September 13, 2006

雅子妃擁護の論

 ジャーナリストの櫻井よしこさんが「 はじける笑顔の雅子妃に複雑な思い 皇室はなんのために存在するのか? 」というタイトルでご自分のWebに、「国民の皇室への尊崇の気持ちに応えて、皇室はひたすら国民のために祈り、その祈りを実践なさっていただきたいものだ。」と書いておられる。
 また、彼女は「文芸春秋(10月号)」の対談では「雅子さまは国内ではずっと自分は不幸ですというメッセージを発していらっしゃって、幸福を海外に求めておられる印象です。国内ではご病気を理由にご公務も宮中祭祀もお休みされています。6月の香淳皇后の例祭、庶民でいえば嫁ぎ先の法事にもお出になりませんでした。高橋さん(静岡福祉大学教授)が最近の東宮は「公」より「私」を優先しているとおっしゃいましたが、これは国民と皇室が長年培ってきた信頼関係が、揺らぎかねない由々しき事態なのです。」とえらく厳しい発言をしている。

 皇室を何とかわが国の中心に据えておきたいと望む人達の発言は、桜井さんに限らず、彼女のような議論に傾きがちで、病気とされている雅子妃への風当たりはまことに強いものがある。

 いやはや、酷いことを言われるものかなと驚く。翔年は皇室の古いしきたりや皇室典範を知悉しているものではないが、文芸春秋の「平成皇室の危機は去ったのか」という対談から得た知識を元に、雅子妃擁護の論を張りたいと強く思った。

まず、文芸春秋とネットから得た事実を確認する。
1 雅子妃の病気にたいする東宮職医師団の見解は「適応障害は慢性ストレス因子などが原因になっている場合には長期間続くことがありうるとされており、妃殿下の場合はこれに相当する。」としている。
 → これを素直に読む限り、雅子妃は自由・平等・人権・など近代的な思想を身につけて人格が完成された後に皇室に嫁がれたので、信じてもいない神に毎日祈ったり、古いしきたりでガチガチに固められた伝統行事を、人形のごとく何の疑いもなくこなす日々に堪えられなくて、適応障害という病気になられたのではないか。こんな気の毒な方を「公」の務めをしないからケシカランと国民は叱る権利があるのだろうか?

 美智子皇后も平民から皇室に嫁がれたが、酷いストレスから失語症にかかられたことを思い出す。お二人とも高い教養を身につけ、嫁がれる前は健康美溢れる娘さんであったことは国民みんな知っている。お二人とも心因性の病気にかかられるということの方が、かえって問題なのではないか。

2 オランダの王室雑誌の編集長は「プリンセス・マサコは微笑んでいたが、どこか喜びが感じられない表情だった。レンズを通してみると、微妙に視線がずれているところが、往年のクラウス公とよく似ていたので驚きました。」と率直な感想を述べている。
→ ベアトリックス女王の夫の故・クラウス公は自分の意見が言えず、私の主な仕事はテープカットだと言った。そして自分の存在意義がないことに苦しみ、うつ病が悪化したという。

3 櫻井よしこ説では、皇太子は雅子様に惚れこんでいらしゃるから、離婚は考えられないという。
→ 婚約会見での「『雅子さんのことは僕が一生全力でお守りしますから』というふうにおっしゃってくださいました。」という雅子妃のコメント。言質をとられたことになっているとみる識者がいる。
平成16年5月の皇太子の「人格否定発言」も飛び出したから、皇室と宮内庁は一体どうなっているのかと、国民は首をかしげたこともありました。
 皇室のことは本当のことはメディアは何も伝えていないのかもしれません。問題の所在はサッパリ分かりません。だれも明らかにできません。

4 万一、離婚だと雅子妃が皇族から抜けることになる。
→ その場合、愛子さまは「内親王は15歳になるまでは皇室離脱はできない」と決められているから一緒に離脱できない。

5 一家で皇籍を離脱することもできない。
→ これは皇室典範第11条に皇太子は皇籍を離れることはできないと定められているため。

6 櫻井さんもそうだが、雅子妃の「適応障害」というご病気だと認める人でも、その原因は「雅子妃の自覚の無さ」と考えている人が多い。
→ 周りにいる人たちの「自覚」への不満がマスコミにささやかれ、メディアは「ワガママ病」とか「公務をやりたがらない」といった記事にしていると推測できる。

 ここまで書いてきて、皇室には(平民から入った皇族も)、「自分の意思」を表明することもできないし、自分の「人権」を守ることもできない、というか、そもそも「人権」などという権利は無いのだと思い至る。皇室を守る立場の人たちの意見は、皇太子と皇太子妃は、ひたすらロボットのように国民のために祈り、伝統行事を定められたスケジュールでこなし、合間に国民に慈愛の笑顔をふりまけという訳だ。

 雅子妃は極めて非人間的で辛い毎日を過ごされているのではないか。ご同情を禁じえない。


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この記事へのコメント
山の神はオコゼが好きだったのですね!。なるほど!
Posted by dendrodium at November 10, 2006 16:20
dendrodium さま

山ノ神はオコゼを好むのですから、一般的な使われ方より、三島由紀夫の使い方が正しいのではないでしょうか。
ムツゴロウの顔も変ですが、まどかさんの眼差しはあったかい。女性はこうでなくっちゃ。

