February 27, 2005

歴史的建築物が消えていく

 古い友達のYさんから「旧乾邸」内覧会のご案内をいただいたので、昨日、東灘区住吉まで行った。

 この乾邸は建築家渡辺節の設計により乾新兵衛氏(乾汽船社長)の邸宅として1936年に建てられた個人邸宅です。それが相続税の物納として大蔵省に治められ、現在は神戸市が暫定的に管理しているが、いずれ取壊される運命にある。(旧正田邸の運命と類似)
 聞いてみると、阪神間にあるこのような歴史的建物は震災後、壊れたり、取壊されたりして、文化遺産としての町並が急速に失われようとしているという。それで西宮市のNPO法人「アメニティ2000協会」が保存のための制度つくりなどを訴えている。

 旧乾邸
乾邸
所在地:神戸市東灘区住吉山手
建築年:1936年(昭和11年)
構造:鉄筋コンクリート造2階建
建物面積:本邸約720屐蔵約48
敷地面積:3868

設計者渡辺節(1884〜1967)
代表作は旧京都駅、大阪商船神戸支店、大阪ビルヂングなど。

旧乾邸案内書 by NPO法人「アメニティ2000協会」
乾邸パンフ


 翔年は付近を散歩してみた。乾邸のある周辺は閑静な高級住宅街、後に六甲山、眼前に瀬戸内海が開けているので、だれでも一度は住んでみたい地域だ。文豪谷崎潤一郎が住んでいたのもこのあたりです。
 保存できるものなら保存したい気持はある。でも、正直なところ、これを制度として残せという運動は如何なものかと思う。金持の個人や企業家がお金をかけて保存するのなら結構なことだと思うが、それ以上のことをどこかに要求するのは、残念なことではあるが、ちょっと無理と思いました。

 このすばらしい住環境の恩恵に浴している地域住民が力をあわせて保存しようとする(資金負担も厭わない)のが、最もすなおないい解決法ではないでしょうか?
これからの社会はそういう地域住民の共同参画が必要になってくるといわれて久しいですが、都会人は、建物だけではなく、そういう心の繋がりも消失していく傾向にあるように感じがする。