May 18, 2012

日中交流囲碁教育シンポジウムと北京体験のレポート

 これは「日中交流囲碁教育シンポジウム」に参加した報告と実際に翔年が見聞きした北京の最新情報です。囲碁仲間の中国人は大好きだけど共産党の中国政府は大嫌いなので、これまで何回か誘われたことがありましたが一度も訪中はしませんでした。今回はいい機会と思い、囲碁の交流対局よりも、兎も角、自分の目と耳と舌で、中国を体験し理解しようと努めました。

中国棋院、参加者の記念撮影(陳毅元外相の胸像を囲んで)
中国棋院北京シンポジウム参加者
 中国棋院(チュウゴクキイン)は、中華人民共和国の中国全国体育総会の下部組織で、中国の棋類(棋牌)に分類されるボードゲームを管轄している団体。囲碁、シャンチー(象棋)、チェス(国際象棋)、連珠(五子棋)、ブリッジ(?牌)、麻雀(麻将)などを束ねている。1992年に設立されたというから比較的新しい団体です。
 右の写真中央の胸像、元陳毅外相は戦後中国の囲碁発展に尽力された政治家です。



発表の様子、シンポジウム会場(前列左から、成田氏、正岡先生、宮本九段、垂井団長、周龍氏)
シンポジウム発表の様子2シンポジウム発表会場
 シンポジウムでは熱烈歓迎を受けました。そのことは入院先から抜け出して参加された王汝南囲棋協会主席の行動で、我々に十分伝わりました。日本でも有名な羅建文師、会場を提供された「囲棋天地」周剛社長、通訳の馬林さん(翔年は昨年九州で会って旧知)と唐騰さん、東北大学で学び現在は精華大学教授の余京智先生、汕頭市から参加の同市囲棋協会副会長の周龍さん(15年前から子供達への囲碁普及に取り組んでこられた)など、中国の囲碁界になくてはならない人たちと交流できたことは参加者にとって大きな喜びでした。


囲棋天地
 周氏がシンポジウムで発表された内容は、地方の小さな町で少人数のボランテァではじめられた囲碁の普及活動が、今や200校で2万人に囲碁を教える規模にまで発展し、その中の3000人の子供達は自らお金を払ってクラブ(協会)で学んでおり、全体の囲碁人口は数十人から20万人に拡大しているという驚くべきものでした。日頃、子供達への囲碁普及に奮闘している日本人参加者は驚くやら、周氏の熱いパッションに胸を打たれるやら。この発表を聞いただけでも、このシンポジウムに参加した値打ちが十分あったと思いました。


北京で聞いたこと、体験したこと等
街の喧騒
1 北京市の車事情
 北京市は人口2000万人、車は500万台、今は車をすぐ買うことは出来ない。抽選に当たらなければ買えない。車の欲しい人たちは、何度も何度も抽選に応募してようやく車を手に入れることができるそうです。
 片道4斜線の大通りも渋滞は相当酷い。移動に要する時間の予定が立てられません。運転マナーは非常に悪い。北京市で運転したいとは思いませんね。けたたましくクラクションを鳴らすのでうるさい。

2 建設ラッシュ
 建設工事はまだまだいたるところで行われていました。表面的には経済が減速している兆候は見えませんでした。

3 古い民家を高塀で遮蔽
 北京市内の大通りは高い塀で両サイドの視界が遮蔽されています。高いバスの窓から塀の内側を覗くと、そこには屋根にぺんぺん草が生えている粗末な民家や小屋のような小さな住居が集まっていました。オリンピックが始まる前に「目隠しをした」といわれた塀ですね。確かに首都に相応しくない住宅かもしれませんが、見方によっては、車の排ガスと都市の喧騒と華美な都会人から中国人の伝統的な生活を守っているようでもありました。

4 政治批判をする市民
 意外にも庶民(知識層)は平気で政府批判をしている。教師や役人の給料がが安すぎること。一方、大企業の社長などは高給を取りすぎ、貧富の差が開きすぎるのは良くない。エネルギー(ガソリン、電気)などの値上げも困る。子供の教育に金がかかるが、それを稼ぐのが大変だなど、ガイドに聞くといくらでも自由に自己の考えを述べてくれました。
 翔年は解放経済が進めば、いずれ中国社会は否応なくもっと変わると確信しています。そうなれば、現在の共産党政権は持たないでしょう。

5 女性の晩婚化
 女性の社会進出がすすむにつれて、晩婚化が問題になっている。若い女性が相手の男性に望むこと
一つ 鳥のように早起きして(朝食を作り)
二つ 兎のようにやさしく
三つ 犬のように忠実で
四つ 牛のようによく働く
五つ ?(すみません、忘れました)

無名店、乞食鳥(大きな葉っぱに包んだ鳥の丸焼き)
無名店乞食鳥2

6 中華料理
 腹いっぱい食べて飲んで1000円内外ですむ北京市民の行く安い店も、ちょっと高級な店の「乞食鳥」、「獅子頭(スープ)等いわれのある珍しい料理も楽しみました。写真の店で出た周恩来首相が「死ぬ前に食べたい」といわれたというスープ(要予約)は美味しかった。当時政府要人の料理人が周恩来のサポートで独立した店だそうです。

7 ちょっと危ない話(ビデオ、写真撮影、インターネットの制限回避)
 写真好きの仲間のT氏、市中の道路をVTRを廻しながら歩いていたら、厳しく制止された。そこは警察か公安当局の建物前でしたが、そんなこと誰も気がつきませんでした。 インターネットは噂どおり、facebook,Twitter,YouTube,ニコニコ動画、検索などに制限がかけられていました。実際には,iPhoneはそれらを読み込みに行くのですが、いくら待っても繋がらないという嫌がらせでした。
 コンピュータに詳しい同行のM氏は日本でVPN(Vertual Privete Network)用のサーバーや機器を用意して、北京に来ていたのはさすがです。早速翔年のiPhoneにもVPNの設定をしてもらいました。facebookに位置情報とコメントをアップすることはできましたが、その他のサイトへは時間がかかって繋がりませんでした。(T氏のパソコンではすべて上手くいったそうです)
 上の二つの行為は、中国政府がスパイ容疑をデッチあげて逮捕するチャンスを不用意に与えたことになると思われます。何かの間違いで逮捕されることもあるし、或いは悪意を持った故意の事件にすることも可能だったでしょうね。

成田勝著書
8  日本語が中国に逆輸入された言葉
 精華大学・物理系教授(博士)の余先生は仙台の東北大学で学ばれ、日本でも仕事をされた経験をお持ちでした。「頭の中の8割は日本人と同じです」と自己紹介された愉快な先生。その先生から日本語から中国語になった言葉に「共産主義」、「人民」、「革命」などの言葉があると教わった。今回同行の富士通元宣伝部長、成田勝氏の著書「中国人がわかれば中国はこわくない」に、この他にも、意外な言葉が「輸入語」?であると詳しく紹介されている。(p52-53)
 江戸末期から明治にかけて、一気に欧米文化を取り入れようとした日本の知識人が知恵を絞って漢字を組み合わせてつくった大量の「新造語」が中国に逆輸入されていたのです。
 日本人として誇りにしてよいことなので、成田氏の著書からそんな言葉を抜粋しておきます。
進歩、歴史、思想、民主、解放、代表、幹部、広場、国家、侵略、国際、運動、義務、支配、出版、哲学、理想、作用、信用、伝統、会話、反対、原則、手続、肯定、否定、具体、抽象等等
などきりがありません。
中国政府は何かことあるたびに、「日本の侵略を防いで人民解放した共産主義」だとか「日本の誤った歴史認識を否定する」などと言うが、これらの言葉がほとんどわが国からの「輸入語」だったとは悪い冗談と思えるほど面白い。
※ちなみに本日は「言の葉(5/18)」でした。


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May 12, 2012

北京を楽しむ

 静かな庭で中国茶を楽しみました。

iPhoneよりphotoをアップしようとしましたが、連続アップができません。後で追加します。(すみません、うまくアップできませんでした。)


14日、とりあえず慌てて画像を追加アップしました。

中国棋院、日中交流囲碁教育シンポジウム&発表の様子  
中国棋院日中交流囲碁教育シンポIMG_0181




北京の街の賑わい、元周恩来首相のゆかりの料理店
街の喧騒無名店
  
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May 10, 2012

日中交流囲碁教育シンポジウムに出席 -北京へ

250px-Beijing_montage
 明朝、「日中交流囲碁教育シンポジウム」に出席のため北京へ発ちます。目的は『中国を起源とし日本でさらに創造・発展した素晴らしい囲碁文化を次世代のこども達にどのように継承していくかについて、相互の研究交流を図る』ために、何をなすべきか、何ができるか、を考えることです。
 囲碁と教育との関係、次世代への囲碁の普及活動などに関心をお持ちの方に少しはお役に立つこともあろうかと、以下にその概要を記します。


日中交流囲碁教育シンポジウムの概要

日時: 12日 9:00〜

場所: 北京市内、「囲棋天地」(故藤沢秀行名誉棋聖記念室)

主催: (中国)中国囲棋協会、囲棋天地
     (日本)囲碁教育研究会、NPO法人ライフこども囲碁クラブ

参加者:
(中国)王如南中国棋院協会主席、羅建文師、王誼中国棋院囲碁部長、華学明国家チーム主任担当、周剛囲棋天地社長、周竜スワトウ囲棋協会事務局長他多数
(日本)宮本直毅先生、垂井囲碁教育研究会会長、正岡ライフこども囲碁クラブ理事長、成田富士通元宣伝部長、蠅っずファイブ政光社長他、計16名

内容: 1 日本の囲碁教育の普及と振興の取り組みと今後の課題
       (各地での囲碁普及活動を「ライフこども囲碁クラブ」の取り組み等)
     2 中国におけるこども囲碁教育・普及への取り組み状況
       (学校教育の状況、囲碁塾でのこども教育・普及活動)
     3 中国における囲碁ルールの変遷と研究

 翔年は初めての中国訪問です。「何でも見てやろう、聞いてやろう、言うてやろう」の三やろう精神で、北京の4日間を楽しんできます。パソコンは持っていかないので、報告は帰国してから致します。WiFi事情がよかったら、iPhoneで現地から報告が少しはできるかも知れません。


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May 07, 2012

アレキサンダー大王とシーザーが泣いた?話

アレキサンダー大王1
 Fiona Beddall の "Alexander the Great"に、彼が世界には星の数ほどたくさんの国々があると知った時に泣いたと書いてあった。その涙の訳は「俺はまだその一つすら征服していないんだ」ということだった。
 アレキサンダー大王は紀元前336年、20歳でマケドニアの王となった。そしてまたたく間に世界がかつて見たこともない大帝国の支配者となった。彼の帝国はギリシャから東はインドにまで及んだという。
 しかし、彼は大帝国を作りはしたが治める楽しみを味わうことなく、多くの仕事を残して30歳でこの世を去った。

 三世紀後、ローマにいたジュリアス・シーザーは、アレキサンダー大王の偉業を知って涙した。何故なら、大王は帝国を支配していたのに、32歳になっていたシーザーはまだ何の業績も上げていなかったのだから。

 「講釈師見てきたような嘘をいい」という川柳が揶揄するとおり、歴史家は本当に彼らの涙を見たわけではないだろう。でも読者は征服欲の強いアレキサンダー大王なら、「ようし 、今に俺はでっかいことやるぞ!」叫んだだろうと思うし、シーザーは世に出るのが遅かったから、本当に悔しい思いをしただろうと想像する。だから「泣いた」は嘘も方便として許されるものらしい。


アレキサンダー大王
 閑話休題。たったこれだけの話ではここの読者は満足してくれない。もうちょっと踏み込んで書きます。


 マケドニアのアレキサンダー大王は帝国をどんどん拡張したので、あらゆる文化が融合し、アフロディテ像やアテナ、ニケなどの女神像がギリシャからオリエント地方にまでまたがって盛んに造られた。作られた時期や場所はまちまちであるけれど、そのために興味深い二つの違いがあるのを読者はご存知? 翔年は知りませんでした、と言うか、完全に忘れていたことを知りました。

