October 20, 2005

君が代の歌詞が嫌いな理由

 いろんな方々から、Blogで書いたことについて、ご意見やご質問をいただくのはありがたいことです。励まされる気持がありがたい。それとともに、自分のいたらなさや表現力不足に気づかされることにも大いに感謝している。

 昨日のエントリーにかいた「君が代の歌詞は嫌いです」をご説明します。

君が世は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで

 話の都合上、現代語訳(というのもおこがましいが)を最初に書いておきましょう。若い方は歌う時、歌詞の内容を意識しておられないでしょうから・・・。

「君」は「天子」とよばれていた古代国家の統治者、「君が代」はその天子のお治める代のこと。
「千代に八千代に」は千年と八千年だから、「長い年月、永久に」の意。
「さざれ石」は「細石」すなわち「小さい石」。
「巌」は大きい岩石、意味は「小さい石が大きな岩石にまでなるように発展して」という例えらしい。
 
 大きなお世話かも知れませんが、翔年はこれは例えにしても、論理的におかしいと思っている。自然界では大きな苔むした岩石が風化して小さな石になる崩壊現象が起こっている。方向が逆ですね。

「苔のむすまで」は巨岩に苔が生えるまで、長い年月天子様の代が続くようにの意。


 古歌にこんなのがあります。

君がよはかぎりもあらじ、ながはまのまさごのかずはよみつくすとも 古今和歌集「神遊びの歌」

わかぎみはちよにやちよにさざれいしのいわほとなりてこけのむすまで 和漢朗詠集「祝い」

なぁーんだ。下の歌の一句目を上の一句にすげ替えたら、君が代じゃん。

 それに何よりもこの歌の内容です。人民が主人である民主国家にふさわしい内容ではありません。今までに人類が獲得した「自由」や「平等」といった普遍的な価値でなく、ただひたすら統治者の代が続くようにとのみ歌っていてよいのだろうか。この21世紀の世に。


 昭和天皇はかつて大日本帝国の唯一最高の統治権者であり、大日本帝国軍隊の唯一最高の統帥権者でありました。その上に「神聖にして侵すべからず」とされ、神的権威をもっていた。神的権威の上に立つ天皇の命令なしには日本国の軍隊は対外戦争など出来なかったのです。

 ところが敗戦から今日まで、この指導者は自らの責任をとることをされずにみまかられ、国民は戦勝国の裁いた戦犯が責任者であるとして、真の指導者の責任をうやむやにしたままで来てしまったのです。
 その結果、中国や韓国の戦争責任論に日本人は正面から反論できない状態にあるのです。靖国神社への参拝するとかしないとか、まして参拝形式がどうだ、ああだ、ではないのです。いつも言っているように「そもそも論」をキチンとやらない国民は世界に向って発言することができないのです。よって立つ岩盤のような根拠がなくてはなりません。



ところで、炒り豆に青海苔をつけたお菓子がありますね。昔もあったらしい。あれを持って太閤さんの御前にまかりこしたのが、幽斎法印。

うやうやしく青海苔のついた豆をさしだしつつ
 君が代は千代にやちよにさざれ石のいはほと成りてこけのむす豆  (おつきの者爆、すこしあって殿大爆!)



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この記事へのコメント
St さま

そうですか? 巌になりますか? 知りませんでした。
そんな難しいことを考えなくとも、堆積岩は砂が岩になるのでした。
いずれも、歌の意味する小石が岩に成長して苔むすというイメージにはつながりませんね。

Posted by ユリウス at July 09, 2007 02:56
本筋とあまり関係ないですが、細かい石が炭酸カルシウムで固まって岩になることは結構ありますよ?
Posted by St at July 07, 2007 18:48
孫子 さま

改憲の議論は広く国民全体ですべきと思っています。
法治国家の一番大事なことで、かなり現実とずれているのに、それは自分たちで作り上げるべきものなのに、今だにその機運が盛り上げってきませんね。
小生は学識経験者のご意見よりも、若い人たちの意見を聞きたい気持が強いです。



Posted by ユリウス at October 23, 2005 22:58
しょせん原文と大きく異なっている日本国憲法ですから、このままでは説明の曖昧さはどうしようもありません。改憲しかないと思います。(ただしもう少しマシな案で。)
Posted by 孫子 at October 23, 2005 00:33
孫子 さま

言葉を拡大解釈し、イメージを膨らませ、現実にあわせたら、そうなります。
若い方はそのように考えないと、もとの歌の意味では違和感がありすぎて歌えないでしょうね。

小生は言葉の拡大解釈は好みません。憲法9条を自民党のようにこれだけ拡大解釈したら、あいまいすぎて世界の何処に向っても説明できません。ということは、我国は信用されないということです。(ウソをついている意識はなくとも)
同盟国に説明するときと、アジア近隣諸国に説明するときと、国会で議論する時と、国連で説明する時と、自衛隊員に説明する時と、実際に自国周辺で紛争が起こったときにとる行動と、自衛隊の動かし方はそれぞれ微妙に違うからです。その上、国際情勢が新たな段階を迎えるたびに、その解釈は変更されるのですから、悲しいです。
Posted by ユリウス at October 21, 2005 23:09
殆ど知識が無いので、自分の思ったこと(解釈とはいえない稚拙なものなので)だけで書かせていただきます。
君が代…天皇の世…現在の天皇形式の世…単なる象徴である天皇がいる世…象徴がいることが許される世…平和な世…という連想で、平和な世の中がいつまでも続くように、という風にもとれるかと思います。無理がありますかね。私としては、この考えの通りであればよいと思っています。
Posted by 孫子 at October 21, 2005 18:55