前世になんの咎ある睦五郎 黛 まどか

Posted by ユリウス at November 09, 2006 22:35
有難うございます。
ところで下山途中でお膝にトラブルとか、さぞ大変だった事でしょう。
その後のお加減は如何ですか? お大事になさって下さいませ。
 それから先日のオコゼの話ではなかった、山ノ神のお話面白かったです。
オコゼは三島由紀夫の小説の中では、奥さんが自分の旦那さんの事を謙遜して『オコゼのような・・・』と言っているシーンが印象に残っているのですが。
Posted by dendrodium at November 09, 2006 09:47
有難うございます。ところでお膝にトラブルとの事、山の途中でさぞかしお困りになりましたでしょう。その後お加減はいかがですか?お大事になさって下さい。
ところでオコゼのお話、ではなかった山の神のお話、面白く読ませて頂きました。(これを書こうかと思いながら念のため新しい記事が有るか覘かせて頂いたら下山途中でのトラブルとの事で驚きました。)
Posted by dendrodium at November 09, 2006 09:36
dendrodium さま

それはよかったです。ネット友達ができますよ、きっと。
Posted by ユリウス at November 09, 2006 00:03
こちらの記事を見られて、私の記事も読んで下さったと仰る方から、お心のこもったメールを頂きました。めげかけていましたのでとても勇気ずけられました。こちらにURLを載せるように言って頂いたお陰だと思います。有難うございました。
Posted by dendrodium at November 08, 2006 17:02
dendrodium さま

ハイ、これでそちらへ簡単に行けるようになりました。
Posted by ユリウス at November 03, 2006 12:46
雅子様確実に快方に向っておられるのでしょうね。3年ぶりに外泊を伴うご公務にお出かけとの事。
失礼していましたURL何度も挑戦しているのですが、今度はお送りできるかな?
Posted by dendrodium at November 03, 2006 10:31
早速検索していただいたそうで光栄です。URが未だに掴めていないのです。googleの検索では出てくるようです。
熟年主婦の徒然日記となっています。
Posted by dendrodium at November 01, 2006 09:38
dendorodium さま

コメント、ありがとうございました。
ご自分のBlogをご紹介されているのですから、できればURLとタイトルを書いて欲しかったです。そうなら、このBlogの読者も、あなたの意見を読めますものを・・・。
小生、検索しましたが、ヒットしませんでした。
Posted by ユリウス at October 31, 2006 20:57
今年9月に私のブログに皇室典範改正についてと言う名で雅子妃擁護(紀子妃にクレームかな?)の物を出しました時、何人かの方がコメントしてくださった事があります。その時何方かがこの雅子妃擁護論を私方に送ってくださっておられたらしいのですが、何分パソコンにはまだ慣れていないため今日はじめてその事に気がつきました。お説読ませていただいて同じように感じておられる方が大勢居られる事を知りとても嬉しくなりました。fc2のブログでdendorodiumと言います。皇室典範改正についてのやり取りとして纏めておりますので、又お気が向かれましたら覗いてみて下さいませ。
Posted by dendrodium at October 31, 2006 13:27
磯田昇(桂木俊介)様

>それを承知で結婚されたのではないでしょうか?
それはその通りなのですが、誰でも失敗はあるのではないでしょうか?
その道を選んでしまったことによって、「適応障害」という病気になった方に、引き返すことや、やり直すことを許さないとしたら、非人道的なことだと信じます。

パタゴニアの旅、土産話を期待しています。

話はかわりますが、テニス仲間の石田氏が貴君と友達だということが、最近分かりました。びっくりしました。
Posted by ユリウス at September 24, 2006 00:10
   翔年 さま
ご無沙汰しています、10月から2ヶ月ほど南米に向かいます。  最後は南米先端のパタゴニアを散策するつもりです、特にウシュワイヤと言う町に期待を込めて・・

さて、伝統・格式・法律などの問題は別として(私は判らないので)、多くの皆さんが発言されていることは前から判っていたはずではないかと思います。きつい言い方をすれば、それを承知で結婚されたのではないでしょうか? (だからこそ皇太子殿下が僕がお守りすると述べられた訳で、聡明な方だからこそ理解されて、受け入れられたのではないでしょうか?)

お気の毒ですが、私には「甘え」としか受け取れません、しっかりと皇室としての義務を果たす努力を先ずすべきでしょう。 
その努力や行動とマインドがいずれ国民に理解を受けるのではないかと思います。皇后陛下が地道になされた努力をもっと見習うべきでは・・と感じています。
  
Posted by 磯田昇(桂木俊介) at September 23, 2006 06:48
>たまさん
人にとって、生きがいの喪失ほど辛いものはないのではないでしょうか。

それにしても、
1 国民のために信じていない神に祈る
2 古いしきたりに従って祭礼、儀式をする
3 慈愛に満ちた笑顔を国民に見せること
を義務づけられたら、普通の人は参ってしまうのではないでしょうか?

日本国憲法の第1条から第8条までと9条以下とでは、全然価値観の違う世界なんですね。(男と女では価値が違う。第一子と第二子では価値が違う。世襲制)
小生などは9条以下の世界に生きていますから、8条までの皇室のことは全然理解できません。
Posted by ユリウス at September 14, 2006 09:59
ユリウスさん

雅子様にこそ「平成の神谷美恵子」が必要なのだと思われます。
Posted by たま at September 14, 2006 05:57