 一つは時代による女性の衣の変遷です。それは時代の経過とともに、女神や女性像の衣がずり落ちるのです。(笑)
前六世紀   : いずれも全身に衣をまとっている。
前五世紀後半 : 片肌を脱いでいる。当時は自由の空気があったようで、この片方の乳房露出は一世を風靡したらしい。
前二世紀中頃以降 : ついにアフロディテが全裸になりました。


もろ肌脱いだアフロディテ(前二世紀中頃)とサンダルを脱ぐアフロディテ(前100年頃)
アフロディテ前二世紀サンダルを脱ぐアフロディテ
 古典期の女神の注文は神殿からだった。それが前二世紀頃には当時の享楽的な風潮も手伝って、領主や金持ちから裸身像の注文がドンドンくるようになったらしい。もう脱ぐものがなくなったアフロディテがサンダルを脱いでいる像はもう神殿には飾れませんね。


 もう一つはもうちょっと隠微な考察です。先ほどは時代とともに、全身着衣→片肌脱ぎ→もろ肌脱ぎ→全裸という変遷を見ました。次も女性像であることは変わらないのですが、今度の問題は地域によってはっきり差異のある下半身の表現形式です。そういう話でも別に気にならないという方は、もう少し奥の部屋へとお進み下さい。


  それはヘアの有り、無しです。ギリシャの全裸女神像は陰毛が表現されていないのに対し、オリエントでは濃い陰毛を有する姿で表現されているのです。
 ギリシャ人の方がエロチックなんだろうと早合点してはなりません。また好みの問題でもありません。ようく落ち着いてお聞き願います。古代ギリシャでは女性の陰毛を剃る習慣があったということが関係しているらしい。嘘と思うお方はアテネ考古博物館、ルーブル美術館、大英博物館をめぐって、それようの剃刀が陳列されているのをお確かめ下さい。
 一方オリエントの方はどうだったか。古代の女神は地母神、大地の生産力と女性の出産力とを結びつけて崇めるという農耕社会でした。地母神像は生命の創造者、豊穣のシンボルとして、豊満な乳房、発達した骨盤、濃い陰毛を有する姿であらねばならなかったのでした。

 ここは画像がなくても、ガッテンしていただいけたでしょうか? (ガッテン)、(ガッテン)、(ガッテン)


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May 05, 2012

ジャズを堪能 -高槻ジャズストリート

今年の高槻ジャズストリートのパンフレット
高槻ジャズスト
 昨日が第14回高槻ジャズストリートの最終日、高槻現代劇場大ホールで、本物のジャズを堪能しました。目当ての現代劇場へ行く道すがら、ちょっと他の場所のバンドの様子も覗いて楽しんできました。



ジャズスト西部前2ジャズスト噴水前
 

プログラム
1 18:00〜 中本マリ : 中本マリ(vo), 大田雄二(g)
 あいかわらず、歌はうまいですね。
 この人が仙台の出身であることをはじめて知りました。阪神淡路大震災のチャリティコンサートの発起人だったことは忘れておりません。17年経って今度は我々がお返しする番になりました。中本マリ公式サイトはこちら

2 19:00〜 箕輪裕之トリオfeat岸ミツアキ : 箕輪裕之(b), 岸ミツアキ(pf), 武田達彦(dr)
岸ミツアキのピアノの離れ業をベースとドラムが絶妙にフォローして支えるスタイル。それに岸のトークも玄人はだしの腕前。何時聞いてもジャズを十分楽しませてくれるトリオでした。
岸ミツアキの公式サイトはこちら

ジャズスト現代劇場
3 20:00〜 スコット・ハミルトン : Scotto Hamilton(sax), 箕輪裕之(b), 岸ミツアキ(pf), 武田達彦(dr)
 久しぶりに柔らかい音色のハートフルな本格的なサックスを聴かせてもらいました。本当に素晴らしい演奏でした。入場料無料のため、聴衆のレベルに問題があって、時に不用意な雑音を立てたり、耳障りなささやき声が聞こえたりするものですが、このクラスの演奏となると、さすがにそういう無作法はありませんでした。舞台の演奏者と聴衆が一体となってジャズを楽しむ雰囲気が自然に醸成されていて、申し分ありませんでした。
 スコット・ハミルトンはアメリカのジャズメンと聞いていましたが、その演奏スタイルは端正、勿論サックスの技術は抜群、歌うフレーズは心がこもっていて美しく、これぞ本物と翔年は感じました。
Scotto Hamiltonの公式サイトはこちら

 是非、皆様も彼の端正なサックスをお楽しみください。ユーチューブから探してきました。"skylark"は当夜も演奏された曲目です。(演奏時間は5分)
http://youtu.be/k1LzU7-qc6A


ごみの選別
その他、特別感心したことなど少し。
1 運営はボランティアで全て運営されていて気持ちがいいですね。路上の交通整理、各会場のサポート、売店、フリーマーケット、バスの運行など、どれもこれも配慮がゆきとどいており、世界に誇れるジャズストリートだと思います。
特にエコブースは毎年大活躍。発生するゴミはキチンと分別され処理されます。写真のように細かく分別できるように用意された処理容器に参加者自らが捨てます。Reduce(減量)、Reuse(再利用)、Recycle(再生)の3R作戦は市民グランド会場、城跡会場、城北通商店街入り口、あくあぴあ芥川会場で整然と行われていました。

2 もう一つ感心したことは公平無私な運営です。例えば最終日の現代劇場の入場には長い行列ができます。翔年は今回は約1時間半、列に並びました。翔年は実行委員会のメンバーに知り合いもいるし、小額ながら募金もしています。しかし、裏口から入れてあげるだとか、なんたらとか不明朗なお誘いを受けるような不愉快なことに14年間、一度もあいませんでした。本当に信頼に値する組織だと思います。音楽を愛する人は全て平等というよほどシッカリしたコンセプトがあるのでしょうね。公明正大な組織運営にも敬意を表したいです。

3 ボランティアだけでは無理なので、警備はプロに委託されているらしい。プロは警備に専念するので音楽愛好家から見れば、あんまり感心しない注意をうるさくし過ぎる。例えば陸橋の上から写真を撮ったり、演奏を楽しむことも制限する。通路さえ確保されていれば安全上何の問題もないと思えるところでも、うるさく注意してジャズ愛好家の邪魔を熱心にする、いわゆる過剰警備、過剰干渉問題は、もう少し工夫の余地があるのではないかと思う。


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May 04, 2012

リーダーシップ不在の政府 -原発再稼動の判断基準がない?

 今日の読売朝刊は北海道電力泊原子力発電所3号機が5日夜、定期検査入りし、国内から原子力発電の電気がゼロになると報じている。定期検査入りは法律に基づいて実施することであり何の問題もない。問題は定期検査が終わって、原子力発電所を再稼動させる法的手続きが全て終了しても、民主党政権が後で付け加えた政治手続きが迷走に迷走を重ねており、議論が何時収束するのか、何をもって再稼動の条件とするのか、何もかもわけの分からない混乱の極にあることです。政治家が安全のための検討を命じたり、あらゆる角度からエネルギー問題に議論を重ねることは悪いことではない。ただし、決断には判断基準と時期が重要である。政治家は何もかも先送りして、国民生活を混乱させる愚を犯してはならない。

電力維新-読売

 この事態に対する政府の対応と政治家の記者会見のコメントを読売から拾い出して並べて見よう。恐ろしく低レベルの政治家が国会にいることに改めて気づかれるでしょう。

1 野田首相は訪問先の」ワシントンで 1日(日本時間)、関西電力の大飯原発3,4号機の再稼動について「全く地元の理解がいただけないなら、(原発ゼロの状態で節電で夏を乗り切る)選択肢は勿論ある」と同行の記者団に語った。
 → 原発の安全性を判断して政治決断すべき最高責任者が他人事のようなコメントをしているのには驚きました。これでは政治家のリーダーシップは無いに等しいと言わざるを得ません。

2 ここに至る前、4月9日の関係閣僚会合はこんな調子でした。頼りない政治家集団をようくみてください。この閣僚会合で「過去5年間の平均需要で試算すると、関電管内は今夏には520万キロワット(17.2%)不足する」という説明を聞いた出席者に緊張が走ったそうな。
 → 今頃緊張してどうするのか。このような事態を招いたのは管前総理の不用意な「脱原発」発言、急に言い出した「ストレステスト」の追加、法律に基づかない浜岡原発停止要請等に起因する。政治が指導原理を持たずに口をはさみすぎた結果、収拾がつかなくなっている。エネルギー問題について見識ある政治家の意見を一度でも聞いたことがある人はいるのでしょうか?

3 細野原発相の発言。「停電もありうる。この事実をどう国民に理解してもらうかだ。」「需給面で改善の余地はないのか」
 → うろたえ発言である。脱原発を叫んだ時に先を見通した覚悟がなされていないから、こういう見苦しいことになる。

4 閣僚のひとり。「数字を見て愕然とした」
 → こんな発言をする閣僚がいると知って国民は愕然となる。

5 福井県に隣接する滋賀県、京都府と関電の筆頭株主の大阪市から安全性や需給見通しの説明を求められて、政府は何度も説明はしているがちっとも理解が得られない。聞いた方は「説明が不十分」と繰り返すだけ。
 → 説明をする方も受ける方も、技術や法に基づく判断ではなくて、政治判断なので、不毛の議論を延々とつづけることになる。

6 原子力規制庁の発足は棚上げ? 藤村官房長官らは「再稼動を判断する基準は将来的に見て全て法律に基ずくものにするべきだ」と唱えた。
 → 当たり前のことを今更官房長官から聞きたくない。民主党政権はそのために独立した組織、「原子力規制庁」をつくると言っていたではないか。法律をつくり、組織を作って、技術力アップを図り、万全の安全体制を築いて、国民を安心させるのが政府の役割ではないのか。

 
 立法府がやるべき「原子力規制庁」、安全規制の関連法の整備などはどれ一つやらずに、目の前の需給バランス表を見て愕然とするような見識のない政治家達のやる政治では、夏の関西電力館内の停電は避けられないでしょう。普通の国民には節電以外の選択肢はありません。相当の節電をしても、停電はありうると考えておくべきでしょう。暑い日本の夏がきます。ことは社会の根幹に関わるエネルギーの供給不安なのですから、今後さまざまな分野にさまざまな悪影響が当然噴出します。その覚悟をするべき時期にきました。
 エネルギー政策を持たず、こういう自体を引き起こした政治家は次の選挙で消えていただくことを願っています。


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May 01, 2012

平原誠之ピアノコンサート -京都府民ホールALTI

平原誠之のピアノコンサートが京都府立府民ホールALTIであった。いつもながら彼のピアノには、何かしら特別に惹きつけられるものを感じる。大満足の3時間。

平原誠之コンサート

プログラム
第一部
1 潮騒 作曲:ギャニオン
 ギャニオンの音楽は大好き。気に入ってる曲は「印象物語」と「めぐり逢い」だけど、この曲も特別に美しかった。
 ただ、プログラムの解説に「潮騒」とは引き潮と上げ潮の間に聞かれる波音のことを言うとあったが、これはちょっとまずい説明です。辞書には
「潮騒」:潮の満ちてくるときに、波の騒ぎ立つ音。
とある。これが正しい。
 これでないと、三島由紀夫の小説「潮騒」のタイトルも意味をなさなくなる。

2 スラブ舞曲第十番「ドゥムカ」 作曲:ドヴォルザーク

3 ノクターン第二番 変ホ長調 作曲:ショパン
 映画「愛情物語」でよく知られている名曲。

4 ヘクサメロン変奏曲 ホ長調 作曲:ショパン

5 ワルツ第19番 イ短調 作曲:ショパン

6 マズルカ第13番 イ短調 作曲:ショパン

7 組曲「ハチミツ王国の秘密」より 第六曲「くまたんの恋」 作曲:平原誠之

8 春の夜 嬰ヘ長調 作曲:リスト

9 渚のアデリーヌ 作曲:センヌヴィル
 原題は「アデリーヌにささげるバラード」。翔年の好みにピッタリのピアノ曲。清純な乙女をイメージした曲かと思っていたら、プログラムの解題には「センヌヴィルが生まれたばかりの次女に捧げた作品」とあった。道理で、可憐でやさしい曲なんだと納得。

