July 29, 2004

アテネ五輪の野球日本代表の弱点

我国の野球界は経営問題だけでなく、いろんな分野で随分おかしなことが目につく。
今回はオリンピック日本代表に関することに限って書く。

オリンピックの日本代表チームは金メダルを取りにいくということで、プロ野球選手で固め、、長嶋監督、中畑清ヘッドコーチという陣容である。

日本代表は13,14日に東京ドームでキューバとの壮行試合を行った。日経夕刊の記事によると1分け1敗だったという。2試合で計22三振を喫し、走者が牽制球で三度も刺されたそうだから、これで「確実に金メダルを取れるチーム」などとはとても言えない。
日本代表の関係者に次のことをいいたい。

(1)監督は今闘病中である。今だに去就については誰も何も言わない、言えない。野球の神様みたいな人だから、何にも言えないのなら、せめてご本人から代表チームの監督として今の事態をどのように認識しているのかコメントをさせるべきであろう。監督にはチーム作りと言う大事な仕事がある。飾物ではない。

(2)国際試合でルールが問題になることは野球に限らず、どの競技でもついてまわる問題であり、避けて通ることは出来ない。国際試合をよく見て研究するしかないが、現在の日本チームはそのための備えが全然出来ていないように見える。

(3)例えば、今回の中畑ヘッドコーチがベンチを飛びだして審判に抗議した件は国際試合では認められることだったからナンセンスな行為。ストライクゾーンやボークの判定もキューバ戦で選手は戸惑ったらしい。これは先に上げた三振数や牽制で三度も刺されたことからも明かである。
我国のプロ野球ルールは一種のローカルルールであるから、このルールが身体に染み込んでいる監督、コーチ、選手全員は国際ルールを真剣に勉強して欲しい。微妙な判定はいくらでもあることを肝にめいじて、試合に臨んで欲しい。(例え、負けてもルールのせいにしないため)

(4)「国際使用球はプロ野球の球よりも飛ばない、シンで当てないと全然飛ばない」などと本番ではこんな泣言はいわないで欲しい、言わせないで欲しい。(相手チームも同じボールを使っているのです。

(5)壮行試合でひ弱な日本チームの弱点がもろに出たように思う。このような問題点を指導者は早急に鍛えなおしていただきたい。

(6)その際、できるなら、長嶋監督や中畑コーチのようなノリノリの人材とは異質なクレバー過ぎる(冷静な)くらいクレバーな人材を重用するのも勝つチームを作るために必要な手かも知れません。




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この記事へのコメント
新上和正 様

コメントありがとうございました。
我国ではリーダーたるべき人が真のリーダーシップの発揮によってではなく、おっしゃるように私物化というか、なし崩し的に事を運んでいると見受けられる例がよくありますね。(これは断じて妬み心でいっているのではありません)
辞任に追いこまれた渡辺何某氏もその傾向が大でした。

「ノリノリ」は乗りに乗った人と言う意味で使いました。スポーツマンの素晴らしい資質ですが、プレイヤーなら兎も角、指導者としてはプラスアルファが欲しいと翔年は思っています。
Posted by ユリウス at August 14, 2004 23:58
(私は、日本野球は意識的に見ないようにしている者です。)
長島監督は、今回アテネ行きを断念したことが報道されていましたが、
(それ以前から)アテネの日本の野球参加が、私物化されているように見える。
入院した時点から、監督交代の話が出てもいいように思えるが、そのような話は、私がTVなどで見ている限り、全くでない。入院していては監督の任が果たせないことは明らかなように思えるのだが。また、長島をヨイショしている中畑が、(何ら話し合いも行われていないように見える)監督代行になるのも、私には解せません。また、長島がアテネに監督として行けないことを、何故長男が話さないといけないのか。
 ここに、このようなメールを書いていて何になるのか良く解りませんが、
初めて、私の感覚に近い意見をみたせいなのか。上記の“ノリノリの人材”という意味が判らなかった。
 
Posted by 新上和正 at August 03, 2004 08:54