November 24, 2005

有識者会議に異議あり

 古来から続いてきた皇位の男系継承を維持するのが困難ということで、あわてて有識者会議なるものが首相の諮問機関として作られ、なんとか天皇制の存続がはかれるようにと、本日、女性天皇を認める最終報告書を小泉首相に提出した。

 翔年は昨年の12月28日に、『皇室典範に関する有識者会議に異議あり』として、おおよそ次のようなことを書いた。

1 基本を決めてから、その細部を決めるべき。
 憲法改正論議が行われようとしている機運にあるのだから、そもそも憲法で天皇制をどのようにするかまず、論じるのが筋である。
 現憲法の枠内で、女性天皇を認めるとか、第一子がどのこうのと言ってみてもはじまらない。

2 有識者会議のメンバーは、最高齢は緒方貞子氏の77歳、最年少は佐々木毅氏で62歳と高齢者ばかりであり、若い人の意見は何故きかないのか?
これは任命者の小泉首相に物申したい。もっと若い人の意見を反映するべきです。

 物事は上のように運ぶのが道理というものですが、ずる賢い政府は有識者会議の報告をもとに皇室典範を改正し、憲法改正論議では皇室のことには触れないつもりのように見える。それではこの国の根本に関わるところの議論が空洞化してしまう。憲法改正時に議論すべき天皇制について、敢えて今、翔年の考えをまとめておきます。


1 象徴天皇は21世紀の我国には必要ないのではないか。
 人類が到達した普遍的な思想、生まれながらにして「男女の平等」、「兄弟の平等」など一々数え上げるまでもなく、『すべての国民は法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分、又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。』をうたったスッキリした新憲法を国民的議論を経て作り上げるべきではないかと強く思う。

2 伝統的な天皇制は如何に制度をいじってみても、上の普遍的理想とは相容れないことは明らかです。
 早い話が、有識者会議では男女の平等ということで、女性天皇を容認するという。それはいいとしましょう。しかし、順位は第一子が優先と何の疑いもなくしている。何故、第一子が優先するのか、だれも合理的説明はできません。せいぜい、争いが生じないようにするためとでもいう、低次元の説明ができる程度でしょう。
 それに第一子が正常な子供が生まれてくるという保証もありません。これこそ平等に、われわれ庶民の家庭も天皇家も同じ不安の中で生きているのです。

3 現行制度の皇太子妃は民間から選ばれて天皇家に嫁がれた。平民から皇室に嫁がれたということで、おめでたいことであったのですが、美智子妃殿下(当時)は失語症になられたし、現皇太子妃は今も公務ができない重い病にある。
 かつて、お二人ともこれ以上ない知性と美と健康を兼ね備えられた娘さんでした。それが庶民の窺い知れない何かによって、かくも苦しまれているのは悲劇としかいいようがありません。翔年の憶測が間違っていたら謝りますが、何も明らかにされない以上、こう申し上げるより他に手段はありません。
 国民は今後もこういう悲劇が続くことを本当に望んでいるのでしょうか。翔年は思うだけで胸が痛みます。

4 憲法の第一条に「(前略)この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。」とはっきり書いてあります。この地位とは天皇の地位です。ところが、憲法論議となると第九条から始める人が多い。敢えて、避けている気がしてなりません。
 何故このようなことを言うかというと、我国の「国家元首」は一体誰なのでしょう。現憲法ではハッキリしません。このようなことは憲法の始めの条にキチンと表現されるべきことでしょう。翔年は内閣総理大臣とはっきりしておくべきだと考えるものです。



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この記事へのコメント
磯田昇(桂木俊介) さま

おっしゃるとおりですね。
広く地方の人たちや若者たちの声を聞くべきと思います。
有識者会議のメンバーはお一人を除いて、皆さん、戦前の教育(天皇は現人神)を受けた方ばかりで、世代の偏りがひどいです。
天皇家も国民も天皇制について意見を言うには何か重苦しいものがあるのですね。普通の合理的な議論はできません。
取り巻きや狂信的な人たちもいて、圧力がかかるのでしょうか?
小生は言論にタブーはあってはならないと思います。


Posted by ユリウス at November 25, 2005 09:51
翔年 さま

ご無沙汰しております、有識者イコール「後の無い年寄り」ばかりですね。

ご指摘の通り今後を担う若者の声も反映すべきだし、東京の密室でばかり議論しないで、地方などを巡回しながら多方面の声を聞く場として公開で討論するくらいの耳や度量を持つべきでしょうね。もう一つ天皇家は本当に何を望んでおられるのでしょうか、気になるところでもあります。
皇居に何か事情があって急いでいる感じですね・・・

折角小泉君の良い評価がマイナスになってしまうようです、しかしここいら辺りが彼のそして自民党の限界なんでしょう・・・ チョッと寂しいかな!!
磯田昇(桂木俊介)
Posted by 磯田昇(桂木俊介) at November 25, 2005 01:04