10 ひまわり 作曲:マンシーニ
 聴けばいつでも映画「ひまわり」のシーンが脳裏に浮かんできてせつない。

11 チゴイネルワイゼン 作曲:サラサーテ
 ヴァイオリンの超絶技巧の作品。平原のピアノのまた凄い超絶技巧の演奏。

第二部
1 ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック4」 作曲:ロジャース
 楽しいミュージカルの曲。これも映画の名シーンが目に浮かぶ。

2 エンターテイナー 作曲:ジョブリン

3 ハノンに基ずく奇想曲 ハ長調 作曲:平原誠之
 
4 乙女の祈り 作曲:バダジェフスカ

5 マズルカ第五番 嬰ヘ長調 作曲:ショパン

6 ハンガリー舞曲第五番 嬰へ短調 作曲:ブラームス

7 バラード第一番 ホ短調 作曲:平原誠之
 解題によれば天国と地獄を描写した作品だという。平原作品にはこのような物語性が豊かでスケールの大きなものが多くある。翔年は音楽だけでは理解できないので、パンフレットの助けを借りてなんとか理解したつもりになっている。

8 オペラ座の怪人 作曲:ウェーバー
この迫力満点の演奏を聴いて、平原ファンは誰もが満足する曲。

平原誠之プロフィール

 縁あって2006年から平原誠之を応援しています。ようやくヨーロッパでもアメリカでも彼の音楽家としての才能を賞賛される機会が増えてきており、大変喜んでいます。
 興味のある方は平原誠之のHPhttp://www.bravi-classical.com/index.htmlで演奏を試聴して下さると嬉しいです。DVDもCDも試聴できます。よろしくお願いします。


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April 28, 2012

アクセス数の累計が30万回を超えた!

 「もの言う翔年」を書き始めたのが9年前の2003年12月19日、日数にして3,056日(8年4ヶ月)が経過しました。更新頻度は1〜2回/週。それでもアクセス数の累計は昨日24時で、300,319 に達しました。この数字はBlogの左欄、一番下に表示されており、今もリアルタイムで増えております。

 カウントはユニークユーザー数です。これはあなたが一日に何回訪問してくださっても、1回とカウントするものです。別にページビュー数もカウントしていますが、これですと、約1.28倍ぐらいになります。(ただし、当初ライブドア社の集計がユニークユーザーとページビューが明確に意識されていない時期がありましたので、あくまで参考数値に過ぎません)

 いずれにしましても、これほど長期に亘って、これほど多くの方に読んでいただいているということは本当にありがたいことで、深く感謝いたしております。
 これからも今までどおり、書きたいことを書き綴っていきますので、どうかよろしくお願いします。


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April 25, 2012

根本から考える(8) -人口減少問題はない

 この地球上に人口減少問題はありません。あるのは人口増大問題の深刻さです。2011年10月31日、国連人口基金は世界人口が70億人を突破したことを発表しました。これだけの人口を養うために水や食料やエネルギーをどのように確保して分配するかという大問題が目の前に横たわっています。このまま人口爆発が続くと、2030年には80億人、2050年には90億人に達すると推定されています。

今や地球は人であふれかえっている、定員オーバー、この列車は動きません Photo by Sifter
超満員

 それにもかかわらず、わが国は少子化担当大臣をおいて、生めよ、増やせよ、育てよと政府が号令をかけ、子育て支援だ、なんだ、かんだといって、バラマキ政策を実行している。問題を自国のことに限定し、極めて目先の解決を目指すとこのように全体の問題とは正反対の行動をとる間違いに陥る。わが国にとって人口減少が社会問題であるにしても、政策の選択が間違っていると思います。

 翔年はこういう呪縛から脱したいと考えて3月3日に『根本から考える(5) -エネルギーから食料不足、人口過剰問題へ-』を書き、3月7日に『根本から考える(6) -水の惑星が水不足?-』 を書いたのでした。

 「文芸春秋」五月号に生物学者の本川達雄東工大教授が「生物学からみた人口減少問題」と題してわが国の人口と食料について卓見を述べておられる。
「生物学者としては人口減少を歓迎したい。なにせ食料自給率四割なのだから、自前で養えるのは五千万人、自給している分だって、化学肥料や農業機械に頼って作っており、それらは輸入した化石燃料に依存している。自前の資源だけで農業をやるとするれば、養える人口はもっと少ない。」
「エコロジカルフットプリントという指標がある。資源消費量と、自然の生産能力を比べたものだが、この指標によれば、日本人は自国の自然の生産能力の約七倍もの資源を使っていることがわかる。」

 翔年は『エコロジカル・フットプリント』に興味をもって調べてみました。
「ビジュアル雑学図鑑」によると、「エコロジカル・フットプリント」とは消費物の生産と廃棄のために必要な土地の広さで表したもので、たとえば日本人一人当たりのバイオキャパシティは0.6ghaなのに、4.1ghaの土地を必要としているというのです。4.1÷0.6=6.8≒7と言う訳ですね。
 同じように地球全体でエコロジカル・フットプリントを見るとバイオキャパシティは1.8gha、対してフットプリントは2.7gha。2.7÷1.8=1.5、つまり現在の地球人の生活の維持には地球一個ではたりなくて1.5個がないと暮らして行けないのです。70億人の現状ですらこれですから、80億人、90億人になったら、これは悲惨を通り越していると想像して胸を痛めております。

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April 20, 2012

根本から考える(7) - 放射能とリスク

 久しぶりに良い書物を読んだ。ウェード・アリソン著、峰村俊哉訳、徳間書店刊、「放射能と理性」は類まれな科学啓蒙書であり、放射能を恐れて限りなく安全基準を下げないと安心できないという人々の声が日本中に満ち満ちている今、まことに時宜を得た本であると思う。今の日本人はこの本の受け入れる準備ができていると思う。日本人が原発事故で蒙ったダメージ(心理的なものと環境汚染と技術への一時的な不信感)から目を覚まし、立ち上がるために、この本はその道案内をしてくれると信じます。
 ただし、一般向けに書かれた本ではあるけれど、読者に相当の科学知識と冷静で正しい判断とを要求する。ハッキリ言って理解するには相当骨が折れる。翔年は2回通読しましたが、著者の意図するところを大雑把に理解するのがやっとで、細部を完全に理解することは困難だったことを、最初に白状しておきます。

ウェード・アリソン著「放射能と理性」
放射能と理性

 著者のメッセージは
「月100ミリシーベルトまで安全基準を引き上げても大丈夫」
というものです。
 その根拠と証拠がデータに裏打ちされた広範な最新の科学的知見で正確に記述されている。そして事故のリスクを低減させるための意思決定は、社会の成員すべてに影響をもたらす。言うまでもないことだが、リスク水準をどう考えるか、どれだけのリスクを許容するべきかが縷々論じられている。著者は
「私たちはリスク・ゼロを求めるべきでない。(中略)人間一人ひとりが感じる恐怖は、絶対的で定量化はできないかもしれないが、どうにかしてコントロールする必要がある。
と述べている。これは「理性で判断しなさい」ということでしょう。

 「放射能と理性」の目次をピックアップして、何が論じられているかをキーワードで紹介します。

プロローグ
第一章 人々の受け止め方
 錯誤、個人のリスクと知識、個と集団の意見、自信と意思決定、科学と安全

第二章 地球の大気環境
大気の規模と組成、大気の変化、エネルギーと農業
→ 地球規模の視点を離れて、もしくは無視して、原発や放射能のことのみを論じて結論を下してはならないということでしょう。広い視点を持つ著者に敬意を表します。

第三章 原子核の話
 人体から原子核まで、原子と電子、有核原子、原子核が不活発な理由、太陽という核融合炉
→ 放射線とは一体なんなのか? 「移動中のエネルギー」だそうです。その詳細な答えはこの章と次の章にあります。

第四章 電離放射能とは何か
 放射線のスペクトル、放射線によるダメージ、放射線の測定、自然環境での放射線

第五章 安全と損傷のバランス
効果は比例するか、リスクのバランスをとる、人間の防御機能、損傷とストレスの関係、修復のスケジュール、集団線量の意味、安全率を考える、複合的な要因、有益な適応効果、チェルノブイリでの驚き
(チェルノブイリからの報告)
「チェルノブイリ周辺は予想されたような不毛の地ではなかった。高い放射能レベルにもかかわらず、野生の動植物が生き残っており、かえって繁栄している例さえあった。(翔年:人間がいなければ野性の天下だもの、人間の居住は大規模な放射能汚染と同じかそれ以上の悪影響を環境に及ぼしているのかも知れません))
ウクライナ出身で米国で活動するメアリー・マイシオは、チェルノブイリ周辺で長期の取材を行い、現地で見つけた豊かな植物相と動物相について本を執筆した。チェルノブイリを題材にしたBBCのドキュメンタリー番組も、2006年7月にマイシオと同じ結論に達している。」
→ 上は104ページの抜粋です。われわれは、放射線の生命への影響を分析する際に、昔から用いられている前提の多くを、改めて検証し直さなければいけないと確信します。

実験用ラットとチェルノブイリ原発作業員の死亡率(興味のある方は是非拡大してご覧ください)
実験用ラットとチェルノブイリ原発作業員の死亡率1
→ 左の大量被爆時の人間の線量-死亡率曲線は、LNTモデルの直線ではなく、非線形のS字型で示されると読み取るべきだろう。人間を使った厳密な実験を何度も繰り返すことは難しいにしても、原爆実験、不幸な事故、医療による治療のための被曝事例等あらゆるデータを集めて、学者の見解が早く集約されることが望まれる。そして今わが国にも求められているのはこの本の著者のような科学分野で深くてかつ広い知見を持ち勇気ある発言ができるゼネラリストだと思う。

第六章 放射線による急性被曝
 分子にたいする影響、細胞に対する影響、大量被爆時における証拠、生体の修復メカニズム、少量から中程度の被爆、ヒロシマ・ナガサキの生存者、放射線で引き起こされる癌、医療診断用スキャン、核医学、チェルノブイリの被爆者たち、子供の甲状腺癌、チェルノブイリにおけるその他の癌

第七章 放射線による慢性被曝
 線量の分散化、癌治療にみる放射線被爆、分割化による利益、自然環境からの被爆、ラドンと肺癌の関係、放射線作業員と文字盤塗装職人の場合、生物の防護機能の詳細
→  低線量の被爆を生物がこうむった場合、生体がどのようにして防護するのか、その防護システムをかなり突っ込んで論じている。

第八章 原子力を利用する
 原子力エネルギーの解放、爆弾としての原子力、核分裂による発電、軍事利用と平和利用、廃棄物をめぐる問題
→ 例えば1ギガワット級の火力発電所は毎年650万トンの二酸化炭素を排出する。いったん排出されてしまった二酸化炭素は地球規模でやっかいな問題を起こし始めている。危険な毒性の重金属を含む大量の灰は、浅い処分場に埋め立てられ、永久的にその場に残留する。原発からの核廃棄物は量が少ないこと、環境内へ放出されないことが特徴だ。同じエネルギーを生産するとして比較すると、原発が使う燃料は火力発電所の約100万分の一。廃棄物は二酸化炭素と違って、貯蔵することも出来るし、処理して安全に埋めることも出来る。半減期が30年と長いストロンチウム90とセシウム137にしても、100年後には十分の一に、300年後には1000分の一になる。一方、石炭火力の廃棄物に含まれる砒素やカドミウムなどの重金属は、永遠に消えることはない。このようなところにも及ぶ科学の目は信頼するに値しますね。

第九章 放射線と社会
 放射線にたいする理解、多くの人々の懸念、核実験と死の灰、抑止と安全のコスト、放射線の安全を評価する

第十章 持続可能性に向けて
 規制緩和の対象、進化する原子力発電、ウラン資源と政治、廃棄物への戦略、廃炉の工程表、核融合発電の可能性、コストと経済性の両立を目指す、飲料水と食料への寄与、再び教育と理解という原点について

第十一章 総括と結論

エピローグ フクシマ2011


 原子力の平和利用に賛成の方も反対の方も、是非読んでいただきたいと思います。好著であることは間違いありません。


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Posted by mtmt0414 at 11:52Comments(2)TrackBack(0)原子力

April 16, 2012

遊びのコンビニエンスストア『花子』 -人と人を繋ぐ場-


「花子」のパンフレット(画像クリックで拡大します)
花子
 一昨日の土曜日、「遊びのコンビニエンスストア『花子』でいっぱい遊んできました。何かの縁で結ばれた老若男女10数名が、お花屋さん「花子」の女主人、大谷美香さんの号令で集まったのです。一体、何のために? 花屋さんに?

