November 27, 2006

自民党は後戻り −郵政造反議員11名が復党

 平沼赳夫元経済産業相ら郵政造反組の無所属12議員は27日午前、自民党執行部に復党願をそろって提出した。ただ平沼氏だけは復党条件の、郵政民営化支持などを明記した誓約書を添付しなかった。これで郵政造反組の復党問題は月内にも野田聖子元郵政相、堀内光雄元同党総務会長ら11人の先行復党で決着する見通しが強まった。

 平沼氏は記者団に「屈辱的な誓約書は出せない。復党願を出したのは、お付き合いだ。私だけ誓約書はないので、受理されないだろう」と語っている。この男、「屈辱的な復党願いは出せない」とかっこいいことを言いながら、「お付き合い」で復党願いを出しているのだ。政治家にとって所属政党は自分の政治理念を実現する基盤となる場所のはずだから、「お付き合い」で出すようなものではない。見苦しい限り。

 論理の本筋が全然分かっていないと思う。なぜなら、彼らは選挙民に「郵政民営化反対」を旗印にして当選を果たして国会議員になったのだ。一片の復党願いや誓約書の価値と有権者との公約のどちらが重いと思っているのか? 本当の政治理念はどちらなんだ?
 本筋論は「次の衆議院選挙で、郵政民営化に賛成であるという姿勢を明確に出し、選挙民の理解を得て当選し、自民党に戻りたいのであれば戻る。」であろう。


 それにしても、小泉前首相が自民党から、昔の古い自民党体質らしきものを排除してきたが、安倍総裁になって、少しずつ自民党が後戻りし始めているように感じる。この問題について、阿倍総裁からキチンとした説明を聞きたいものだ。参院選目当てと政党助成金目当てのご都合主義で、主義主張や政治的理念を異にする人間を受け入れていけば、かつての八百屋、自民党になる。そうなれば、政党名を書かなければならない国民は、選挙でどうしようもなくなる。二大政党制の意味がなくなる。



この記事へのトラックバックURL