December 18, 2006

虚偽報告天国 −上から下まで

朝日新聞は
 「高級魚ミナミマグロ(インドマグロ)の日本漁船による乱獲の実態が、朝日新聞が入手した資源管理機関「みなみまぐろ保存委員会」(本部・豪州)の非公開報告書でわかった。報告書は、03〜05年の日本の漁獲量が日本から同委への報告より少なくとも年平均6268トン多く、正式な割当量(年6065トン)の2倍以上だったと指摘。」

 「日本が同委に報告した03〜05年の漁獲量は5762〜7327トンだったが、実際は少なくとも1万993〜1万4761トン、多く見積もれば1万2019〜1万6191トンだったと算定。1996〜2002年の過剰漁獲はさらに多く、報告より年平均で1万373〜1万2144トンも捕りすぎていたとしている。」

 「今年10月、同委は日本の漁獲割当量を07年からの5年間、半減させると決めた。日本政府が懲罰的な削減を受け入れざるを得なかった背景には、この報告書があったとみられる。」

「報告書は今年7月、同委に提出されたが、非公開とされた。朝日新聞の取材に水産庁は「一切コメントできない」としている。」
と報じている。

 たいへん残念だ。これは水産業界、水産庁と政府がグルになって国際的な会議に虚偽の報告を長年にわたって行ってきたことが表面化したのである。資源保護に熱心な他国からみれば、我が国はどんな風に見えているのか、想像力を働かせるまでもない。美しい国、信頼できる国、尊敬に値する立派な国になるためには、こういういい加減な業界や行政のあり方を改めねばならない。不正義に対する嫌悪感や怒りを抱かない国民が多ければ、こういうことは一向改められない。最近は組織の長やリーダーに正義感の欠如人間が多く就任しているようだ。

 似たような長年虚偽を続けてきた事件は、教育界のカリキュラムの虚偽報告以外にも、事例なら過去に幾らでもある。
 例えば、最近やっと官製談合にメスが入り始めたが、実はこの問題は20年以上も前に、アメリカ政府から指摘されてきた問題である。当時、政府は業界団体に調査を命じ、その結果をもって、そういう事実はないと米国に回答した。(翔年は「えっ!」と思ったからよく覚えています)後に、関西国際空港の設計問題にからんで、我が国は設計と施工の両方をゼネコンがするために、設計入札で不公正な競争をしている事実は隠しようがなくなり、国際入札に限り、設計と施工を別々することにして落着させた事例は記憶に新しい。中途半端な対応しかしなかったために、その後、ゼネコン談合を取り仕切っていた金丸信の不正蓄財事件があったし、地方自治体の構造的腐敗体質は今も続いています。

 「他国にいわれてから、その事実の一部をシブシブ認めて、その部分だけやむなく改める」という恥ずべき態度を繰り返してばかりいる国、日本。官民ともそういう体質が染み付いてしまっているように思えるのですが・・・。

 今回の水産庁は「一切コメントできない」といっているそうだから、虚偽報告の責任を取る責任者はいないのだろう。この体質では内部からの改革は全く期待できない。


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