 人によって目的は違ったでしょうが、翔年の目的は次の五つ+1でした。


1 14:00 「SSS塾(超短編4枚小説)」を見学
 NHK文化センター梅田教室の岡部義孝先生が表題の講座を花子で開講されるので無料で見学させてもらった。
 生徒さん6名が各々ご自分のSSS小説(Super Short Story)を携えて車座になって先生を囲んでテーブルに付いて開講です。見学の6名はサイドテーブルで生徒さんの作品コピーを目で追いながら、神妙な面持ちで講座の行方を見守りました。
 まず、最初の作品「イクメン派遣サービス会社」を作者が朗読、続いて生徒の合評、見学者は拝聴するだけと思っていたら、全員合評に参加できたので、びっくりするやら、うれしいやら。生徒の合評の最後に作者が着想や構想やテーマにまつわるさまざまな想いや創作過程の苦心などを披露し、最後は岡部先生の指導コメントという流れでした。
 続いて五作品、「ロンドン事変」、「最後の日」、「吉田のコイ」、「ぽっくり寺」、「甲子園の惜別」(これのみエッセイでした)が同じ合評形式でつづいた。生徒の皆さんも見学の皆さんも先生も真剣で、そこらのカルチャーセンターの時間つぶし的な雰囲気ではなく、文章修行教室と言う方が当たっていると思いました。そういう環境だったので翔年はメクラ蛇に怖じずの諺どおり、思ったとおりの批評をさせて貰った。ちょっと偉そうなことを言い過ぎたこともあったと思う。そんな素人意見ですら岡部先生は制止をされず、常に聞く姿勢を崩さず、最後のコメントでは、生徒の肥しとなるように配慮した示唆と指導をされたのが印象的でした。

スーパー嵐2



 その後、特別に「すーぱー嵐」の2作品琴乃作「初刀の儀」とみきを作「思い出し薬」も同じ形式で合評と先生の指導コメントがあった。この二作品はNHKの教室で発表されたものを、合評、先生の指導を経て再構成され、推敲を十分されたものであったため、見学者からはそのレベルの高さに賞賛の声が出ていました。
 特別の二作品も加えて計8作品、12名の合評と先生のコメントがあったので、時間はあっと言う間に過ぎて、閉講は17時頃でした。


2と3と4と5 17:00 エッセイ教室の同期会、「花子」1周年記念パーティ、岡部先生の誕生会、観夜桜会
 ここからはもう無茶苦茶。
実は翔年は4年前、NHK文化センター「新エッセイ岡部塾大阪教室」の生徒(一期生)でした。そのご縁で「花子」の女主人をはじめ、当時の生徒7名が岡部先生を囲む同期会をしたのです。7名のうち4名は今も岡部先生の元で文章修行を継続中でした。

昔の仲間(影の幹事が写ってない、翔年のポカです)  Photo by iPhone
エッセイ仲間
 短い期間ではあっても、教室の中とはいえ、自分をさらけ出した文章を合評しあった仲間ですから、いつの間にか何でも言いいやすい関係になり、年齢差や性別を超えて、何となく気持ちが通じるようになっています。そこへ岡部先生のお人柄、「花子」の女主人のコーディネーター力、もう一人、影の幹事役の力もあって、一年前に「花子」の開店時にも同期会を持ったのでした。この日は第二回目の同期会だった訳です。

 「花子」の女主人、大谷美香さんは一年前に花屋さんを開業されたのですが、単なる花屋で収まるような御仁ではありません。「遊びのコンビニエンスストア」と称してドンドン進化発展中にあります。
 彼女にお話を伺うと、子供たちや子育て中のお母さんたちのコミュニティも作りたいし、老人の安らげる場所も提供したいなどと、夢はデッカクてかつアイデアに満ち満ちていました。実現するには「今のスペースでは足りないの。誰か出資してくれる人いないですか?」と突然出資者か共同出資者の募集活動をはじめるなど、まだまだ前進する勢いに衰えは見えませんでた。

 要するに、彼女はコーディネイトするのが巧みで、バイタリティが溢れているので、回りに人が集まり、人が集まれば情報があつまり、生情報が多く集まれば、結果としてお金が集まってくる?という仕掛けを作りたいのだろうか?(笑)
 儲けを二の次にして、まずやりたいことをやり始める彼女の行動力と「花子」の将来に乾杯しました。乾杯! 完敗! かんぱーい! 
img007

6 もう一人の誕生会
 奇しくも4月14日は翔年の誕生日でした。先生の誕生会なのだから黙っていてもよかったのに、たまたまドンピシャ、自分の誕生日にこれだけの人が集まったという事実が面白くて、とうとう白状してしまいました。
 これをきっかけに、生まれ月や生まれた日、星座、血液型など新たな話題がまた沸騰しました。(笑)


 
 最後にどうしても触れておきたいことがある。それは読む喜びに関すること。読書好きの翔年は何が楽しくて本を読んでいるのかということ。
 人によってさまざまな読書の楽しみ方があると思いますが、翔年の場合
1 著者と共感、共鳴: あたらしい見方や考え方に気づかされて、著者の考えに大いに共感、共鳴する喜び
2 新しい知見や知識の獲得: 今まで知らなかった新しい科学知識や技術システムや学説など、知的満足を得る歓び
3 個別事象を一般化して捉える目: 未来に向かって生きていく力を得た喜び
4 文体のリズムや語感による快感: いわゆる豊かな表現力に接した歓び
などに喜びを感じているように思う。

 そういう視点で作品を見ると、エッセイ等文学系の文章を目指している人たちの作品は、人間関係の中での感情の共感を重視しすぎているため、知的満足を得たいと思っている読者を軽視しているように思えてならない。そういう風潮はTVをはじめとするメディアにもあって、本来理性で論じ判断しなければならない事項でさえも、感情に訴えようとする姿勢が強すぎるように感じています。
 わが国は大学進学率が世界的にみても高いので、高学歴社会の到来などとはやしているが、「上から目線」などといって、高い知性を備え高い視点から先を見通す理知的なリーダーよりも、社会の不満を感情で煽る「下から目線」のlリーダーを求める傾向が出ている。それに雷同して右往左往する判断力欠如社会は危険だと考えます。
 少なくとも文字を操って自らの意思の表出ができる表現者は、そういう世間の流れに抗しうる力を今こそ発揮すべきだと強く思う。


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Posted by mtmt0414 at 00:24Comments(0)TrackBack(0)Culture & Education

April 07, 2012

「生命は」 -吉野弘の詩-  

 先日、たまさん(「人生のセイムスケール」の玉川和正氏)のBBSで素晴らしい詩を教えてもらった。

 詩人の名前は吉野弘氏、題名は「生命は」です。


「生命は」     吉野弘

生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする

生命はすべて
そのなかに欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?

花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光をまとって飛んできている

私も あるとき
誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない



 全体が大きな構えでゆるぎない詩。地球上の生命の営みを歌って、生物学の知見を理屈に偏さず、立派な大きな詩にしていて素晴らしい。
(注)虻=アブ、ハエ目(双翅目)・短角亜目(ハエ亜目)に属する昆虫です。虹(ニジ)ではありません。

 もっと大昔、ペルシャの11,2世紀の科学者にして詩人、オマル・ハイヤームももっともっと大きい宇宙規模の発想の詩を書き、フランス語や英語に訳されて世界中で愛されている。彼の詩にも「生命の欠如(不足)の概念」と「輪廻観」が繰り返し表現されている。その一節です。(訳詩=小川亮作)

創造主が万物の形をつくりだしたそのとき、
なぜとじこめたのであろう、滅亡と不足のなかに?
せっかく美しい形をこわすのかわからない、
もしまた美しくなかったらそれは誰の罪?

(ルバイヤート11節)

来ては行くだけでなんの甲斐があろう?
この玉の緒の切れ目はいったいどこであろう?
罪もなく輪廻の環の中につながれ、
身を燃やして灰となる煙はどこであろう?

(同18節)


良寛さんも同じような発想なのでしょう。良寛さんらしく素直な花と虫を歌った漢詩です。

花無心招蝶
蝶無心尋花
花開時蝶来
蝶来時花開
吾亦不知吾
不知従帝則


(解釈、田中和雄氏の「良寛さんのうた」より)
花が咲いて
蝶がくる
蝶が来て花が咲く
花は、無心
蝶は、無心

わたしは、わたし
ひと、は、ひと
わたしがいて
ひとがいる

自然の、こころ
こころのない、こころ


 わが国伝統の短歌、俳句にも、生命のある一断面をスパッと切り取ったいい歌はいくらでも見つけられます。吉野弘やオマル・ハイヤ−ムが長編詩なら、こちらは超短編詩群です。生命の欠如を満たそうとする生き物達の営みを、いろんな角度から歌っていて飽きさせません。

千年杉死者に生者に花降らす    藤井 亘
花粉とぶ季節と云へり杉木群(コムラ)凄まじき生殖の思ひ遂ゐむ    朝井万砂子
→ スギ花粉に苦しめられている方も、どうか深い意味をおくみとりください。

さくらばな花体を解きて人のふむこまかき砂利に交じりけるかも   岡本かの子
→ せっかく美しい形に作られた花は、こうして粉々になって、次に生まれ来る者たちの養分になる。やはり輪廻転生の思想が下地に感じられます。単純に「もののあはれ」と一くくりにして鑑賞しない方がよさそう。

ヘリオトロープ咲き極まりて強き香を    古川芋蔓
蝶惑ふヘリオトロープ低きあたり    木村恊子
→ ヘリオトロープは自分の欠如を甘い香りで補ってもらおうとしている。誘われた蝶は何を惑っているの? 据え膳ですよ!

