July 09, 2007

安倍内閣の評価(後編)

 5日の「安倍内閣の評価」の後編です。マスコミに活躍が取り上げられない政治家はたいへん評価しにくい。入閣してもマスコミが取り上げない政治家は、人間が小粒で、話が面白くないから、マスコミが群がらないのだろうと想像する。安倍内閣にはそういう政治かも結構いる。

 翔年は安倍政権ではわが国を改革していく力がないと思い始めたので、今回も厳しい評価をしたが、事実だけは曲げないように注意して書いたつもりです。



国家公安(防災) 溝手 顕正 ? → ×
・国務大臣に就任したにも関わらず、無届で社会福祉法人理事長を務め、かつ給与を得ていたことが報道され、閣議決定の「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」違反が明らかになった。
・2007年、上記の行為について、内閣官房は「大臣規範に抵触するおそれがある」との見解を発表した。この見解は「閣議決定をないがしろにしているおそれがある」と翔年は思う。
・得た利得を2007年7月3日までに社会福祉法人に弁済した。国務大臣の辞任や議員辞職は考えていないと言っているから、ルールに違反して得た金は返せばそれですむという考えの持ち主なのだろう。

防 衛 久間 章生  △ → ×
後任 小池百合子    → ?
・久間は「しょうがない」大臣としてつとに名声が高まるにつれて、辞任せざるをえなくなった。スカン政治家であるが、これ以上は書かない。
小池の政界での足跡は
・ 1992年7月に日本新党比例区で参議院議員に当選
・ 1993年7月の総選挙で兵庫2区から出馬し、衆議院議員に当選
・ 諸政党の分裂・統合に際しては、新進党、自由党、保守党、そして最後に2002年12月27日に自民党に入党するという節操のなさ。
・彼女にとって所属政党などというものは、たいした意味はない、どこでもいいのだろうか?
・Wiqipediaによれば、政界一の“亀田興毅ファン”を自認していると書いてあった。人気あるものには何にでも近づきたくなる習性を持つのかもしれない。
 
沖縄・北方 科学技術(イノベーション 少子化・男女共同参画 食品安全)高市 早苗 × → ×
この女も政界の経歴を書いておかねばなりません。
・1993年、第40回衆議院議員総選挙で旧奈良全県区から無所属で立候補し、トップで初当選を飾る(他方で新党さきがけに公認申請していた)。
・無所属で自由民主党総裁河野洋平支持。
・1994年に政策集団「リベラルズ」に参加。リベラルズは、自民党を離党した柿沢弘治を党首とする自由党となり、羽田孜が首班の非自民連立政権に与した後、同年7月27日海部俊樹を代表とする自由改革連合結成。同年12月10日の新進党結党大会に参加。
・1996年10月、第41回衆議院議員総選挙では新進党公認で立候補し2回目の当選。
・当選直後の11月5日、彼女は新進党を離党し、2日後の総理大臣指名選挙では自民党総裁橋本龍太郎を支持。12月27日、自民党に入党した。
・新進党の公認候補として反自民票を集めての当選し、その直後に離党し、橋龍を総理大臣指名選で支持した事は、有権者をバカにしている。
・こういう女を無節操と呼ばずして何と呼びましょう。


金融(再チャレンジ)山本 有二 ? → ×
・入閣後、都内で大規模な政治資金パーティーを開いたため、閣議決定「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」の「パーティーの開催自粛」に違反したと報じられた。
・彼の事務所は、入閣決定前にパーティー券を販売してしまい、会場の予約もしてしまったため、パーティーを中止することができなかったと釈明した。予約してたら守らなくていいと言っているのに等しい。自民党は「閣議決定」とさも重々しそうなふりを装っているが、 実際は国民を欺く看板だけのこと。このからくりを山本は白日の下に曝した。
・2006年秋、内閣府特命担当大臣(金融担当)が所管する金融機関からのパーティー会費の徴収は疑念を招きかねないとして、彼は金融機関に対してのみ、パーティー会費を返金し、他はポケットに入れたまま。この男も「返せば済む派」だ。
・いわゆるグレーゾーン金利について、「厳しくすればいいというわけではない」「多重債務をなくす一方で、必要な人にお金が行き渡るようにもしなければならない」と述べたのは、羊の皮を被った狼だ。金融機関の献金の効果が確かに効いている。



