間違いは訂正されなかったので、怒り心頭、人種差別だという言葉を使って憤慨していました。

 またの再開を楽しみにしています。
Posted by ユリウス at August 13, 2007 00:16
コングレスで、また再会でき大変うれしく思いました。

この試合の後、Garyさんとお話しました。最終ゲームが終わって、気が楽になったのか、日ごろと違って、おしゃべりは、滑らかでした。彼がいうには、「僕は、出足が苦手なんですよ。」とのこと、そして、中盤は、「中盤は、碁の本にはのってないでしょ。こっから、僕の実力がだせるんですよ。」と。彼は現在4.7段で、来年には5段になるそうです。目標はどうも、7段で、そのときに娘さんのサクラさんとペア碁に出場したいみたいそうですよ。

来年は、ポートランドで、どうもいけないようですが、再来年のまたの再会を楽しみにしております。
Posted by Shigeru Takehara at August 12, 2007 02:46