てふてふの相逢いにけりよそよそし    村上鬼城
日盛りに蝶のふれ合う音すなり    松瀬青々
蝶の羽のこまかくふるへ交わりけり    室生犀星


ひなげしの蜂来れば揺れ去ればゆれ    式部野蓼
→ 自然を歌っているけれど、ひなげしは恋愛体質?の女性のイメージ。

蜂のみの知る香放てり枇杷の花    右城墓石
→びわの花は地味な花だけれど…。

ハート型の二匹のトンボ (MatsumaRoomさんより借用しました)
トンボの交尾

赤蜻蛉探し求めて弾き合ふ    殿村菟絲子
糸蜻蛉弓なりといふ愛しかた     中原通夫
→ 以前、何回かこのBlogでご紹介したことのある「ファブリックアートBOX」の浅野小夜子さんはハート型に強い関心をお持ちだ。こんな蜻蛉の写真があることをお知らせしなきゃ。(笑) これは独り笑い。

大虻を吸ひしカンナの燃上がり    上野 泰
→ 「生命は」でも、虻がでてきた。カンナは明治期に渡来した夏に咲く花。伝統的な歳時記の季語には載ってない。「虻」と「カンナ」と「燃え上がり」で、伝統的な「花」と「蝶」の類型化を破って発想も十分新しい。





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Posted by mtmt0414 at 14:07Comments(4)TrackBack(0)Literature

April 03, 2012

尊厳死協会のことなど -自然死はむずかしい

 このBlog左欄の「人気記事30傑」のトップは2009年9月22日エントリーの「自殺幇助クリニック −ディグニタス」が占めている。3年前の記事を未だにたくさんの方々に読んでいただいているのは、どうやら「自殺」、「自殺幇助」だとか「尊厳死」、「尊厳死協会」だとか、今日的な重い意味のキーワードで検索されているかららしい。

会報「リビィング・ウイル」
リビング・ウイル

 翔年が1996年から入会している日本尊厳死協会とは、安らかな、人間らしい最後を迎える権利を求める一人一人が集まり、ともに終末期医療での「自己決定権の確立」をめざして活動している団体です。もっと平たく言えば「自分らしく死にたい!」という運動です。

 最近送られてきた会報、『リビング・ウイルNo.145』から、気になったトピックを拾ってみます。

1 協会の会員数は 12万3278人(3月5日現在)です。(4月に入ってから12万5千人をオーバーした)
 意外に会員数が少ないですね。会員は高齢者が多いので、お亡くなりになる方の数と新規加入会員の数が拮抗しているのかもしれません。もっと「会員になってよかった」という口コミやPRがなされなければ、会員増はむずかしいのでしょう。

2 2011年に死亡退会届の出た遺族に「最期の医療に『尊厳死の宣言書(Living Will)』がいかされましたか」というアンケートをとったところ、回答のあった929人のうち約90%は「LWが生かされた」と答えています。

アンケートにはこんな言葉が綴られていたそうです。
「母のLWを見た医師は「自分の親であっても同様にするでしょう。」と答えられました。母のLWは娘である私たちを通して生かされ、安らかな最期を迎えられたと思います。(大阪府)

「父のLWを提示したものの、医師から「次に出来る事は気管切開しかない」と言われると、やはり家族はうろたえ、父の希望を忘れそうになりました。その時、数名いらした先生のうち年配の女医さんが「ご本人の意思を尊重するのが大事ではないでしょうか」と逆に諭してくださり、私も気持ちを落ち着かせ、父の意思に従うことができました。父がこの協会に入会したのは私の為だったな感じ、今でも涙がとまりません。(東京都)


 しかし、LWを提示しても上手くいかないこともある。
「もう終末期だというのに、胃ろう・中心静脈カテーテル・大腸内視鏡検査・輸血等を進められました。「希望しません」と言いましたら、「では退院してください」と告げられました。(神奈川県)

『できるだけのことをするのが務めだから』、『罪人にはなれないから』と医師にいわれました。本人は話せない、飲食できない、動けない、意識もないという状態でどんどん栄養補給されました。」(神奈川県)

「LWを提示しましたら薄情な娘だと白眼視され、医療者側との関係も険悪になり、今でも涙が出ます。医療産業として莫大な利益を得る為に病人を作り出しているようなこの現状では協会に入っていても無駄のようです。結局終末期になったら、西洋医学に近づかないという覚悟を持たない限り平穏な死を迎える事が出来ないと感じました。(大阪府)

 上の例に見られるように、終末期医療においては、医療者側と患者・家族側の意識のズレがあり、それが感情のもつれや摩擦が生まれており、読むほうもいたたまりません。非は医療者側によりあると思います。

 こういう事が起こらないように尊厳死協会では尊厳死立法にも取り組んでいる。議員連盟が国会で活動して既に6年を経過し、このほどようやく法律案の概要がまとまったところ。法律文に仕上げるまでにまだまだ細かい修正を施さないと同意が得られないという。多数の同意が得られないからといって、法律文に「無意味な延命措置は止める」と書かずに、「延命措置の差し控えができる」というようなゆるい表現になってしまったら、会員の望んでいる要求からかなり後退したものになってしまう。もうそうなりかけているように見える。わが国の「尊厳死立法」はどうやらあまり期待できない方向にあるように思います。


 終末期医療現場からのもっと酷いこんな報告もありました。
「なぜこんなにもたくさん高齢者の胃ろうが増えたのか。理由のひとつに年金があります。これだけの不景気の中、毎月20万円もの年金をもらえる認知症の親がいるとします。その人がなくなったら生活に困るから胃ろうにして、一家がそれにすがって生きているケースが散見されます。自分の患者さんの中にも、『胃ろうチューブの交換に失敗したら訴えるぞ』と脅す家族がいます。よくよく聞くと、やはり年金なのです。」

 最後のような事例は論外としても、医療が発達すればすればするほど、どこまでが延命治療なのか、素人には判断が大変難しくなっているのは事実。例えば人口栄養補給だって、枯れるように死にたいと望んでいる本人には余計なお世話だろうけど、医者や医療関係者は「病院という場ではやらざるを得ないと考える人が7割もおられるし、もし補給を控えた場合、法律問題を心配(殺人罪に問われる)されている医師が4割もいらっしゃるのです。

尊厳死協会
 終末期医療は金がかかりすぎるというような経済の議論ではなく、自分の生をいかに終えたいかという本質的な議論が深められなければならないと思う。わが国は法制化議論ですら情緒的に流れがちなので、なかなか法文が確定できない。当面はやっぱり「尊厳死協会のこのカードをいつも持って歩き、必要な時に医師に示すしか、無用な延命処置を止めてもらう方法はいまのところわが国にはない。


  
Posted by mtmt0414 at 23:49Comments(0)TrackBack(0)Social reform

April 01, 2012

スーパーアース -おおいに生命の可能性あり-

 AFPBBのニュースによると、欧州南天天文台は生命の存在する可能性がある地球に似た惑星が、銀河系には数百億個存在するという推計結果を28日に発表した。発表が先月28日なので、この情報はエイプリルフールとは無関係です。
まずは驚くべきニュースをお読みください。
 このニュースはこれまでの知見を大きく踏み出しているのではないか。いままでにも生命が存在する可能性のある地球に似た惑星はあるはずと天文学者は言っていたし、僕たちも数ある星の中にはたまたま生い立ちや恒星との距離等が地球とよく似た条件の星があっってもおかしくないと漠然と思っていた。
 ところが、今回の発表は資料によれば、こんなに具体的なのが驚きです。
1 観測した赤色矮星の40%に対してスーパーアースの存在を確認
2 銀河系には約1600億個の赤色矮星が存在することから、銀河系だけで数百億個ものスーパーアースが存在
3 地球から30光年以内にあるスーパーアースは約100個と推定


 これはもう漠然とした可能性の予想ではなく、確信をもった科学的推論なのせはないでしょうか。 (参考)
1995年にペガスス座51番星にて系外惑星が発見されて以来、観測された系外惑星の多くは木星質量前後の巨大ガス惑星であった。しかしその後技術・精度の向上に伴って土星、さらには海王星クラスの低質量惑星が次々と発見され、2005年以降は地球の数倍程度とみられる惑星も報告されるようになってきた。 これら地球の数倍程度の低質量惑星は、低質量で低温でも気体の水素やヘリウムのようなガス惑星特有の大気を長期間引き止めるだけの重力にも乏しく、表面は岩石若しくは氷で構成されていると考えざるを得ない。ただし、なおも地球質量の数倍以上という重さから、スーパー・アース(巨大地球型惑星)と呼ばれるようになった。 スーパー・アースの起源としては、従来の地球型惑星の形成説だけでなく、ガス惑星の大気が中心星からの放射によって剥ぎ取られたという説[1] などがあり、現在研究が進められている。また、太陽の数分の1以下の低質量恒星である赤色矮星での発見が相次いでおり、今後の重要な観測ターゲットとして専門家から注目されている。 また井田茂教授は、惑星の構成物質に氷が多く含まれ、なおかつ中心星に近い場合は惑星全域が海に覆われた「オーシャン・プラネット(海洋惑星)」となる可能性も指摘している。
(アストロアーツ『月刊星ナビ』2007年9月号)

主なスーパー・アースの例 by wiqipedea
グリーゼ876d:質量の下限値が地球の6倍。赤色矮星の系で他に2つの巨大ガス惑星も観測される。
OGLE-2005-BLG-390Lb:地球の5倍。重力レンズ観測法で発見。約2天文単位の距離を公転する。
グリーゼ581星系:赤色矮星と4個の低質量惑星から構成される。惑星bは海王星クラス。
グリーゼ581c:下限値が地球の5倍で第3惑星。当初、ハビタブルゾーン内を公転と推定されるも、後に軌道が外れていると判明。
グリーゼ581d:下限値が地球の7倍で第4惑星。惑星cに代わりハビタブルゾーンを公転すると発表される。
グリーゼ581e:下限値が地球の1.9倍と、ドップラーシフトによる観測ではこれまでで最小質量。高温な第1惑星。
MOA-2007-BLG-192Lb:地球の1.4倍(発見当初は3.3倍と推定されていた。)でこれまでの系外惑星では質量が最小。名古屋大学が加わるMOAによって重力レンズ観測で発見される。主星が褐色矮星。
CoRoT-7b: ヨーロッパによる観測衛星COROTによってトランジット法により発見。後にドップラー法でも確認され、直径が地球の1.7倍、質量は4.9倍、密度が地球とほぼ同じ岩石惑星であることが確定した。
ケプラー22b:NASAのケプラー探査機によってトランジット法により発見。太陽と同じG型主系列星系でハビタブルゾーンを公転すると発表された初の惑星。
  
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March 25, 2012

石巻市立雄勝中学生がドイツで輪太鼓(ワダイコ)?の熱演、大反響!

 とってもうれしい気持ちと、ちょっと残念なことが重なったニュース(3/20)です。(もう、旧聞に属しますがご容赦を)
 以下は被災地でボランティア活動を精力的に続けておられるエッセイスト磯田氏からいただいたレポートに基づいています。被災地やドイツでこの活動を支えてくださった多くの人々の情報リレーによって翔年の下へと届けられた貴重なニュースです。

豊橋・写真 (2)
 まずようく写真をご覧ください。楽器は太鼓ではなくて、なんと古タイヤです。それで輪太鼓としゃれてますが、この手作りの楽器をもって石巻市立雄勝中学校の生徒たちがドイツのフォルクスワーゲンの街、ヴォルフスブルグ等で演奏会をして、各地で大変な反響を呼んだと言うことです。



豊橋・写真 (1)
 雄勝中学校といえば学校は津波に飲み込まれて大被害を受けましたが、生徒は全員が助かったというニュースがあったように記憶しています。その生徒たちが古タイヤと麺棒を太鼓と撥(バチ)に変えて立ち上がり、「復興輪太鼓」として各地で演奏活動をしているのですから、嬉しいニュースです。それも縁あってドイツに招かれて災害援助支援のお礼も兼ねた演奏会がかの地で大きな反響を呼んだのです。
 翔年はユーチューブで演奏を視聴しましたが、整然とした演奏振りには感心しました。本来だったら、あのドンという腹に響く大太鼓の音が、古タイヤでは哀しいほど響かないのですが、よく訓練された生徒たちのキビキビした撥裁きとパフォーマンスが聴衆の胸を打ったことは間違いないと思いました。困難な状況の被災地にあって(家がなく、親を亡くした生徒もいる)ここまで生徒たちを指導され、見る人、聴く人をこれほどまでに感動させる成果をあげておられる指導の先生方や関係者の方々には本当に頭が下がります。教育の真髄を見る思いがします。雄勝中学の生徒と先生は校訓「たくましく生きよ」を実践していますね。素晴らしい!
たくましく生きよ



輪太鼓3
ドイツで活躍するサッカーの長谷部選手も駆けつけています。みんな応援しているんですね。



 被災地でボランティアに携っている方々からよく聞くことは、世界中のたくさんの人々から寄せられた多額の義捐金がまだ十分被災地に届けられていない現実があるということです。例えば赤十字社に集められた義捐金はまず、被害状況に応じて被災地の市町村に渡されます。そこから必要な被災者や団体に分配される仕組みらしいですが、このスピードが遅いのです。今現実にそのお金が必要なのに回ってこないという不満なのです。配分を考える行政にとっては「公平性」は大切な基準だと思いますが、義捐金は非常時のお金のはず。まずはスピードアップを図って欲しいと願わずにはいられません。