経済財政 大田 弘子  ? → ×
・大阪大学教授の本間正明(あの税調会長です)とも仕事上親しく、彼に引き上げられて学者の道に入り、それから政界に入った。よく知らないが、本間先生の弟子?
・学者としての業績は知りません。政治家としての活動もよく見えませんのでさっぱり分かりませんが、力を発揮しているとは思いません。


規制改革 国・地方行政改革 公務員制度改革 地域活性化 道州制 佐田 玄一郎 ? → ×
後任 渡辺喜実   △ → △
・佐田は安倍内閣の辞任大臣第一号です。罪状は政治資金規正法に違反する不適切な会計処理である。もう書く気がしない。
・渡辺は有能で面白い男と思っている。実績を上げてくれることを期待する。



法制局長官 宮崎 礼壱 (61歳)? → ?
・ 4月末ごろ、安倍晋三首相は政府が憲法解釈で禁じてきた集団的自衛権の行使について「所掌の部署で、私の方針にのっとって研究・整理していくのは当然だ」と語り、行使を一部容認するための新たな解釈の検討を宮崎礼壱内閣法制局長官に指示していた。その結果がどうなったか、寡聞にしてしらない。憲法の拡大解釈に道をまた広げるかもしれません。

官房副長官 (政務 衆) 下村 博文 ? → ?
・安倍首相の親友らしい。実力はさっぱり分かりません。大した働きはしていないのじゃないかな?

官房副長官 (政務 参) 鈴木 政二 ? → ?
・ 全然わかりません。

官房副長官 (事務) 的場 順三  ? → ?
・ 知りません。

首相補佐官
経済財政 根本 匠 ? → ?
・ コメントなし。

国家安全保障 小池百合子  ? → ?
・ 上に書いたとおり。

拉致問題 中山 恭子 ? → △
・ 拉致問題では相当深く係わってきた経緯は立派です。家族会の信頼は厚いようで、人物も素晴らしいのではないでしょうか?
・有能な官僚であることは間違いないが、政治家の資質も十分あると見ている。実績を期待しよう。大物の政治家になることを期待して応援しよう。

教育再生 山谷えり子 ? → ×
教育再生会議の出来は悪すぎる。目先のいじめなどに緊急提言するかと思えば、親のしつけなど家庭教育にまで口をはさんでくる。家庭でのしつけ教育はそれこそ千差万別、親がある価値観の下に躾を行うのが世界の常識。議論が定まらないのはこの人と首相の責任。

広 報 世耕 弘成 ? → ×
・ 広報として的確に仕事をしているように見えない。
・ 2006年7月ごろ、自民党政調会長(当時)中川秀直、和歌山県知事(当時)木村良樹、和歌山県発注の公共工事を巡る談合事件で、競売入札妨害(談合)容疑で逮捕された井山義一とともにゴルフをし、その際のプレー代を支払っていなかった事実が報道された。
・ 「中川政調会長(当時)と懇談するのが目的だった」、「当時は逮捕されるようなことをやっている人という認識はなかった」と釈明した。料金については、プレーが大雨で中断したため、ゴルフ場側が受け取らなかったと説明。「できる限り支払いたいと思っているので、ゴルフ場と折り合いをつけたい」と述べた。この程度のウソの説明はできるようだ。


 前編でこの大臣をこのように書きました。いやはや、安倍内閣はたいしたものです。
後任    赤城徳彦       → ? 
・ 赤城は政治資金などにいついてかなり疑惑がある。今後注視していきたい。

 案の定、今時の人になっている。本人の態度とともに、任命者の安倍首相にも注視していきましょう。また、言を左右するかも知れませんよ。


 政治家諸士を見る場合、下の視点は欠かせない。

人の過ちは、各々、その党に於いてす。過ちを観てはここに仁を知る。」
 −孔子「論語」−

(意訳)人の過失は大体、その人の性情に類する方面にあらわれてくるものである。従って、人の過失を観察すると、その人の徳性の如何を知ることが出来る。
→ まったく、お金のことで過つ人は、お金に汚い性情をもっているし、法の網の目くぐりに失敗する人は、順法精神に欠けたずる賢い性情の人物だろうし、自分の信念が弱い性情の人は、党派を渡り歩くような無節操な過ちをするでありましょう。





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