磯田氏からもたらされたニュースです。
皆さま へ

なかなか温かくなりませんが如何お過ごしでしょうか、お伺いします。  (いつもBCCで失礼)

被災地の石巻市立雄勝中学の子供たちがドイツで「輪太鼓の技」を披露して観客を楽しませています・・・本来は「和太鼓」ですが太鼓がないので「車の古タイヤ」です・・・

これはドイツから送られた浄財をベースに石巻市・豊橋市等が協力しこのイベントを行っています。
寄付金を公的なところへ送金しても中々被災者の手元に届かないことが、残念ながら定着しておりまして、今では直接被災地で手渡すことが多くなってきました。 (過日も台湾の人たちが、気仙沼市で直接被災者に配りました)

ドイツからは5万〜10万ユーロ(5百万〜1千万円強)といった多額な浄財が度々送られてきますが、これを有効に使おうと豊橋の団体・個人が仲介し、今回のイベントとなった訳です。

雄勝中学生たち38名はドイツのヴォルフスブルグという車で有名な町で(フォルクス・ワーゲンの本社がある)、太鼓が津波で流されたこともあり、それこそ古タイヤで被災地からのお礼を込めて懸命に演奏し、現地の多くのドイツ人たちを魅了したと報じられています。 

併せてドイツの若者たちに現状を知ってもらおうと、今月ベルリンのグスタフ・ハイネマン高校より20名程が被災地などを訪問しています。
小さなイベントですが、将来を担っていく若い中学生・高校生たちが、互いに現地で何かを感じ更に大きく育ってくれることを期待したいと思います。
<海外へ出かけたくない若者が最近益々増えていますので・・・>

尚、豊橋市はご存知の方も多いと思いますが、ここ20年程の間に、輸入車の陸揚げ基地的存在で相当数の外国人が住まいして居り、文化交流等が相当進んだ街でもあります。
併せまして今回の大震災では率先して被災地に飲料水・衣料・食料品・日用品などを殆ど毎月送り届けるなどボランティア活動の進んだ街でもありますし、自然災害などに対する講演会や各種フォーラムなどもしょっちゅう開催されている非常に珍しい街でもあります。

日本では欧州情報などはマスメディアが殆ど報道しないので、失礼ながら成り代りお知らせいたします。
お元気でお過ごしくださいませ。

前回お知らせいたしました、DVDの希望者は今しばらくお待ちください(作成中です)、下旬に被災地へ出むく関係ももありまして、ご免なさい。

  さいたま市 在住  阪神・淡路大震災語り部 V、 神奈川大学(非)講師   磯田昇  


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March 17, 2012

弱きものよ、汝の名は女なり -ちょっと意味がズレている-

 翔年が思っているだけかも知れませんが、ネット友達「とりぶう」さんがいる。左欄の好きなBlogの「とりぶうさんの笑えるエッセイ」の著者です。彼女のBlogの正しい題名は『ショートショート とりぶうの読むコント〜宮古島』というちょっと長いもの。必ず笑えることを翔年は保証します。(コントだから当たり前)
 たまに、面白くなくて笑ってしまうこともありますが(笑)、これも彼女のテクニックの一つだと思われます。何故って、笑いには「他人を犠牲にして「突然の優越感」で生じるケースが多いですが、そうではなくて、笑わせてもらう期待を外されて生じる笑いも(期待の喪失感)ある訳です。その他にも、彼女は笑わすための手練手管に長けていらっしゃるから、まぁ一度こことりぶうの読むコントを訪れて体験してみてください。

 さて、3月13日の彼女のBlog「意外にも女性」にシェイクスピアのハムレットから以下の台詞が引用されて、女は「か弱き性」か「恐き性か」が面白おかしく論じられていました。

『弱きものよ、汝の名は女なり』  - ハムレットの台詞 -

 引用自体は勿論、彼女のBlogの内容そのものにも、何の問題もありません。ただ、この台詞がわが国においてはシェイクスピアの意図した意味とちょっとズレて解されて、いろんなところに引用されているのが翔年としては気になるところでした。

 この台詞は「ハムレット」の第一幕第二場でデンマーク国の王子ハムレットの長い台詞の中にあります。ハムレットの母親(ガートルード)は夫(つまりハムレットの父)が殺されるとすぐに父の弟(ハムレットの叔父)に心を動かし、再婚してしまう。それを嘆いた王子の独白なのです。

『弱きものよ、汝の名は女なり』(Frailty, thy name is woman. )
 これだけを取り出すと「女性はか弱い」といたわっているように聞こえます。ところがドラマでは、女性(この場合はハムレットの母親)をなじっているのですから、ここは文脈に沿って正しい理解をしておきたい。

 この台詞の後、ハムレットは続けて
「(前略)あのように泣きぬれて、棺に寄り添い、墓場までおあとを追うて行った、あのときの靴の踵もまだそのまま、跳ねのあともなまなましいというのに。母上、それを、母上は - ああ、事理をわきまえぬ畜生さえ、主人が死ねば、も少し嘆き悲しむであろうに - あの叔父の胸に身をゆだねるとは。(中略)おお、なんたる早業、これがどうして許せるものか… いそいそと不義の床に駆けつける、そのあさましさ! (後略)」
と、これでもか、これでもかと、母親をなじっています。(独白ですけど)

 ここでの本来の「脆い」という意味がズレて今日に伝わった要因の一つは坪内逍遥の翻訳にあるのでしょう。それで逍遥も後年、この「弱きもの」を「脆きもの」に変更しているそうです。また、手元の福田恒存訳では
『たわいのない、それが女というものか!』となっています。

 子供を生んで育てなければならない女性は、昔から子供のためだったら何でもできるのでした。そういう、したたかさはちゃんとDNAに書き込まれているに違いありません。人間が人間として生きていくための規範である倫理や道徳はせいぜい数百年の歴史しかないですが、人類が動物として子孫を残していく為の基本戦略であるDNAは、すくなくとも数十万年の人類の遺産ですから、桁違いですね。

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March 14, 2012

日本棋院シアトル囲碁センターの福田氏が辞任

 米国の西海岸を旅された囲碁好きなら、岩本薫先生の基金によって建てられた「シアトル囲碁センター」を訪問された方は少なくないと思います。そして立ち寄った方々はそこでフランク・福田氏にお世話になられたことと推察します。

シアトル囲碁センター
シアトル碁センター

ここをクリック→ 福田氏の辞任を報じる記事(AGA発行)

 氏は1995年より日本棋院のシアトル代表の職にあられたが、今回、日本棋院がシアトル囲碁センターを売却することになったため、辞任されることになったと米国囲碁協会(AGA)発行の新聞が報じています。

翔年は、2005年8月24日「US GO Congress 余聞(2) B氏のファミリー」にシアトル囲碁センターの事を書いています。(興味のある方はどうぞ!


 シアトル囲碁センターの売却は囲碁界のみならず、世界におけるわが国のプレゼンスの凋落を示す象徴的な出来事のように翔年は感じています。

 囲碁界がこうなった原因はいろいろあると思われますが、主因といったらこれに尽きると思っています。囲碁棋士の団体の一つである日本棋院は「棋士間の競争を生ぬるいものにしていた」ではないでしょうか。例えば棋士の強さを表すランキングシステムは、今に至るまで構築しませんでした。本来、強さの尺度であるはずの段位が、いつの間にか年功序列的な色合いを強めていき、棋士間の熾烈な競争が排除されてしまっていました。プロの世界ではゴルフにしろ、テニスにしろ、サッカーにしろ、強さの尺度を表すランキングはキチンとあります。囲碁では中国も韓国もその類の厳しいシステムは作っていますが、何故か日本の碁界では「日本棋院」も「関西棋院」もこのシステムを持っていません。強い言葉で言うなら「勝負師の堕落」というべきでしょう。ぬるま湯体質は、囲碁の技量において中国や韓国の後塵を拝すようになり、それにつれて世界への囲碁普及の熱意に於いても、かつての輝きはもう見られません。ぬるま湯体質は組織の力を徐々に殺いでいき、ついには棋院の経営にも失敗して、赤字の補填にてんやわんやの状態に陥ってしまったのでした。

 翔年はわが国の教育界や経済産業の世界に於いても、多かれ少なかれ日本棋院が陥ったようなぬるま湯体質とか、リーダーの高齢化(老害)とか、グローバルな視点の欠如などが散見されるので、強い危機意識を持っています。囲碁界は既に手遅れだと思います。 日本全体が日本棋院みたいなことになったら大変です。

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March 12, 2012

今朝、共感した句と歌  -読売俳壇、歌壇より-

 何故か、今朝は新聞の俳壇、歌壇に目がとまった。年配の作者の歌と思われるものに共感できるのが多かったです。

黄薔薇     Photo by 青木繁伸氏の「植物園」
バラ

告げぬまま気づかれぬまま冬の薔薇   飯塚佳代

→ つつましい冬薔薇さんが好ましく感じられます。作者は年配の女性? ついででなんですが、こんな秀句が思い出されます。こちら、作者は男性。若者?   
薔薇一輪心の奥にかすり傷


頑として座らぬ杖の人おりてぽつんと一つ席空いたまま   瀬戸順治

→ 杖をついていながら、席を譲られることを自分に許さない老人。頑固なのか、それとも座るスペースが狭かったのか、はたまた膝を曲げるのが痛いのか? 作者は席を譲った人なんでしょうか。また親切をお願いしますね。

ラグビーの競技のごとく親切は後ろの人へパスしていかむ   五十嵐幸助

→ 何事もパスを受ける方の構えが大切かと、身につまされました。


平然と脳の萎縮がひどいという医師に静かに礼を言う母   大和田弓子

→ 娘である作者は医師に少しムッとしたはず、でも母の態度を見て気持ちが母に向かう。あざやかな情景の切り取り。


※盗作、これが一番嫌なこと
2月14日、3月5日の読売俳壇で入選していた句が「先行句」があったという理由で本日、入選取消しになってます。短詩型文学故の事故と思いたいが、やはり投句する人に問題があるのかな? これに関して、2007年9月30日のエントリー「類似句、挨拶句、物まね句」 を書いています。

蛇足
黄色の薔薇は一番香りが強いですね。ジュリエットの言葉。
『名前に何の意味があるというの?薔薇はたとえ違う名前で呼ばれようとその芳しい香りに変わりはないもの』

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Posted by mtmt0414 at 12:13Comments(0)TrackBack(0)Literature

March 10, 2012

日本の原発メルトダウンの裏側 -米国のTVドキュメンタリー-

 アメリカのTV局PBSが製作したドキュメンタリー「FRONTLINE: Inside Japan's Nuclear Meltdown](日本の原発メルトダウンの裏側)の映像がそのまま見られます。これは米国で2月27日に放映されたものですが、無料で見られるので、震災から丁度一年経った今、全ての日本人に見て欲しいと願ってここにアップします。(英語版です)

 翔年はこのような立派なドキュメンタリー番組を作って放映してくれた米国の放送局と全ての関係者に敬意を表します。勿論、決して映像に現れることはありませんが、過酷な条件の下で命をかけて(これは普通の作業ではありません、戦場での命がけの行為と変わりません)戦ってくれた発電所の所員、協力会社の社員、消防隊員、自衛隊員など多くの関係者の方々に深甚の感謝の気持ちを捧げます。
 
「FRONTLINE: Inside Japan's Nuclear Meltdown](日本の原発メルトダウンの裏側)

ここをクリック→  Inside Japan's Nuclear Meltdown(54分40秒です)


 マグニチュード9.0の巨大地震による大災害の上に、大津波による大被害を蒙った福島第一原子力発電所の4基の原子炉でしたが、放射線被曝で死者が0という奇跡的とも言える結果をだしたことは、幸運もあったでしょうがやはり関係者のご努力に感謝せずにはいられません。
 この原子力事故から学ぶべきことをキチンと学び、日本国として世界に報告するべき義務があると考えます。決して脱原発などと早々と言い出すのではなく、災害がどのような過程を経て大災害につながったのか、事故原因は何と何か、それを防ぐ方策は何が考えられるか、事実キッチリ抑えて、そこから学んだことを加えて報告するという姿勢が何よりも肝要と考えます。(災害対策本部等の議事録が残っていたら、管前総理がこの番組で語っているような立派なリーダーだったのかどうか、国民自身で判断できたでしょうが…。残念です)





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March 09, 2012

ベンツの消える車(Invisible Mercedes) -楽しい!-

 ちょっとショッキングなデモンストレーションをベンツがやりました。燃料電池で走る電気自動車・F-CELLモデルの宣伝に考え出された車だそうです。

 まずはご覧ください。
http://youtu.be/ZIGzpi9lCck 「ベンツの消える車」(Invisible Mercedes,1分30秒)

 街を走っている車が消えてしまうような錯覚がおこります。タネあかしも映像にの中にあります。LEDフィルムを車体に貼り付けて、車の反対側の映像を、カメラからリアルタイムにそのLEDに写しているのですね。まるで動物の保護色みたいです。これは「カメレオン型工学迷彩」と呼ばれているらしいですが、翔年は「だまし絵」を思い出しました。

有名なだまし絵(後ろ向きの若いご婦人、右向きの魔女?)
だまし絵
 宣伝媒体へのこんな楽しい応用ならいいでしょうが、この車が街に出れば確実に事故を誘発するでしょうし、もっと大掛かりな装置を使えば、遊園地の遊び広場のイメージも変わるかも知れません。いや、もっと悪賢い輩が犯罪に応用する手口をつくりだすことなども考えておかねばなりますまい。消える物体とだまし絵を組み合わせて、警察をコロッとだますような愉快犯がその内出てくるかも…。人間は錯覚の動物なので、必ず引っかかります。(笑)
 お堅いイメージのドイツ人の中にも、こんな技術者がいるのですね。ドイツ市民が驚いたり、楽しんだりしている様子も微笑ましいです。


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Posted by mtmt0414 at 09:57Comments(0)TrackBack(0)Technology

March 07, 2012

根本から考える(6) -水の惑星が水不足?-

3月3日のエントリー「根本から考える(5) -エネルギーから食料不足、人口過剰問題へ-」で食料不足の要因の一つに水不足をあげました。今回は地球規模の水不足問題を根本から考えます。

水の惑星
 我々の住んでいる地球は「水の惑星」と言われているとおり、水が大量にある星であることは間違いありません。早い話が、海は陸地の倍以上の広さがあるのですから。だったら、地球上の水の実態はどんなことなっているのでしょうか? 調べてみました。


1 地球上の水はどこにある?
 ・ 地球上にある全ての水 約13.85億立方km
 ・ 海水など  約13.49億立方km(97.4%) ← ほとんどが海にある塩水です。
 ・ 淡水  約3600万立方km(2.6%) ← 淡水はこれだけ!

2 淡水のうち人間が使えるのは?
 ・ 氷河 約2750万立法km(淡水の76%)
 ・ 地下水 約820万立方km(淡水の22.8%)
 ・ 河川、湖沼の水 17万8700立法km(淡水の0.8%)  ←人間が使える水はたったこれだけなんです。地球上の全水量のわずかに0.01%です。

 水の惑星に住んでいながら、全ての水のわずかに0.01%しか人間は使えないのですね。
 その水は広い海から毎日大量に蒸発している。その大半は雨となって海に降り注ぎますが、一部は水蒸気のまま陸上の大気中に運ばれ、そこで陸上で蒸発した水分と合わさって、雨(一部は雪)となって陸に降ります。陸に降った雨は河川となって海に戻って、ありがたいことに循環しています。この凄い量の循環水のごくごく一部、おこぼれぐらいしか人間は利用できないことがおおよそ理解できました。

 それで、わが国でも昔から水田に引く水争いは絶えなかったし、今も「水利権」として、水の使用権が農民に残されているのでした。
 わが国のように地球上で最も湿った地域に位置していれば、降雨量が多いので水不足はそれほど顕在化していませんが、他の国々では大変らしい。そして結局のところ、水不足が灌漑用水不足をまねき、食料不足に直結しているのですね。

 中国、インド、米国の三カ国の合計穀物生産量は世界の約半分ですが、この三カ国以外の穀物生産国も含めてほとんどの国で収穫量を増やそうと灌漑用の井戸を掘った。水がでなくなると、なおも深い井戸を掘った。その無結果、世界の20の国々で、地下水位が低下して、井戸が枯れつつある状況になっている。日本人は地下水は降雨によって定期的に補給されると考え勝ちですが、米国やサウジアラビアや中国の帯水層は化石帯水層といって大昔に蓄えられたもので、雨水で涵養されないので、水を汲み上げてしまうと灌漑ができなくなる性質を持つ。そして今や、水不足のために灌漑面積がすでに減り始めて、世界的な食料不足の時代が眼前に見えてきたというわけです。


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Posted by mtmt0414 at 21:37Comments(2)TrackBack(0)Environment

March 05, 2012

フェデラーの見事な股間ショット2発

 今までにyoutubeの卓球の試合を2回ほどアップしましたが、テニスは今日が始めてです。

 プロテニスプレーヤーは、頭上をロブで抜かれた時、ボールを背後から一直線に追いかけて、後ろ向きのまま股間ショットを時に放ちます。ロジャー・フェデラーの見事な2発をご覧ください。さすがのジョコビッチも呆然と見送っています。

画像の質がよくないのですが、ボールの打球音が快感で、フェデラーの流れるような身のこなしがすばらしいですね。
股間ショット → http://youtu.be/5ZnC6jcRQRg  (2分33秒です)

 週一のテニスプレーヤークラスなら、大抵のロブは甘いので、追いかけて回り込んで振り向いて打つ余裕があります。翔年には股間ショットは真似しようにも、脚の長さが短いのでとても無理です。(笑)

 明朝、翔年は早朝テニスの日なのですが、どうやら雨らしいです。残念!


(03/07)追加のテニスシーン「ジョコビッチとナダルの激闘」
 高野圭介様をはじめテニス好きの読者に喜んでいただけたので、今度は今年の全豪オープンで死闘を演じたジョコビッチ(Novak Djokovic) vs ナダル(Rafael Nadal)をお楽しみください。ロングラリーの中に、ナダルのディフェンス力、ジョコビッチの華麗なヴォレー等も随所に見られます。21分41秒はちょっと長いですが、見る価値は十分あると想っています。

それではどうぞ! http://youtu.be/Pa2JPWwSqdI (21分41秒です)



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Posted by mtmt0414 at 23:43Comments(4)TrackBack(0)Sports

March 03, 2012

根本から考える(5) -エネルギーから食料不足、人口過剰問題へ-

世界の人口動態(地球は満員御礼状態です、縦軸は人口、横軸は年)  by 国連人口白書
(画像をクリックして拡大してご覧ください)
世界の人口動態

 ようやく世の中の論調が原子力発電所の安全問題からエネルギー問題にシフトしてきた。

 一方の極に、原子力は人類が制御できないほど難しい技術であるから、何が何でも原子力発電所は造るべきでない、運転すべきでないと言う人達。そしてその人達の意見によって、古い非効率な火力発電所で地球資源の化石燃料、重油、LNG、石炭をドンドン燃やして、「ほら、原子力がなくてもやっていけるじゃない」という。「これから自然エネルギーの太陽光発電や風力や地熱やメタンハイドレートなどの利用して発電すれば、大丈夫だ。」と楽観的に語る人も。

 やや小さい声ながら、もう一方には無資源国の日本は輸入エネルギーの依存度を下げなくては未来は描けない。同じ電力量を得るためには核燃料(廃棄物を含む)の500万倍の化石燃料(廃棄物を含む)が必要なことをどう考えるているのか。「ついこの間まで、温暖化ガス排出削減が地球環境のためにどうしても必要だと叫んでいた人が、一夜にしてCO2排出問題を忘れてしまうとはあきれて物がいえません。」と非難する人達。「ほら、いわんこっちゃない。電気料金の値上げがせまってきた。」と。


 翔年は当面の課題としてはわが国の原子力発電は容認するべきと考えますが、それでも「野放図に原子力発電所を作るのはちょっと待って!」といいたい。放射能が怖いからではありませんが、グローバルな視野に立つと、全面的な推進派にはなれません。
 それは、もう少し根本の問題に踏み込んで長期に地球環境問題を考えて見ると、推進派が適正な経済成長(3%程度)を前提にして、人間社会の発展を指向しているところに違和感を感じるからです。

 確かに経済成長がなければ、現代社会を動かすパワーは出てこないでしょう。成長がなければ失業者が街にあふれかえるという主張も肯けます。では失業者を吸収するだけの経済成長を達成すればそれでうまく行くかと考える時、大きな疑問が浮かび上がります。

 それは地球上にいる人類の数です。現在地球上に生息している人類は約70億人ですね。国連の人口推計によれば、世界の人口は、1分に137人、1日で20万人、1年で7千万人、増えているそうです。(世界中で、1年に6千万人が亡くなり、1億3千万人が産まれます)70億人の中、飢餓と栄養不良を抱えている人々の数は10億人(14%)を超えており、これが増え続ける傾向にあることが何といっても大問題でしょう。宇宙船地球号はもう定員一杯なのでは?

 何故大問題なのか? 大抵の人は社会が貧しいからと考えるかも知れませんが、それは正解では無いと言わざるをえません。70億の人口を養うだけの食料が不足しているのですが、その主な原因は水不足(灌漑用水が不足)と耕地面積不足と気候変動(不作)なのです。各国が経済を成長をさせても、毎年7千万人もの人口増があっては、2025年には世界の人口は80億人に達してしまいます。今でも不足している食べ物がもっと逼迫する状況を考えるとぞっとします。

 わが国は食料自給率が低すぎます。食料安全保障の議論は喫緊の課題でしょう。災害対策より、少子化対策より、何より最優先課題のはずです。政府には少子化担当という専任の大臣がいて、人口増の施策を策定していますが、極めて目先のローカルな問題に見えてしまいます。世界のリーダーであるわが国は、少子化を食い止め高齢化社会を乗り切ったことによってではなく、地球の人口減少対策を提案し、それに率先して資源(人、金、物)を投入したことによって称えられなくてはならないと思います。それにはまず人口爆発の抑制と食料増産のための教育からはじまる長い道のりに第一歩を踏み出すことではないでしょうか。


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February 26, 2012

宮本直毅先生が復活! 

元気になられた宮本先生(中央)、島村先生(後ろ)、奥様(右奥)
IMG_0115
 長らく病気療養中だった宮本直毅先生がようやく病が癒えて、天神橋の赤兎馬で行われた「ちょっき会」に奥様と一緒に元気な姿をお見せになった。指導後も打っていただきご健在をアピールされたので、会の面々も一安心したのでした。
 いわば今日のちょっき会がホップ、3月の松江の碁会がステップ、5月の中国行きが大ジャンプということらしい。ますますお元気で活躍していただきたいと願っています。翔年も中国行きのメンバーに入っているので、今から楽しみにしています。




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February 25, 2012

卓球の面白さ -球の回転- 

卓球大会
  筋肉の衰えを自覚するようになって、テニスの他にもう一つ老後?のためのスポーツとして卓球をはじめて5年が過ぎました。
 卓球は英語では"Table Tennis!"ですから、よく似たスポーツではありますが、やって見てテニスとの違いを痛感しています。

 始めたころ、卓球をテニスの応用動作としてやってました。運動神経がある限り、筋肉のパワーはなくてもなんとかやれるので、指導者からはよく体が(足が)動くと褒めらたこともありました。それが技量が向上するにつれて、テニスの動きがほとんど卓球では邪魔になってきました。「体が動きすぎ、足が動きすぎ、上下動が大きすぎ、ラケットの振りが大きすぎ」等、テニスの普通の動きは卓球ではミスにつながるとして指摘されるようになり、頭では理解できても染みついた体の反応はなかなか修正できません。まだテニスも週一回はやっているので尚更です。
 その上、卓球のラケットにはラバーが貼ってある。試合になると球の回転テクニックの比重が大きくなります。特に相手の回転テクニックを見破って瞬時に対応することは本当にむずかしい。

 とりあえず、ドライブ(上回転)主体のスタイルを目指していますが、カット(下回転)には手こずって、試合になるとミスの山をきずいています。

 ネットで往年のカットマン、松下浩二選手の最高の試合を見つけてきました。ドライブマンが大苦戦しています。
【ニコニコ動画】【スポーツ】卓球名プレー集 (9分30秒)

 第三試合で松下がドライブ攻撃の鬼に変身します。翔年も攻撃の鬼を目指しています。レベルが違いすぎますが…。(笑) 
 翔年は卓球の試合が以前にもまして楽しめるようになりました。卓球をやってよかったと思っています。  
Posted by mtmt0414 at 12:49Comments(0)TrackBack(0)Sports

February 22, 2012

由紀さおりの「夜明けのスキャット」 - 外国で流行る?

 最近、外国で由紀さおりの「夜明けのスキャット」が受け入れられて、米国や英国でヒットしはじめているという情報を、あちらこちらで聞くことが多くなっていた。そういうことってあるのかなと思っていたら、今夜はNHKのTV番組でも取り上げられていた。ひょっとしたら、この流れはもう止まらなくなっているのかもしれません。

 番組によると米国のジャズピアニスト(ピンク・マルティーニのリーダー)のトーマス・M・ローダーデール(40)が、米オレゴン州ポートランドの地元中古レコード店で、たまたま「夜明けのスキャット」に目が留まり、由紀さおりの透明感ある歌声に魅了された。そして、2007年のアルバムで、「タ・ヤ・タン」を日本語でカバーし、09年にユーチューブに投稿されたことから由紀さおりとコンタクトが始まったという。


由紀さおり&トーマス
 10年3月にマルティーニの来日公演で初共演を実現。そして、11年10月17日に英ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたマルティーニのコンサートに由紀さおりが招かれ、そこで披露した歌声が観客総立ちで絶賛されたのだそうだ。


 「音楽は魔物」といわれます。この魔物は人を戦場に送り出すときにも必要とされるが、悲嘆の極に沈んでいる人を癒す時にも必要なものです。どうやら、「夜明けのスキャット」は母音の多い日本語の歌詞のやわらかさが由紀さおりの歌唱力に支えられて、海外でヒットする(すでにしている?)と見ました。
 世界の人々がこの曲を聴いた時に、惹きつけられた時に、例えは適切ではないですが、感染力の高いウイルスに接したようにつぎからつぎへと広がっていく予感がします。果たして、大ヒットするでしょうか? 読者も実際に聴いてご判断ください。

由紀さおりの円熟味のある「夜明けのスキャット」をyoutubeでどうぞ!
若い頃よりキーを下げて、ゆったりとしたスローな曲にして、素敵に仕上っていますね。
http://youtu.be/Cg7iEDHmRWI


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February 21, 2012

Blogの分析 - 自動でここまでできるとは…

 ”blogram” という自動でBlogを評価したり、順位付けをしたりするサイトがある。たまに翔年のエントリーが思わぬ評価をされたりして面白い。
 本日の自動分析ではこんな画面になっています。アンジェイ・ワイダ(映画監督)というカテゴリでは、何故か分かりませんが大抵第1位をとっています。塩野七生カのテゴリは第9位です。これもどうしてそうなるのか分かりません。ちょっとどうかな?と思うところもないことはないですが、すべてサイトの自動判定なのですから仕方ありません。

 ここ にリンクを貼っておきます。関心を持っていただいた方はどうぞご覧ください。



  
Posted by mtmt0414 at 13:44Comments(0)TrackBack(0)Technology

February 19, 2012

いきいき塾の雪景色

 昨日はいきいき塾の例会日でした。塾は丹波高原に位置するので、2月の第3土曜日の例会は時に写真に見るような雪にみまわれることもあります。京都市北区から参加の常連さんの情報によれば、北区岩倉は「もうちょっと酷い」とのことでした。雪道を警戒して参加を見合わせた方もありました。

額(ヌカ)に雪ああまちぼうけまちぼうけ     郡山やゑ子


めずらしい塾の雪景色      Photo by iPhone 
IMG_0113IMG_0112







雪は古くから日本の三大美目の一つでした。

わが宿の冬木の上に降る雪を梅が花かとうちみつるかも    万葉集

雪降れば木ごとに花ぞ咲きにけるいづれを梅と分きて折らまし    紀貫之
    
しばしもの言へず雪見と洒落こんで       田中裕明


IMG_0110IMG_110

 風流な碁友は碁盤を前にして「雪見酒がうまいやろ」。ヴァレンタインデイにもらったウイスキーボンボンを口に入れながら…。

雪見酒一くちふくむほがひかな       飯田蛇笏

※ほがひ=祝(ホ)くという言葉の連用形の名詞化したもの。祝(ホガ)う → ほがひ


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Posted by mtmt0414 at 23:29Comments(0)TrackBack(0)Culture & Education

February 16, 2012

福島原発の事故責任は原子力安全委員会にあり

 NHKのWebニュース(1/15)は
 15日に開かれた国会の原発事故調査委員会には、国の原子力安全委員会の班目春樹委員長と、原子力安全・保安院の寺坂信昭前院長の2人が参考人として出席しました。
 この中で班目委員長は、原発の安全対策を示した国の指針について「いろんな意味で瑕疵があったことは、はっきり認めざるをえない。津波に対する十分な記載がなかったり、すべての電源の喪失も『長時間考えなくてもいい』とされていた。原子力安全委員会を代表しておわびする」と述べたうえで、見直しを進める考えを示しました。

と報じています。

本日の読売新聞朝刊(クリック2回の拡大で記事が読めます)
安全指針に誤り
 あまりに遅すぎるとはいえ、これで今回の事故責任問題の本質がハッキリ見えたので、翔年はかなり物がスッキリ言えるようになりました。(笑)
 ここのところをハッキリさせないまま、これまで政治家もマスコミも世論も多くの評論家も、こぞって「東電憎し」というスタンスで議論を展開していたので、賠償責任問題も東京電力の今後の姿も冷静な議論の対象になり得ませんでした。本来、この議論は法治国家として統治方法の議論(安全を守る制度)と経済原則に則って東電のあり方(私企業)を議論すべきものだと思います。


 原子力発電所の本質的な安全の枠組みを決めているのは内閣府にある原子力委員会であり、ここで決められた原理原則が原子力基本法をはじめとする法律や政令や施行令でキチンと(別の言葉でいえばがんじがらめに)決められているのです。それを私企業の東京電力が遵守し、発電所を建設し、運転し、電力の供給責任を果たしながら利益をあげていたというのが現実です。勿論、原子力発電所を安全に建設し運転するためには、法律だけでは不十分なので、企業は安全確保ために絶えざる設備の改善、技術の向上、人材の育成をはかりながら、地元との協調等をとって、自主保安体制をとる責任を負っています。



1 今回の事故の補償の主体は? − 国+東電 −
 今回斑目委員長が認めたように、今回の津波に起因する原発事故は
(1)津波に対する十分な記載がなかった ← なかったのですよ。
(2)すべての電源の喪失も「長時間考えなくてもいい」 ← 明記されています。
とされていたことにありました。規制する側に大きな問題があったのですね。
 そうだとすれば、今回の事故の当事者は東京電力ですが、一番大きな責は原子力委員会(=政府)が負うべきことは当然と思います。
 原子力災害から国民の生命、身体及び財産を保護することを目的とする「原子力災害特別措置法」にもとづいて、国が責任をもってことにあたってほしい。未だに、東電に責任を押し付けようとする政府の態度が時々顔を出すのはいかがなものかと思います。

2 東京電力の今後? − 会社更生法適用→ 一時国有 → 新東電 −
 建前とはいえ、自主保安ということがうたわれている以上、東電の責任はある。地震発生直後から、発電所の運転にミスはなかったのか? 事故拡大を防ぐための備えは十分なされていたのか? 政府は事故原因分析をシッカリやって欲しい。これをハッキリさせなければ東電の補償範囲が決められません。補償は待ったなしで必要なため、一旦は政治的判断に委ねるとしても、原因分析によっては国と東電の分担比率は変わることもあり得ると国民は許容しなければなりません。

 東電は現在、補償をする十分な資金がない、会社運営をする資金も欠くような事態に陥っていますから、国の資金投入は避けられません。
(1)公的資金が投入されたら、東電は国の管理下(経営権は国)に置かれて当然です。期間は5年とか10年とか期限を切るべきでしょう。
(2)バランスシートを見極めて、市場のルールによって会社更生法が適用されてしかるべきです。
(3)すると、株式は0円となり、出資者は株主責任をとることになります。
(4)公益企業といえども、JALと同様の手順を踏むのが公平ではないでしょうか。JALの飛行機は飛びつづけたように、電力供給は今までと同様に続けられます。
(5)バランスシートの債務超過分は最終的には国民負担となるのはやむをえません。
(6)この手順を踏んで再手続きがうまくいけば、新東電ができるでしょう。
 このようなスキームを早くつくって実行に移さないと補償が進みません。補償が進まないと復興が滞ります。

 発送電分離論とか電力の独占体制をなくし競争原理を導入するとかの案は国民の前でジックリ議論を尽くすべきだと思います。わが国のエネルギー政策全般を見据えた本格的な議論を望みます。翔年はその場合、とにかく原子力が怖い、嫌いという人や東電憎しのスタンスを持つ人の意見はあまり重視したくありません。これからは冷静に公正に、国家の政策として正論を堂々と戦わせる必要を強く感じています。

 最後に、事故以来今日まで原発敷地内にとどまり、身を危険にさらしながら涙ぐましい努力を続けらている発電所員、協力会社員、さらに事故当初に支援の危険な作業をされた自衛隊員や消防署員の方々に感謝の気持ちをささげたいと思います。

(参考)
原子力安全委員会:(Wqipediaより)
1978年(昭和53年)に原子力の安全確保の充実強化を図るため、原子力基本法の一部を改正し、原子力委員会から分離、発足。Nuclear Safety Commissionと訳し略称はNSC。国家行政組織法上の第8条審議会と同等の機能を有する(ただし、国家行政組織法第1条の規定に基づき、内閣府は国家行政組織法の適用から除外されているため、中央省庁再編以降は内閣府設置法第37条に審議会等としての根拠を有する)。
原子力安全委員会の職務は原子力の研究、開発および利用に関する事項のうち、安全の確保に関する事項について企画し、審議し、および決定することである。
具体的な役割については下記の通り。
以下の事項について企画し、審議し、及び決定する。
1 原子力利用に関する政策のうち、安全の確保のための規制に関する政策に関すること
2 核燃料物質及び原子炉に関する規制のうち、安全の確保のための規制に関すること
3 原子力利用に伴う障害防止の基本に関すること
4 放射性降下物による障害の防止に関する対策の基本に関すること
5 第一号から第三号までに掲げるもののほか、原子力利用に関する重要事項のうち、安全の確保のための規制に係るものに関すること。
「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」について経済産業大臣に意見を述べること
核燃料物質の関連事業を行おうとする者の指定や許可について担当大臣に意見を述べること
原子力緊急事態宣言の解除について内閣総理大臣に意見を述べること
原子力緊急事態宣言の技術的事項について原子力災害対策本部長に助言すること
原子力防災管理者通報義務や原子力緊急事態宣言の政令の制定や改廃について主務大臣に意見を述べること
定期報告を受け、災害防止のために必要な措置を講ずるために担当大臣に意見を述べること
定期報告に関して原子力事業者等の調査をすること
しかし、業者を直接規制することはできない。


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Posted by mtmt0414 at 13:39Comments(7)TrackBack(0)原子力

February 12, 2012

ホイットニー・ヒューストン急死

びっくりしました。
原因は薬物でしょうか?
彼女の美しい声は忘れられません。 (合掌)

ネットで動画を引っ張ってきました。お好きな方はどうぞ。



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